新型コロナウィルスの感染拡大で、今、世の中は大混乱しています。
非常事態宣言が出され、生活のあらゆる面で制限がされ、従来の生活とは全く違う状況になり、影響を全く受けていない人は皆無と言えましょう。
たとえ直接的な影響のない人でも、「今後の経済はどのようになって行くのか」など不透明な部分が多くあり、また、「いつか感染してしまうかも知れない」という日々の心配が抜けきれず、様々な面で人々の生活に不安を与えています。
そんな状況ですから、誰しも「こんな嫌な状況、早く解決して欲しい」と願うもので、少しも良いことなどないと感じます。
もちろん、そんな思いは私も同じです。
しかし、こんな時だからこそ、視点を変えて良い点は無いものかを考えるべきだと感じ、考えてみることにしました。
目次
悪いことだらけ
直接的な打撃
新型コロナウィルスの感染拡大で、未だ収束する状況が見いだせず、どんな人でも不便な生活を強いられているのが現状です。
特に、観光業や外食産業、航空会社などは直接、経営を脅かされる状況に陥り、大打撃を被っています。中小企業などは職種に関わらず経営不振に陥るところは無数あります。
また、不正規の労働者やアルバイト、パートタイム労働者などは、自粛に伴う就労の減少や業績悪化による解雇などがあり、生活が成り立たない状況に追い込まれている人が多数います。
更に、シングルマザーなどの片親の場合は、子供が臨時休校になって在宅となり、育児をしていては仕事がままならず、かと言って預ける施設も充実してなく、窮地に追い込まれる姿も見られます。
そして、医療現場では物資の不足などもあり、医療関係者の院内感染が拡大して、一部で医療崩壊が起きている姿は、本当に深刻なことです。
実際に、医療機関が本来の機能を果たさなくなり、本来救えるはずの命まで救えなくなっている姿は、目を覆いたくなります。
どんな人でも
このように大きな打撃を受けている人などが多くいる中、直接は大きな影響を受けていない人も中にはいます。
しかしそんな人でも、「自分がいつか感染してしまうのではないか」と言う、大きな不安を抱えた日々を過ごしています。
また、日々の生活も大きな制限を受け、自由に買い物もできない、出かけることもできない、うかつに病院にも通えない、などなど大きな不便を強いられています。
更に、それだけではなく、低迷して行く先の見えない経済の状況から、減給、解雇などの不安なども付きまとい、何ひとついいことのない悪いことだらけの状況と言えます。
そこに、皆が抱く共通の思いは、「こんな悪い状況、少しでも早く収束して欲しい、解決して欲しい」との願いです。
プラス思考で良い点探す
そんな不安な日々を過ごしていると、気持ちも沈んで来てしまいます。
だからこそ、プラス思考に立って良い点を考えてみることが大切だと感じ、私が感じたまま良いところ3点について記します。
普段は気付かないことに気付ける
通常時は気付けないことが多い
まず、第一に言えることは、こんな状況に置かれたからこそ、むしろ
「普段は気付かないことに気付ける」
のではないでしょうか。
人間は物事に慣れてしまったり、習慣の中に身を置くと、それが当然のことだと思って気付けなくなることが多くあります。
しかし、今まで深く考えたことが無かったことでも、普段と違う、従来とは異なる状況になると、気付かされることは多くあります。
今、新型コロナウィルスの影響で、今までにはないような状況になったから気付けたことが、色々あるのです。
在宅勤務がその一例
一例をあげれば、テレワーク・在宅勤務がその典型です。
今までオフィスで仕事をするのが当たり前だったところでも、必要に迫られてから急きょ在宅勤務の体制を整えたり、強化したりする企業も多くあります。
私が勤務する会社も同じで、従来から一部の人やある種の業務においては在宅で仕事をする体制がありました。
しかし、今回の外出自粛の要請を受けて、はじめて急速にその体制を強化し始めました。
今まで、在宅の体制を整えようとしても、どこか未来の理想的な部分があったのですね。必要に迫られて、初めて本気で考えるようになったと言えます。
そして、体制を整えようとすることで初めて気づくことがとても多くありました。
個人情報の取り扱い方法。セキュリティの確保・強化。勤怠管理手段。
非常に多くの問題がいっきに表面化したことで、在宅勤務上での課題に気付かされる結果となったのです。
これはあくまでひとつの例ですが、このような非常事態に陥ったからこそ、直面した問題により、却って気付かされたことは非常に多くあります。
当たり前のことに感謝の思いを持てる
次に、非常事態になったことで生活が一変し、今までの当たり前が当たり前でなくなりましたが、そのことで、今まで
当たり前であったことの価値に気付かされ
ました。
そして、同時にその当たり前なことに対して感謝の思いを抱けるようにもなりました。
私がそのことで特に感じることは2つあります。一つは義務教育を受けられること、もうひとつは医療を受けられることです。
義務教育は当たり前ではない
1つめの義務教育については、臨時休校措置が取られて子供が自宅待機という期間が設けられたことにより痛感しました。
