今夏のある日のこと、室内に放置していたコップ一杯のミネラルウォータを飲んだところ、それほど美味しいと感じなくて「何でだろう?」と思ったことがありました。
これならむしろ水道水の方がおいしいのではと飲んでみたところ、「水道水ってこんなにおいしかったっけ?」と不思議に感じました。
飲料水は温度が大切
その時に直感的に分かったことは、水温の違いで生じる感覚的な味わいの差でした。
飲料水は、含有するミネラル成分が大切なのは勿論のこと、水温がとても大切だと強く感じたのです。
そこで、実際においしい水の温度について調べてみたところ、エビアンのウェブサイトには「おいしい水の温度の目安」として下記の情報が掲載されていました。
軟水 夏/7~12℃ 冬/15~18℃
硬水 夏/7~10℃ 冬/12~15℃
炭酸水 年間/7~12℃
他のサイトにもおいしい飲料水の温度に関する情報が掲載されていましたが、いずれも上記とは大差ありませんでした。
日本では、軟水が一般的ですから、夏は7~12℃、冬は15~18℃がおいしい水の温度と考えれば良いのでしょう。
季節によって変わるのは気温が異なるからで、要するに暑い日は少し冷たい水が、寒い日はあまり冷たくない水が良いってことですね。
水温を測ってみたら
さて、ここで気になったので、実際の水の温度を試しに測ってみました。その結果、室温17℃に放置された水の温度は16℃で、同じく水道水の温度を測ってみたところ20℃でした。
また、水に氷をいれてそのままにして時間が経過した状態の温度を測定したところ4℃でした。
測定したのは寒さを感じるようになった10月中旬の早朝でしたが、室温よりも水道水の温度が温かいのを見て改めて分かったことは、水道水の温度は気温の変化とは異なり、徐々に変化するので、気温の下がる早朝でもまだ20℃を保っていたことです。
これをもとに夏場の状況を考えると、夏場の日中などは30℃を超える日が続きますが、水道水の温度は気温ほど温度変化がしにくく、気温よりも低い状態が保たれます。
従って、夏場の日中でも、水道水の温度はそれなりに低い状態に保たれますが、部屋に放置した飲料水は水量が少ない分だけ、気温の変化に作用されやすく、ナマヌルイ状態になると言えます。
つまり、夏場においしい気温とされる気温7~12℃から大きく外れる放置された水はおいしく感じず、比較的外れていない水道水の方がおいしく感じると言えます。
今夏、なぜ水道水がおいしく感じられたのか、その理由がよく分かります。
ウォータサーバでは
ところで、我が家では以前ウォーターサーバを契約していた時期がありましたが、コスパが極度に悪いので2回止めた経緯があり、今は契約していません。
その当時の記憶ですが、サーバから汲んで飲むとおいしく感じた水でも、コップに入れて放置したままにすると、それほどおいしいとは感じなかったことがありました。
ウォーターサーバの契約促進キャンペーンの類は、よくショッピングセンターの店頭とかで行われ、水を試飲させて貰えますが、いつでも、どの銘柄でも、飲んでみておいしいと感じています。
それだけ水の温度はそのおいしさに深く関係している表れだと感じ、実際に大手ウォータサーバ事業者が公開している温度(冷水の場合)をざっくり確認してみました。
以下がその温度です。
コスモウォータ:6~10℃
プレミアムウォータ:6℃
アクアクララ:5~11℃
信濃湧水:5℃
アルピナ:5℃
上記から分かることは、ウォータサーバの場合は5~6℃のに設定されている場合が多いこと、温度に幅がある場合でも、おいしいとされる水温よりもやや低めになっていることです。
推測すると、
サーバから供給される水はコップに汲まれることで温度がやや高めになること
室内に放置しておくことで徐々に室温に近づいて行くこと
の2点を考慮して、全体に低めに設定してあると言えるでしょう。
まとめ
以上をまとめると、
- 水にはおいしいと感じる温度がある
- おいしいと感じる温度は季節により変わる
- 水道水の温度は一般に気温の影響を受けにくく、夏場などはおいしく感じやすい
- 水を冷やす場合は室温を考えて少し低い温度で準備した方がよい
飲料水の温度は低すぎても高すぎてもおいしくありません。
おいしいとされる温度のちょっと低めの温度になるように調整するところがポイントと言えましょう。