公衆電話が撤去された電話ボックスを見て感じた公衆電話の不要性。

先日、街中を歩いていると公衆電話が撤去された電話ボックスを見かけました。よく見ると、電話機だけが撤去されていて、電話ボックスそのものはそのまま放置された状態のままでしたが、後日、通りかかった時も同じような状態であることに気付きました。

それを見て、公衆電話の利用者の減少に伴う、公衆電話の撤去が急速に進んでいる姿を身近に感じたものでしたが、公衆電話などはほとんど使われなくなった現在、本当に必要であるかどうか考えてみました。

公衆電話の撤去は急速に進んだ

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携帯電話の普及

公衆電話が撤去されるようになったのは、スマートフォンなどの携帯電話の普及によって、需要がほとんどなくなったからです。需要が無くなったと耳にしても、携帯電話は徐々に普及・進歩して来たものなので、年代によってはあまりピンとこない人もいるのではないでしょうか。

公衆電話に対する年代別の感覚を挙げれば、

10代「そもそも公衆電話なんて、何のためにあるの?不要でしょう」
20代「昔使われたことがあるのは知ってるけど、使ったことないし、必要性を感じない」
30代「昔使ったことはあるけど、今では必要ないんじゃない」
40代「昔は利用したけど、今は使わないね」
50代「昔はよく利用したけど、今は使うことはまずないね」
60代「最近はほとんど見かけなくなったけど、いざという時、困る人もいるんじゃない」

といった感じではないでしょうか。

端的に言えば、公衆電話がよく使われていた時代を知らない人ほど、その必要性を感じないのではないでしょうか。

携帯電話で事足りる?

では、実際に無くて困ることはあるでしょうか?ちょっとその点を掘り下げてみましょう。

私は、携帯電話が普及し始めた当初から使っていましたが、始めの頃は公衆電話と使い分けをしていました。換言すれば、公衆電話が無ければ不便に感じる点があったからですが、時間と共に必要性を感じなくなって行き、次第に使い分けもしないようになりました。

では、当初、感じていた不便な点を切り口に、必要性を見てみることにします。

途切れる・電波が届かない・音声品質が不十分

無線の場合は、電波の状態によっては途切れたり、聞き取りにくかったりします。また、場合によっては、電波そのものが届かない地域もあり、通話そのものができないこともあります。

携帯電話が普及し始めた当初は、電波が届く範囲も限られていましたし、それなりに普及しても、過疎地や山間部では使えないところもありました。

従って、当時は、出先で電波が届かない場所だと、公衆電話を利用することはしばしばありました。また、電波が不安定な場所などで、重要な電話を掛ける場合などには、敢えて公衆電話を使うこともありました。

しかし近年では、電波そのものが届かない場所は、本当にごく限られた場所しかなく、そうした場所が建物内などであれば、電波の届くところまで移動すれば済みますし、山間部などであれば、そもそも公衆電話などが設置されるような場所ではありませんから、公衆電話を使う機会はありません。

また、音声の品質面でも技術の向上と共に、通話が途切れにくくもなっていますし、切れにくくもなっていますので、公衆電話などを利用する意味は無くなって来ました。まして、電波の状態がいい場所を探して通話すれば良いだけのことも多く、ほとんど問題にはなりません。

通話料がかかる

さて、携帯電話が普及し始めた当初は、通話料がとても高額で、数秒で10円というのが相場でした。従って、携帯電話は専ら非常時や緊急時のみといった感覚が強く、通常、外から電話をかける場合などは、公衆電話を利用していました。

しかし、携帯電話が普及するにつれて通話料も少しずつ安くなり、それにつれて通話料があまり気にならなくなって行きました。

その後、スマートフォンが普及するような時代になると、ラインなどのアプリも広まり、無料通話も当たり前になって行きました。そして、携帯電話のプランそのにも無料通話プランが広がり、通話に費用が掛かるという感覚は薄れ、通話料などは気にしなくても済むような時代になったのです。

私も今となっては通話料無料のプランを利用していますが、そうなると料金がかかる公衆電話を利用する理由は全く無くなります。実際、ここ何年かの間に、公衆電話などは一度も利用したことがありません。

このように、かつては通話料が高いことが、携帯電話よりも公衆電話を利用する理由のひとつであった訳ですが、今やそんなことは全くなくなり、この点でも公衆電話を利用する意味は無くなりました。

電話故障、紛失など緊急時

さて、電話が故障したり、紛失してしまったりした場合に電話をかけたい時は、公衆電話がないと電話を掛けづらい面があります。実際には、故障も紛失も稀にしか起きないことですから、本当にそうしたケースに遭遇するのはごく稀と言えるでしょう。

しかし、ごく稀とはいえ、もしそのような状況になってしまったら実際にどうするでしょうか。携帯電話がまだまだ普及していない時は、公衆電話を使わざるを得なかった場合もありました。

しかし、今や誰でも携帯電話の1つや2つは持っている時代ですから、もしもの時には、身の回りの人にお願いして電話を借りれば済むのが現実でしょう。

通話料も気にならない時代ですし、故障や紛失で困っている緊急の用途で使いたい人がもしいれば、たいていの人は人助けだと考えて、快く電話を貸してくれるのではないでしょうか。

以上、公衆電話の必要性について考えてみましたが、結論として言えることは、「まず必要はない」ということではないでしょうか。

近年、街中を見渡してもすっかり公衆電話を見かけなくなり、人が集まるようなごく一部の場所に設置してあるだけです。そんな珍しく設置してある公衆電話も、実際に利用している人の姿はすっかり見かけなくなりました。

ほとんど見かけなくなった公衆電話

公衆電話を利用する機会を敢えて言うならば、携帯電話を持っていない高齢者などや、身体的な理由で携帯電話を使えない人以外は、基本的に不要と言えるのではないでしょうか。

そんな一部の人のためや、地震などのかなり特殊な非常時のためには、必要最低限の公衆電話は残すべきだとはいえるでしょう。

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