今まで子供は、当たり前のように毎日学校に通い、当たり前のように授業を受けていましたが、そんな当たり前の教育環境が、3月半ばからいきなり途絶えたのです。
以前から学校の先生には子供のことでお世話になっていましたから、何かと感謝の思いは抱いていました。
しかし、いざ授業を普通に受けられなくなったことで、教育を受けられることの価値・重要さ、有りがたさがより身に迫って来ました。
貧困な国々では教育をまともに受けられず、読み書きすらできない子供は多くいますが、今までそれはあくまで遠い国のこと、日本には無関係なことだと思い、どこか他人事でいたのです。
しかし、教育を受けられることが決して当たり前ではないことを、今回のことをキッカケに、再認識させられました。
「教育環境が整っているから教育を普通に受けられるのだ」
こんな、分かっていたハズのことを改めて気付かされたのは今回のことがあったからです。
医療の受診も当たり前ではない
そして2つめの医療を受けられることですが、今、様々な地域で医療崩壊が起き、今まで普通に治療を受けていたことや通院していたことができなくなるような事態が発生しています。
また、直接そのような状況に無い人も、「病院に行ったら感染してしまわないだろうか」との不安を抱くようになっています。
私の場合、東京都のような感染が大きく広がった地域とは違って、感染リスクは比較的低いのですが、それでも病院と言えば感染の確率が高い場所として、とても不安になる場所のひとつになっています。
今まで、身体に何かあった時には気軽に通院していましたが、今では、本当に必要に迫られない限り受診しない方がいいと思っています。
私の周囲にいる人も、通院などに対しては非常に神経質になっている人が多く、先に延ばせる治療などは後回しにするような人もけっこういます。
そんなことから、何の問題もなく医療を受けられることが当たり前であったことも、「決して当たり前ではないないのだ。医療を受けられることは有りがたいことなのだ」と思えるようになりました。
このように、当たり前であったことが当たり前でなくなったことで、それに対する価値を再認識でき、またそれに対する感謝の思いを抱くことができました。
政治家の本当の姿を知ることができた
歴史に残る大失策
最後に、今回のことで色々な
政治家の本当の姿を知ることができました
が、これは国民にとって大きなメリットだと感じます。
一番分かりやすい例をあげれば、首相が採った行動です。
新型コロナウィルスの感染拡大への対策では、各国のトップがその能力を問われることになりましたが、今回、諸外国と比べて著しい失態を演じたのがまさに安倍総理でした。
もとより安倍総理は、嘘と欺瞞だらけで、立場や権力を使って事実を捻じ曲げたり隠したりすることばかりを繰り返してきました。
それによって、「もういい加減にしろ!」と言う思いを抱く人が多くいる一方で、まだまだ盲信・信奉する洗脳者のような人も多く存在していました。
しかし、今回の不手際につぐ不手際によって、多くの人が遂に首相の本当の正体を知るに到りました。
緊急事態宣言が遅すぎたというのは歴史的な大きな汚点です。また、ずれ過ぎた「アベノマスク」対策や、自宅で過ごそうと国民をバカにした動画も強く記憶に残るところです。
ヒドイことだらけで、あげればキリがありませんが、そのことで今回、首相の正体がハッキリしたのです。
国民の痛みが分からない
今回ハッキリした首相の最大の欠落点は、国政に携わる者として致命的な、「人間の心」です。分かりやすく言えば、国民を思う心ですね。
なぜ国民の痛みが、ここまで分からないのか。
今回、多くの日本人が感じたことでしょう。国民を思う心については、彼は全くと言っていいほど持っていません。ほぼ皆無です。
かつてないほどの非常時だからこそ、その正体が明確になったと言えます。
今の与党は「どうすれば政権を維持し立場を守ることができるか」が全ての行動原理になっていますが、今回の新型コロナウィルスに対して採ろうとした行動も、その背景を見れば全てが面白いように政権維持の意図とつながります。
今回の新型コロナウィルスのことは、多くの国民の命が掛かること。多数の国民の生きるか死ぬかの生活が掛かっていること。
それだけに今までのような「国民を思う振り」のパフォーマンスだけでは、誤魔化しができなくなったということです。
政治家の真の姿が浮き彫りに
以上のように首相の姿がその典型でしたが、私が言いたいことは、あらゆる政治家が新型コロナウィルス感染拡大に対して、どのような政策を採ろうとしたかその姿を見ることで、その政治家がどれだけ民衆のことを思っているかがハッキリ分かったということです。
ポーズだけとって本当に民衆のことを考えていない政治屋は、その発言や言動にその姿が映し出されました。
また、色々な国会議員や都道府県知事などの発言や行動を見ることで、それぞれの政治家の器量などもよく分かりました。
要は、かつてないほどの非常時だからこそ、政治家の真の姿、本性が浮き彫りになり、その器量を知ることができたと言えます。
これは、大衆から見れば、今まで見えなかった一面を知りえたという、ひとつの大きなメリットとでしょう。
以上、私が思ったこと3点について書きました。
人それぞれ色々な思い、感じ方はあると思います。
皆さんはどう感じているでしょうか。