ダイエットをしたい人はたくさんいて、お腹の出っ張りが気になっていた私も、例外ではありませんでした。
世の中には無数のダイエット方法がありますが、やはり基本に立ち返って、消費カロリーと摂取カロリーの量をしっかりと把握することが大切だと思います。
単純にいえば消費カロリーが摂取カロリーを上回れば、痩せて行く方向に、逆に、下回れば太る方向に体型が変化して行くわけですね。
そこで、ここでは改めて基本的なカロリー量を再確認、把握して行きたいと思います。
目次
消費カロリー量を認識する
基礎代謝量
まず消費カロリー量ですが、最初に基礎代謝を見てみましょう。
基礎代謝とは、人が運動など一切しないで、心臓を動かすとか呼吸をするとか、生命を維持する上で最低限消費するエネルギーのことで、年齢、性別、体重などで差が出てきます。
厚生労働省発表の日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、男性の場合は、
年齢 [歳] |
参照体重 [kg] |
基礎代謝 [kcal/日] |
18~29 | 63.2 | 1,520 |
30~49 | 68.5 | 1,530 |
50~69 | 65.3 | 1,400 |
70~ | 60.0 | 1,290 |
女性の場合は、
年齢 [歳] |
参照体重 [kg] |
基礎代謝 [kcal/日] |
18~29 | 50.0 | 1,110 |
30~49 | 53.1 | 1,150 |
50~69 | 53.0 | 1,100 |
70~ | 49.5 | 1,020 |
のようになっています。
ここで参照体重は、厳密な定義は難しいので、単に統計的な標準値と考えればよいでしょう。
これらの表は、あくまで目安なので、年齢や体格に応じた基礎代謝をもっと正確に知りたい場合は、厚生労働省発表の同資料に記載されている下記の式を用いると良いでしょう。
基礎代謝(kcal/日)=〔0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢(歳)-定数(男性: 0.4235、女性:0.9708)〕×1000/4.186
(追記・<参考>上記については既に2020年版が発表されています)
エネルギー必要量
次に、一般に言われている、エネルギー必要量を見てみましょう。
エネルギー必要量は、その人の年齢や活動量に応じた必要なエネルギー量ですが、数値的な意味としては、通常の生活で消費するエネルギー消費量と置き換えることができるでしょう。
厚生労働省の同資料の推定エネルギー必要量から抜粋すると、まず、男性の場合は、
年齢 [歳] |
低い Ⅰ |
ふつう Ⅱ |
高い Ⅲ |
18~29 | 2,300 | 2,650 | 3,050 |
30~49 | 2,300 | 2,650 | 3,050 |
50~69 | 2,100 | 2,450 | 2,800 |
70~ | 1,850 | 2,200 | 2,500 |
のようになっていて、女性の場合は、
年齢 [歳] |
低い Ⅰ |
ふつう Ⅱ |
高い Ⅲ |
18~29 | 1,650 | 1,950 | 2,200 |
30~49 | 1,750 | 2,000 | 2,300 |
50~69 | 1,650 | 1,900 | 2,200 |
70~ | 1,500 | 1,750 | 2,000 |
のようになっています。
表中の数値は年齢以外は全て一日当たりのエネルギー量[kcal/日]を意味しています。
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲはその人の活動レベルを低い、ふつう、高いの3段階に分けて示したものです。自身が活動する方なのかどうかで、エネルギー消費量がだいたい分かると思います。
同資料によれば、エネルギー必要量は、下記の式のように、基礎代謝量と身体活動レベルに比例する(成人の場合)とのことなので、上述の式とあわせれば、自身のおおよその数値を算出することができるでしょう。
エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
摂取カロリー量を認識する
ご飯のカロリー量
では、摂取カロリー量を見てみましょう。
日本人の基本はやはりご飯なので、まずご飯のカロリー量を確認します。
ご飯100グラムだとカロリーでは168キロカロリーになるそうで、実際の分量の目安としては、子供のお椀に盛り付ける分量です。水100ccと同じ重さをイメージすると分かりやすいかも知れません。
大人が使う普通のサイズのお椀に盛り付けると、140g(235kcal)~160g(269kcal)で、どんぶりだと大きさにもよりますが、200g(336kcal)~240g(403kcal)になります。
ご飯は基本なので、どれくらい食べると、どれくらいカロリーを摂取することになるのか、ぜひ基本量として頭に入れておきたいところですね。
では基本量を抑えたところで、ついつい摂取してしまうような、特に気を付けないければいけないものに着目して見て行きましょう。
スナック菓子のカロリー量
まず、何と言っても気を付けないといけないのがスナック菓子ですが、ポテトチップスがその代表です。
ここにあげた例はのり明太味という限定品ですが、一袋73グラムで404キロカロリーになってます。一袋は開けてしまえば直ぐ平らげてしまうので、先ほどのご飯ではどんぶり一杯に相当します。
知らないうちにどんぶりご飯を食べた事になりますので気をつけたいですね。
標準サイズの60gタイプのポテトチップスでも、種類に関わらず300キロカロリー以上はありますので、要注意です。
清涼飲料水のカロリー量
次に気を付けたいのは清涼飲料水です。代表的なコカ・コーラを見てみましょう。
100ml当たり45キロカロリーですから、500ml飲むと225キロカロリーにもなりご飯一杯近くに相当するというところでしょう。馬鹿にできないですね。
ここで注目すべきは、最近良く見かけるいろはす、いわゆるわずかな味を付けて水代わりに飲める飲料水です。
水代わりに飲めるので気楽に飲んでしまうと思いますが、例えば、もも味だと100ml当たり19キロカロリーあるので、500ml飲むと95キロカロリーになりますから、油断できないですね。
水代わりの感覚でガブガブ飲むと気付かないうちに、カロリーを摂りすぎちゃうかもしれません。
お酒のカロリー量
そして何と言っても、気をつけるべきはお酒ですね。ビールの代表としてアサヒスーパードライを例に挙げてみましょう。
100ml当たり42キロカロリーですから、やはり高いですね。
着目すべきは、コカ・コーラよりも少しだけ低いことですが、気をつけないといけないのが、飲む量の違いです。
アルコールの場合は、チョット一杯だけという場合を除いて、大抵の場合は飲むのが目的なので、少し酔う程度でも、何杯も飲んでしまうものです。
すると、気付いた時には既に一食分の食事の相当するカロリーを摂取することになります。アルコール量、カロリー量共に意識して、注意しながらお酒を楽しみたいですね。
以上、簡単にカロリー量をいくつか見てきましたが、改めて数値で見てみると実感持てますね。
私も、ピーク時に78kgあった体重を、ちょっと意識してひと口我慢する、というカロリーコントロールの積み重ねだけで、71kgまで落とすことができました。
簡単なカロリー量を頭の中に入れておくだけで、だいぶ違うのではないでしょうか。