私の勤務する会社では、毎年職場で歯科検診を行っています。その検診で、30代後半から気になりだしたことに、歯茎のポケットの広がりというものがありました。
ポケットとは、歯と歯茎の間の隙間がだんだん広がって深くなる症状が現れてくることで、日頃の歯磨きにおいて、歯と歯茎のブラッシングがしっかりできていれば、そのポケットは深くなったりはしません。
しかし、ブラッシングがしっかりしていないと深くなってしまい、ポケットと呼ばれる隙間に細菌が繁殖して、歯茎の腫れや虫歯につながるものです。
歯茎のケアが大事
歯茎の腫れが悪化すれば、歯槽膿漏に発展して、歯がグラついたり、究極は歯が抜けてしまったりもしますので、健康な歯を保とうとすれば、日頃のブラッシングがとても大事になります。
小さい頃はどちらかというと、とかく虫歯にならないことばかりを気に掛けていましたが、実際に虫歯になったとしても早期の段階で治療してしまえば大きな問題にはなりませんし、歯そのものが抜けてしまう訳ではありませんので、ある意味、それほど重要ではないともいえます。
しかし、歯茎の状態は、自分の歯を使い続けられるかという意味で非常に大事で、特に晩年の生活を考えた時、歯茎のケアは虫歯対策以上に重要だともいえます。
そんな訳で、しっかりとしたブラッシングを心掛けて来たのですが、忙しい日々の生活の中で、毎日ていねいな歯磨きを継続することは思うほど容易では無く、ポケットの深さは改善することなく、毎年の歯科検診での測定では2～3ミリ、ひどい時は4ミリに到る時もありました。
そんなこともあって、当時、電動歯ブラシを購入して使ってはいたのですが、歯磨きが簡単になったものの、忙殺する日々が続いて、歯磨きそのものをしないこともありましたし、歯の磨き方を良く考えて使ってはいなかったので、歯と歯茎の状態が改善されるのを実感することもなく、いつしかその電動歯ブラシを使わなくなっていました。
電動歯ブラシを再び
その後、結婚したのですが、妻は歯のケアには特にこだわるタイプだったので、歯ブラシや歯磨き粉はもちろん、フロスや歯間ブラシ、デンタルリンス等々、優れた商品を買い揃えては日々ケアしており、結果として、電動歯ブラシも夫婦揃って、高性能な商品を買い揃えることになりました。
その頃は、以前購入した時とは違って、多少時間にゆとりが持てるようになっていたので、日々の歯ブラシでも磨き状態をしっかり確認しながら磨くようになり、磨いた後を舌で触れても、手で触っても、よく磨けているのが実感できました。
しかも普通の歯磨きと違って、ブラシ先を歯に当てるだけで良いので、何と言っても磨くのが楽だと改めて実感していました。
さて、電動歯ブラシを毎日使うようになってからの初めての歯科検診で、ポケットの深さを測定して貰ったのですが、2～3ミリと殆ど変らず改善していませんでした。
残念というか、どうしてというか、こんなものか、という感じでした。その歯科検診において、ブラッシング指導があったのですが、歯と歯茎の間が良く磨けていないという指摘がありました。
ブラシの当て方が重要
そして、理想的なブラッシング方法として、ブラシの中心が歯と歯茎の境目に来るように当てるように指導を受け、今までの自分のブラッシングは歯茎の付近までブラシが当たっているくらいで、ブラシの半分が歯茎に当たるような当て方をしていなかったことに気が付いたのでした。
それ以来、歯を磨くときは、ブラシの中心が歯と歯茎の境目に来るような当て方を心掛けるようになると、自然と歯茎がしまってくるような感覚を覚えました。
そして次の年の歯科検診では、ポケットの大きさは一部の箇所だけが1ミリで、残りの箇所は全て0ミリという大きく改善した結果を得ることができました。
ここに思うことは、電動歯ブラシは正確に使えば本当によく磨くことができるということですが、その際、注意しなければいけないのが、ブラシの当て方（場所と角度）です。
せっかくの電動歯ブラシがあっても、私のように使い方が不適切だったら、本来の性能を活かせませんから、気を付けて下さい。
高性能高機能品は不要
あと、電動歯ブラシそのものですが、決して高価な物を買う必要はないと思います。電動歯ブラシは水回りで使うので、耐久性が高いとしても、永続して使い続けるのは難しい商品ですから、へたに高性能高機能品を買っても、あまり有益ではありません。
買うなら、名のあるメーカの標準グレードの製品を買うのが一番良いでしょう。
また、電動歯ブラシなら何でもよいということで、1000円もしないような商品を買ってしまうと、振動の仕方が不適切で、あまり良く磨けないばかりか、頭部への振動の伝わり方がとても不快です。
我が家では実際に、子供用に安価な製品を買ったのですが、子供から借りて私自身でちょっと試してみたところ、そんな印象を受けました。
皆さんも、気に入った電動歯ブラシを使って、日々、適切なブラッシングを継続してみて下さい。きっと歯と歯茎の健康維持に役立つことでしょう。