いよいよ本格的な夏到来。基本をおさえて熱中症を予防。

本格的な夏が到来し、暑い日々が続いています。この時期に気になるのが熱中症ですが、漠然とした対策はしていても、意外と基本的なことを知らないでいるものです。

熱中症対策の基本をおさえておきたい

ここでは熱中症に関する基本的なことをおさらいして、これからの暑い季節を乗り越える要点をまとめました。

スポンサーリンク

熱中症の現状

熱中症は夏だけではなく、春先から秋口までにも見られ、昨年は救急搬送された人が5万人を超えているそうです。救急搬送だけでこの人数ですから、搬送されない人も含めると相当な数にのぼることが分かります。

救急搬送される人の多くは子供や高齢者で、全体の三分の二を占めています。体温調節機能が未発達な子供や、加齢に伴う体力低下が影響しているのですね。

救急搬送者の数が最も多い時期は、実は、一番暑い時期ではなくて、梅雨明けに当たる初夏だそうです。これは、梅雨が明けることで急に暑くなるわけですが、人間の体が急な温度変化に対応できないことによります。

従って、体が暑さに慣れてきた、最も暑い時期は、却って梅雨明けよりも数が少なくなるのですね。

そして、熱中症になる場所は、やはり野外が最も多いそうですが、とりわけ運動中が一番起きているとのことです。ただし、室内だから起きないわけでは無く、それなりの件数が発生しているとのことですから、室内も油断しないで対策を採ることが大事です。

水分補給の大事

さて、熱中症対策で、最も大切なことの1つとしてよく言われることが、水分補給です。水分補給がなぜ必要なのか、基本的なことをおさらいしたいと思います。

そもそも、人間の身体は7割近くが水で構成されていると言われています。身体を構成している成分のほとんどが水なので、水分の増減が身体に影響を与えるのは当然といえば、当然です。

そして、水分補給が大事なのは、発汗により水分がたくさん失われるため、減った分の水分を補う必要が生じるからです。暑い時期に発汗量が多くなるのは、身体の熱を下げるためですね。

ここで、忘れてはいけないことが、発汗以外で失われる水分もけっこうあるということです。例えば、呼吸に伴って息を通して出ていく水分や、体全体の表面から蒸発して行くような水分もあって、その一日分の水分量は、小学生ですら2リットルにも及ぶといいます。

このことから、汗をほとんどかかない状態ですら、相応の水分補給が必要となることがよく分かります。

また、頭に入れておくべきことは、発汗によって一緒にミネラル類も失われるため、それらも補うことが必要だということです。汗がしょっぱいのは、塩分をはじめとしたミネラル等を含むからですね。

熱中症の症状

熱中症の症状は?」といざ聞かれてみると、答えられない人も多いのではないでしょうか。重症度によって症状もまちまちですが、気付かないで重症化してしまわないように、基本的なことは覚えておきたいものです。

まず、軽症といわれる症状ですが、気分が何となく悪かったり、ボーっとしてしまったりすることがあり、めまいや立ちくらみなど、くらくらすることもあります。

また、ふくらはぎがつったり、手足がしびれたり、或いは体の一部がぴくぴくするといった症状が出ることもあります。

そして、中度の症状になると、多くの人は頭痛を感じるようになり、その痛みは、ズキズキとか、ガンガンといったかなりの痛みにもなります。

倦怠感といった体のだるさを覚えるようになり、吐き気がしたり、中には本当に吐いたりする人もいます。また、意識はあるものの、何か意識が遠のくような、おかしな感覚を味わうようにもなるようです。

ここまでの段階ならまだ重症とは言い切れませんが、重症になりかけていると見るべきでしょう。これ以上、症状が進むと、本当に重症となり、かなり危険です。

重症の場合、意識を失う、身体がけいれんを起こす、体が熱いなどの症状があらわれるそうです。

予防と対策

熱中症にならないようにするには、要約すれば、暑くならないようにすることと、水分補給をしっかりすることに尽きます。

暑くならないようにするためには、帽子をかぶったり、風通しの良い薄着をしたり、直射日光を避けたりすることが大事ですね。

そして、温度には注意をして、必要に応じて扇風機やエアコンを利用する、時々涼しい場所で休息を取るなども大切です。

また、水分補給で大事なことは、

こまめに少しずつたくさん水分を摂取すること
喉の渇きを感じる前に補給すること
運動をする前や暑いところに行く前に予め補給すること

です。

万が一熱中症になってしまった場合は、

涼しいところへ移動すること
水分やミネラルをしっかり補給すること
身体を安静にすること
衣類をゆるめて風通しが良い格好にすること
身体を冷やすこと

などが対処法として大事だそうです。

そして、誰かにしっかりと見守ってもらうことも大事ですし、もし重症であれば迷わず救急車を呼ぶことが大切でしょう。

これからの暑い季節、これら熱中症の基本を頭に入れて、しっかりと乗り越えて行きたいものです。

【関連記事】寒くて亡くなる人は少ないが、暑くて亡くなる人は多い。何か不思議に思う

【関連記事】体育館の内部は、なぜ夏場に異常なほど暑いのか?

【関連記事】沖縄より北海道の方が暑い?

スポンサーリンク