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「未来少年コナン」のおじい~コナンの行動や物語の展開に強く影響

未来少年コナンに登場する「おじい」は、主人公コナンの育ての親ですが、第1話と第2話にしか登場しません。

また、単に「おじい」と呼称されるだけで、本当の名前も定められていません。

しかし、物語の背景を伝える重要な役割を果たしているだけでなく、その後のコナンの行動や物語の展開に大きく影響しています。

おじいの存在はコナンの行動に大きく影響

そんな「おじい」について、未来少年コナンの大ファンである筆者が掘り下げてみました。

おじいはどんな人物か

おじいは、のこされ島という小さな孤島で、主人公のコナンと共に暮らしていた老人です。

老人とは言え、コナンにとっては育ての親で、本当の父親のような存在です。

おじいは、超磁力兵器によって人類が絶滅しそうになった時、他の8人の仲間と宇宙船で避難して、のこされ島に不時着しました。

それ以来、のこされ島で仲間と共に暮らしていましたが、20年の歳月が経過して他の仲間は全て死に絶え、のこされ島で生まれたコナンと一緒に二人で生活して来ました。

そのような背景から、のこされ島以外の場所に生存者がいることは全然知らず、ただひたすら日々の生活を精一杯過ごしている状態でした。

おじいは、両親を失ったコナンを我が子のように大事に育て、一緒に暮らして来ました。

第2話でおじいは亡くなってしまいますが、その時コナンは深い悲しみに沈んでいる姿を見ても、おじいがいかにコナンを愛情深く育てていたかが分かります。

インダストリアで、コナンがおじいにそっくりの人(ルーケの父)に出会った時、思わず亡きおじいを思い出して涙ながらに「おじい」と呼んでいますから、コナンのおじいに対する思いがとても深いことが分かります。

おじいは、ラナがのこされ島に漂着し、モンスリーらがラナの捜索にやってきたことで、他にも生存者がいることを初めて知ります。

この時、他の生存者がいたことに対して大きな喜びを表しますが、モンスリーらが武器を携えている姿を見た途端、表情が一転して固くなり険しい顔になっています。

この姿から、大戦争によって人類が絶滅の危機に立ってしまったことに対して、人の愚行を悔い、二度と同じ過ちを犯してはいけないと心中に強い思いを抱いていることが分かります。

そんなコナンの育ての親「おじい」役の声優を務めるのは、山内雅人(やまのうちまさと)さんです。

山内雅人さんと言えば、昭和時代に数々のアニメキャラクターの声優として活躍していますが、俳優としてドラマなどにも出演しています。

そして、この山内雅人さんはこの時おじいの声優だけではなく、未来少年コナンに登場するラオ博士(ラナの祖父)や、おじいと瓜二つであるルーケの父の声優も同時に務めています。

同じ作品内で、3人のキャラクターの声優を務めているとは驚きですね。

おじいはストーリーの背景を伝える役割を果たす

さて、全26話中の第1話と第2話にしか登場していないおじいですが、この物語の背景を伝えるという重要な役割を果たしています。

実際、第1話の一番最初に登場するのがおじいで、自分たちの生存の記録を書き記すシーンにおいて、大戦争からの振り返りを語っています。

第2話では、負傷して亡くなる直前に、コナンに対して過去のできごとを伝えるように語っています。

宇宙船が不時着した時は絶望の淵に立っていたこと。
その後、地球に再び生命がよみがえってきたこと。
新たに生きようと決意した後にコナンが生まれたこと。

何気ないおじいの振る舞いですが、未来少年コナンという物語の背景がこれらおじいの言葉によって初めて分かるのですね。

そして、おじいがコナンに語りかけた後、新しい未来に向かって生きるようにコナンを強く励まします。

換言すれば、おじいの最後の言葉からコナンの本格的な旅立ちが始まり、そこからストーリーが展開して行くとも言えます。

この物語のスタート地点を作る。

そんな役目をしているのがおじいです。

おじいの言葉はコナンの行動・物語の展開に強く影響

では、おじいの存在が、いかにコナンの行動に結びついていったのか、また、その後の物語の展開にどのように結びついて行ったのかを見て行きましょう。

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おじいがコナンに語り、その後のコナンの行動に強く影響を与えた言葉は3つあります。

①「わしは大丈夫だ。コナン、あの娘(こ)を守ってやれ」(第1話)
②「コナン。この島を出ろ」「新しい世界を探しに行け。旅立つ時が来たんだ」(第2話)
③「くじけるなコナン。仲間を見つけ、仲間のために生きろ」(第2話)

