未来少年コナンは「大人になりたくない」という子供心を思い出させてくれる。

「未来少年コナン」というアニメ―ションをご存知でしょうか。

私が子供の頃に最初に放映されて以来、何度か再放送されていますので、見たことがある方も多いと思います。

この中に登場する主人公「コナン」は、勇敢さ、正義感、純粋さなど、大人が忘れてしまいがちな大切なものを持ち合わせた少年で、「大人になりたくない」と子供の頃に抱いた、大切な気持ちを思い出させてくれます。

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未来少年コナンとは?

「コナン」という名前を耳にすると、名探偵コナンを思い浮かべる人の方が圧倒的に多いと思います。

しかし、未来少年コナンはこれとは一切無関係なアニメです。

従って、主人公のコナンという名前は同じでも、全く別な人物です。

敢えて、共通点をあげるならば、どちらも少年ってところですね。

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さて、この「未来少年コナン」がどのようなアニメかというと、未来における少年「コナン」の活躍を描いたアニメです。(タイトル見れば誰でも分かるだろ!って。仰る通りでー)

5つの大陸が沈んで人類が滅びかけ、宇宙船で非難して生き残った人たちが、再び地球に戻ってきて、新たな生活を始めた新しい世界が舞台設定になっています。

ある小さな島(残され島)に不時着した生存者たちが次第に亡くなって行き、育ての祖父(通称、おじい)と二人暮らしをしていたコナンが、祖父の死をきっかけに、新たな仲間を求めて島を出て行きます。

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そこから、コナンの旅が始まり、様々な人と出会い、色々な経験を経て、最後は世界を支配して行こうとする悪人レプカに立ち向かって行くという話です。

コナンの魅力は

では、主人公のコナンの魅力とは何でしょう。

コナンは、少年らしい素直さ、純粋さ、真直ぐさを持ち合わせていますが、それだけでなく、強い正義感を持ち、また勇敢で、友情、愛情にも満ちていて、子供ながら強い魅力があります。

当時子供であった私は、そんな魅力あふれるヒーロー「コナン」と、自分自身とを、どこかで重ね合せながら観ていた気がします。

さて、そんな多くの魅力を持つコナンですが、実際のストーリーの中では、どんな姿として現れていたでしょう。

それは、コナンが知り合う人ひとりひとりが、コナンと出会ってその魅力に魅かれ、仲間になって行く姿に現れています

まず、残され島に漂着した少女ラナと出会い、わずかに接しただけでお互いに心が通じ合うようになった姿は、お互いに子供でありながら、どこかに小さな愛情という心を抱いたからでしょう。

その後、ラナ命がけで守ろうとする姿や、常にラナのことを思う姿にも、人を思うやさしさが溢れていました。

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そして、ジムシーと出会ってよき友達になったのは、ジムシーが自然とコナンに親しみを覚えて心が通うようになったからこそで、友情のあふれる姿をコナンに感じます。

特に、罰(尻叩きの刑)を受けることになったジムシーの身代りになって、コナンがその罰を受ける姿は、友人のためには身体を張ることまでする、友情の深さを感じました。

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また、コナンの凄さは、モンスリーの心を変えてしまったところにあると思います。

モンスリーは悪人レプカに直接仕えるレプカの手下の幹部の一人で、レプカの野望を手助けする立場にいた人物です。

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しかし、コナンと何度も接する中に、レプカの間違いに気付き、コナンの仲間になってレプカに抗するようになりました。

これも、コナンが持っている、純粋さや真直ぐさから生じる強い正義感に心を打たれたからでしょう。

そして、その正義感や勇気に突き動かされたもう一人の人物がダイスです。

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ダイスは、海を愛する船長で、ひとり我が道を行くというタイプでしたから、自分自身の商売がうまく行っていれば、他のことには一切関わらないといった感じでした。

ところが、コナンと接して行く中で、そんな打算だけで動いていた行動が、だんだんとコナンに協力するように変わり、最後はコナンの味方となって行動を共にし、レプカと闘う姿にまで変わりました。

そんなモンスリーやダイスの心を変えて、生き方までを変えてしまうのは、まさに、一切の混じり気のない純粋さと、強い正義感を持つコナンに魅力があったからでしょう。

そして、コナンが悪人レプカを倒そうとして立ち向かう姿には、勇気や勇敢さを強く感じます。

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レプカは大きな組織を率いるだけでなく、近代的な武器を持っているのに対して、コナンは生身の身体一つと、槍一本だけという、到底、抗しえない状況でありながら、正義感のもと勇敢に挑む姿には、大人が真似できない凄いものを感じます。

何よりも、レプカに捕われていたいた地下の住民たちが、反旗を翻して立ち上って行ったのも、コナンを中心に心がまとまって行ったからでしょう。

つまり、コナンが少年ながら、人を引きつける強い魅力を備えていたからです。

汚れた大人が失ってはいけないもの

そんなコナンを観ていると、何かどこかにカリスマ的な要素があるのかというと、決してそうではありません。

透き通るような純粋さ、真っ直ぐさ、勇気や勇敢さ、正義感や愛情、友情など、ひとりの少年として、子供だからこそ持っている輝かしい魅力が溢れいて、それがそのままにじみ出ているからに他なりません。

だからこそ、そんなコナンの姿を見ていると、大人が忘れがちな、「大人になんか、なりたくない!」という子供心を思い出させてくれます。

子供は、大人へと成長して行く過程で、大人は「ズルい」と感じるものですが、そんな時は誰しも、「大人になんかなりたくない」といった感情を抱くものです。

そんな忘れかけていた子供心を思い出させてくれるのがコナンなのです。

大人は妙に物わかりが良くなってしまったり、曲がったことが気にならなくなってしまったり、物事を利害や打算だけで考えるようになってしまったりします。

また、どこかで妥協したり、悪いことを悪いと言わずに見て見ぬふりをしたり、自己を捨てて大きなものに巻かれたりもします。

そのような姿は、子供からみればどこか「ズルい」と映るものです。

成長した大人から見れば、そのような点は「現実を考えるからこそそうなる」とも言えますが、その一方で、どこかに子供時代に持っていた大事な何かを失ってしまったと感じる一面を持つこともあるのではないでしょうか。

コナンは、そんな忘れ物のようなものを思い出させてくれるのです。

観たこと無い人には絶対おススメ

このように、子供心を思い出させてくれる未来少年コナンですが、このアニメそのものに大きな見応えがあります。

原作は海外の著作で、私はその和訳単行本を読んだことがありますが、あくまで原作なので、アニメのストーリーとはかなり違った趣がありました。

換言すれば、アニメの未来少年コナンは、見応えたっぷりになるようにアレンジして作られた、完成度の高い作品と言えます。

実は、未来少年コナンは、あの有名な宮崎駿氏がまだ若いころに演出を手掛けた作品でもあるのですね。

ストーリー中、超人的な身体能力を持つコナンが、「あり得ない~」というような活躍を見せてくれ、そんな姿はとてもコミカルで、見ていてもとても愉快です。

なんか、この記事書いていて、ストーリーを思い出しては感動がよみがえって、鳥肌が立ってしまいました。(我ながら凄い!)

「未来少年コナン」は、一度は絶対観て欲しい絶対におススメのアニメです。一度見たら必ず、また観たくなりますよ!

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