消防署が実施している救命講習を受けよう!

救命講習は色々な機関で行われていますが、最も一般的なのは、恐らく消防庁が実施している講習でしょう。これは、各都道府県において、指定された消防署で開催される講習ですが、いずれも心肺蘇生法やAEDの使用方法を、実践を通して身に付けることができる内容が中心になっています。

私もAEDがまだまだ普及していない20年以上も前に、当時の最寄りの消防署で受講したことがありましたが、受講しておくのとそうでないのとでは大違いだと感じます。機会をみてぜひ、受講しておくことをおススメします。

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どんな内容

私が受講した20年以上前の当時は、まだAEDが普及していなかった頃なので、講習の内容は、救命に関する基礎知識の講義と、人形を用いた心肺蘇生法の模擬体験でした。

受講に当たっては何の資格もいらず特に条件も無く、最寄りの消防署で、無料で受講できるとの話でしたので、何か役に立つこともあるかと思って受講しました。受講後は、有効期限付きの受講証なるものを発行してくれたと記憶しています。

現在でも、各都道府県にある消防署が同様の講習を実施していますが、私が受講した時とは異なり、講習の内容が初級・中級・上級など、少し細かくレベル分けされていて、講習内容も心肺蘇生法だけでなく、AEDの使い方も盛り込まれています。

消防署によって、講習の種類や内容が微妙に違うようですが、初心者向けには心肺蘇生法とAEDの使い方が盛り込まれています。最も役立つ基礎知識でしょうから、受けてみようと考えるのであれば、こういった心肺蘇生法とAEDの使い方を含む、初心者向けの講習を受講するのが良いと思います。

生死を分ける

さて、私がこの講習を勧める理由は、役立つ場面に遭遇する確率は決して高くはないものの、いざという時に人の生命に直接関わるほど重要だからです。

聞いたところによれば、アメリカでは、このような救命方法は希望者が学ぶというよりも、誰でもできるように、全ての人が習得するものとして訓練が行き届いているとのことです。

しかし、日本の場合は救命措置に関する意識も低ければ、体制も整っておらず、このように気軽に受講できる救命講習などを実施していることを、知る人も少なければ、実際に受講する人も少ないのが現実です。

心肺蘇生法やAEDによる救命措置は、心肺停止状態(心臓と呼吸が停止)になった場合に、生命を維持するために行う緊急的な措置ですが、心肺停止からの経過時間が長ければ長いほど死に至る確率が高くなりますから、心肺停止してからの緊急措置を行うことは極めて重要です。

人間が心肺停止状態で生命を維持できるのは、せいぜい5分とも言われていますが、一般に救急車などが駆けつけるまでにはそれ以上の時間を要するものです。まさに生死に直結する問題です。

心肺停止になった場合、たとえ生命を取り留めたとしても、脳へ供給する血液や酸素が一時的に途絶えることで、後遺症につながりやすくもなります。

救急車などが来るまでの間に救命措置を続けていけば、酸素や血液が供給され続けますので、生命に関わる危険性が極めて低くなりますし、後遺症なども抑制することが可能になります。まさに、救命措置は生死を分けるという意味でとても重要なのです。

いざという時のために

ところで、受講したことで実際に役に立ったことがあったかという話ですが、救命講習受講後、20年以上経過した現在まで、心肺蘇生法で救命措置を実際に行ったことは一度もありません。

稀にしか機会がないことだから」と言えばそれまでですが、いつか役に立つと常々思っていることには変わりません。

というのも、実際の救命措置経験はないものの、人が倒れている、或いは倒れた場面に出くわした経験については過去に3回ほどありました。

それらは全て街中を歩いているような時のできごとでしたが、いずれのケースでもかすかに意識がある、或いは心肺停止はしていないことが確認できたので問題はありませんでした。

その際、「もしも心肺停止しているようであれば、自分が助けるしかない」と心したものでしたが、現場に居合わせた人達の姿を見ると、ほとんどの人が傍観するだけで、おろおろ何も行動を取れずにいる状況で、「もし肺停止していて、私がこの場に居なかったら、果たしてこの人は助かるのだろうか?」と、思わざるを得ない状況もありました。

そんなことから、救急措置を覚えておくことの重要性を感じるのです。

救急措置というのは理論だけを学んだのでは、実際の現場ではなかなか役立つものではありません。実際に心肺蘇生法の実施訓練や、AEDを操作してみるなどの経験があってこそいざという時に役立つものです。

そんな役立つ救命措置方法が、身近な消防署において無料で開催されている救命講習で修得できるのです。あなたも、もしもの時に備えて、講習を受けてみては如何でしょう。

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