これらの言葉が、その後のコナンの行動原理になっているんですね。

これらを端的に言えば、

(1)あの娘を守ってやれ
(2)この島を出ろ
(3)仲間を見つけろ

ってことです。いわば遺言ですね。

では、これら3つについて、1つ1つ見て行きましょう。

(1)あの娘を守ってやれ

わしは大丈夫だ。コナン、あの娘(こ)を守ってやれ

このおじいの言葉は、ラナがモンスリーらに連れ去られた直後に話したもので、あの娘とはラナのことです。

この言葉の直後、ラナを守るために飛行艇を追いかけたコナンは、結局ラナを救うことは出来ずに、気を落として戻ってきます。

しかし、このおじいの言葉に従うかのように、新しい旅立ちを果たしたコナンは、ただラナを守るためだけの行動をしています。

インダストリアに捕えられたラナを救いだし、
バラクーダ号で連れ去られたラナを追って二人で逃げだし、
サルベージ船でパッチに冷たくされたラナを守り、
コアブロックで再び捕まりそうになったラナを助けだし、
ハイハーバーの麦畑で捕まりそうになったラナを守り、
ガンボートに閉じ込められたラナを助けだし、
三角塔でレプカにおとりにされたラナを救いだし

ています。

コナンは、命を掛けてでもラナを守る行動を貫き通しているのです。

まさに、「あの娘を守ってやれ」とのおじいの言葉の通りの行動ですね。

(2)この島を出ろ

コナン。この島を出ろ」「新しい世界を探しに行け。旅立つ時が来たんだ

この言葉は、おじいが負傷して死が近づく時に、コナンに伝えたメッセージです。

この言葉を発する直前、おじいはコナンに対して、

お前はそこから生まれた新しい芽なんだ
お前やあの娘のような人間たちが、新しい地球の新しい生活を築く時がきたのだ

と語り、新たな生活を始めるように強く励ましています。

もしコナンが、保守的な行動をとり、のこされ島に残って一人で余生を暮らすなら、それはそれで一つの人生です。

しかし、おじいの言葉の通り、直ぐに行動を起こしてコナンはのこされ島を出て行っています。

おじいの言葉のままに、新しい世界に向かって、旅立つ決意をしたのです。

今までは小さな「のこされ島」の世界に閉じこもっていたコナンが、プラスチック島(ジムシーの出身地)、インダストリア、ハイハーバーなどを巡りながら、新しい世界を探しに旅立ったのです。

ちなみに、ハイハーバーへ到着したコナンは(第13話)、亡きおじいを思い浮かべながら、ハイハーバーで新しい生活を始めたことを語り、おじいが遺した言葉の通りに歩んでいることを伝えています。

(3)仲間を見つけろ

くじけるなコナン。仲間を見つけ、仲間のために生きろ

おじいが死ぬ直前、最後にコナンに語った言葉です。

一人きりになってしまうコナンの身を案じる、おじいの力強くも慈愛のこもった思いが伝わってきます。

この言葉の通り、コナンは仲間を見つけるために島を出ます。

そして、漂着した島で知り合ったジムシーと意気投合して友達になり、コナンは初めての仲間を得ることになります。

その後、インダストリアへ行くバラクーダ号の中で、コナンは亡きおじいを回想しながら、新しい仲間ができたことを報告しています。

それほど、おじいの言葉「仲間を見つけろ」は、コナンの心に深く刻み込まれていたからなのでしょう。

初めての仲間であるジムシーとは、行動を共にして行くようになりますが、コナンはジムシーを大事に思い、ジムシーもまたコナンを大切に考える、まさに気を許しあえる仲になっています。

コナンは、ジムシーが受けるべき尻叩きの刑の身代りになってジムシーを庇っています。

また、ハイハーバーで新たな生活を始めた後、ジムシーはインダストリアへ行こうとするコナンに付いて行こうとします。

コナンとジムシーの絆は本当に深いものになって行ったのですね。

そして、その後もコナンは、次々と仲間を増やして行きます。

ラナはもちろんですが、気付けばコナンのそばにはダイスやその部下がいて、かつての敵であったモンスリーも自然と味方になり、最後はそんな仲間たちと共に、野望を抱くレプカと戦うことになります。

最終話で全てを振り返って見れば、ガルおじさん、チート、オーロなどの多くの仲間に囲まれ、コナンは皆から信頼されたり、頼りにされたり、一目置かれたりしています。

そして最終回では、ルーケやルカ、テラなど、とても多くの仲間と共にのこされ島へ戻って来ます。

おじいの思いを受けて、のこされ島を出る時にコナンが誓った言葉の通り、最後はのこされ島に戻って来たのですね。

コナンはおじいが亡くなった時、石を積み上げて作ったおじいの墓の前で、

おじい。僕はラナを探しに行くよ。ラナを取り戻して、仲間を見つけて、きっとこの島に帰って来るからね。

と語っています。

この言葉の通り、コナンは島を出て行って仲間を見つけ、ラナを見つけて彼女を守り、新しい地球の新しい生活を築くためにのこされ島に戻ってきたのですね。

まさに、おじいの言葉がそのままコナンの行動につながり、それが物語の展開に影響していること、よーく分かりますね。

コナンにとっていかにおじいの存在が大きかったか、おじいの言葉が重かったか。

どこか泣けてくるような感動にも似た思いが込み上げて来ます。

そんな思いを抱くのは私だけでしょうか。

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