引越しなんかしたことがない、引っ越すことなんて考えていなかった、遠い昔に引っ越したきりだ、といった引越しにほとんど縁の無い人は、いざ引っ越すとなると、分からないことばかりで戸惑うことも多いと思います。
私自身も、転勤で引っ越すなんてことは全く想定外のことでしたから、実際の引越しでは戸惑うばかりで失敗も多く経験しました。
そんな経験をもとに、引越し慣れしていない人が心得るべきことをまとめました。
私の引越し
私が引越したのはもう何年も前のことで、埼玉から長野へ引っ越したのですが、兼ねてから引っ越すなどということは全く想定していなかったことから、戸惑う状況でした。
家庭を構えてからの初めての引越しでもあり、引っ越しなどあり得ないと思っていた状況において出てきた引越し話でしたので、頼りにするのは引っ越し業者が出している「引越しの手引き」やネット上にある「引越しのノウハウ」に関する情報などでした。
しかし、手引きやノウハウに書かれていることは、あくまで紙面上やネット上の情報に過ぎず、実際に引越しを経験してみないと分からないことが多いのが現実でした。従って、実際に経験してみて初めて実感を持って分かったことが多く、失敗もいろいろ味わいました。
私と同じように引越しに慣れていない人や、引っ越しなど考えられなかった人のために、心得るべき点を、失敗談を切り口に説明します。
事前に物を捨てる
引越しというと、家屋にある一切の家財を、引っ越し業者に依頼して運んでもらいますので、家にあるすべての物を運ぶことを考えるのが普通だと思います。
しかし、そのように考えるよりもむしろ「捨てない物は何か」を考え、「捨てない物だけを持って行く」という認識を持つくらいが丁度よいと思います。
つまり、「持って行くものは何か」を考えて、それ以外のものは全て処分するくらいが良いのです。言わずと知れたことですが、引越しは物が少なければ少ないほど作業が楽ですし、引っ越しの料金も当然安くなります。
また、引っ越し先へ移動するにしても、前もって処分するにしても、どちらの場合であっても、全ての物を引越し前の家から取り払うこと自体には変わりありません。物を整理する絶好の機会と心得て思い切って処分したいものです。
私の場合、実際に引越し先に転居してから、こんなものは持ってこないで処分してくれば良かったと思うものがたくさんありましたし、引っ越し後に結局、使うこともなく捨てたものが多数ありました。「要るかも」と思う物や「使うかも」と考えるものは、全て不要と判断すべきです。
また、ちょっとした家具なんかでも、間取りが変わることで配置が難しくなるものです。新居には新居にあったものがふさわしい場合も出てきますから、高価な家具や新しい家具でない以上、思い切って処分することも考えた方がいいです。
要は、いざ引越しとなる前に、どれだけスリムになれるかが重要だということです。
すぐ使う物には明確な目印
引越し先で真っ先に必要となるものは、それが入った箱にとにかく目立つようなマークをしっかりと付けておくことが大切です。
箱がたくさんあって部屋内に隙間なく並べられると、取り出したいものがどこの箱に入っているのかが直ぐには分かりません。
通常、箱の外には中に入っているものを書いておくものですが、色を付けた大きな目印を付けるなどして、とにかく目立つようにしておくことが大切です。
私も引越し直後に使いたいものが見つからず、中には全ての箱を開梱し終わるまで見つからなかったものまであり、とても不便を感じました。
箱の外に書いただけではひと目で分かりにくいですし、箱が無数ある場合などには、どこの箱なのかがサッパリ分からないものなのです。
これだけは真っ先に取り出す必要があるという物には、最低限、絶対に目立つマークをつけましょう。
手荷物を明確に
引越しにおいては、引っ越し業者に依頼して運んでもらう物と、貴重品など自分自身が運ぶ物とがありますが、何を自分自身で運ぶかを予め計画的に考えておき、当日はしっかり分けて運ぶことが大切です。
何も考えずにあれもこれもと漠然としていると、いたずらに自分で運ぶ荷物が増えたり、業者に任せたく無いような物まで、運ばれてしまったりしてしまいます。
私も引越し当日、あれもこれもと自分で運ぶ荷物を漠然と分けていたら、自家用車の中が荷物であふれてしまい、新居に入る前日の宿泊先で、荷物を処理するのに、もの凄い労力を使うことになってしまいました。
要は、依頼する荷物と自分で運ぶ荷物を計画的にしっかりと分け、自分で運ぶ荷物は極力コンパクトにして身軽になることが大切です。
使い捨て品を存分に活用
引越し前の家屋の最後の掃除につかう掃除道具や、移動中に利用する物など、何かと引越し当日に使う物がありますが、可能な限り使い捨てにできるものがいいです。
引越す前の部屋は、業者が荷物を運び出した後も片付けや掃除などをしますが、掃除道具も可能であれば使い古しのものを使って、直ぐに処分できるものが便利です。
また、移動時に食事をするのなら外食にするとか、弁当を買って食事後にすぐ処分できるようにするとかにした方がいいです。
あれも必要だろう、これも必要だろうと用意しておくと自分で運ぶ荷物が増えるだけですから、よほど金額の張る物は別として、もし必要になったら購入して対処するくらいが丁度いいです。
要は、とにかく身軽にしておいて、所持するものは極力少なくするべきです。
以上、不慣れな引越しをして失敗した経験を中心に、心得をまとめました。実体験をもとにしただけあって、少しでも実感を持ててもらえたのではないかと思います。もし急に引っ越すような必要が生じた場合は、少しでも参考にして役立たせて下さい。