リンス・コンディショナー・トリートメントって違いは何?

日頃、何気なく利用しているヘアケア用品ですが、改めて考えてみると、リンス・コンディショナー・トリートメントの違いがよく分からないことに気付きました。

いずれも、洗髪などに合せて、髪をケアするために使う商品ですが、実際に、どういう違いがあって呼び名が分かれているのか、深く考えたことはありませんでしたし、それほど大差は無いものだと思っていました。

リンス・コンディショナー・トリートメントの違いは何か

今回、これらの違いをハッキリさせるため、いろいろと調べてみました。

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リンス

リンスは英語で「rinse」ですが、言葉としては「ゆすぐ」、「すすぐ」の意味があります。つまり、リンスは、シャンプー後に髪をゆすぐ、すすぐための薬剤として作られたことからリンスと呼ばれるようになりました。

従来シャンプーは、洗浄力を高める目的で、石油系の成分にさまざまな化学物質を入れ、着色料や香料を加えて作られていたことから、アルカリ性になっていました。

こういったアルカリ性のシャンプーは、本来は弱酸性である髪や頭皮を傷つけてしまうため、弱酸性の状態に戻すために作られたのです。

そして、髪の表面に薄い膜を作って、摩擦や外からの刺激、静電気などから髪を守り、しなやかさを保つ働きも持ちます。

髪に柔軟性を与え、なめらかにする効果により、クシのすべりがよくなり、ブラッシング時などにキューティクルの痛みを防止してくれますし、髪のパサつきも抑えてくれます。

アルカリ性のシャンプーに代わって、中性のシャンプーが普及するに従い、アルカリ性から弱酸性への中和目的のリンスから、中性のシャンプーで失われやすい油脂分を補う目的のリンスとなり、また、髪の表面をなめらかにすることを主な目的にするようにもなりました。

コンディショナー

コンディショナーは英語で「conditioner」ですが、その動詞形である「condition」には、良い状態にする、状態を調節するといった意味があります。

従って、意味としては髪や頭皮の状態を良くするという意味に当たり、そのために作られたヘアケア剤といえます。

リンスと同様に髪の表面に膜を作って、髪をなめらかにしてすべりを良くし、キューティクルを保護するなど、髪や頭皮の状態を良くする働きを持ちます。

髪の表面に膜を作って髪をケアするという意味ではリンスと同じで、その違いはあまり無くなってきているのが実情です。

リンスとの違いを敢えて言えば、ゆすぎ目的に作られた商品がリンスで、髪や頭皮の状態を良くする目的で作られた商品がコンディショナーといえるでしょう。

実際のリンス、コンディショナーの効用は、その商品によっても異なりますし、また、メーカによっても違ってきます。

トリートメント

トリートメントは英語で「treatment」ですが、言葉としては「手当。治療。処理。」などの意味を持っています。従って、トリートメントは髪や頭皮を手当て、処理することを目的に作られたといえ、実際の効用としては、髪の傷みを補修したり、傷まないように予防したりします。

リンスやコンディショナーと違う点は、髪の表面だけではなく、キューティクルの隙間から髪の内部に浸透して、タンパク質や油分などの栄養を補給するところです。

近年販売されているトリートメントは、リンスやコンディショナーの効用を併せ持つものがほとんどなので、シャンプー後にトリートメントをすれば、リンスやコンディショナーは使わなくても十分ケアできると言われています。

まとめ

以上、リンス・コンディショナー・トリートメントの違いを説明してきましたが、端的にそれらの違いを言えば、語源をもとに考えれば分かりやすく、リンスはすすぎ目的に、コンディショナーは状態を良くする目的に、トリートメントは手当て・処理を目的に作られた商品ということです。

しかし実際には、リンス・コンディショナー・トリトメントの定義・解釈はメーカによっても微妙に異なります。

また、最近はリンス・コンディショナー・トリートメントの本来の効用を、お互いに併せ持つ商品がほとんどで、それらの違いがあまりなくなって来ているのが現実です。

従って、製品に表示されている説明をよく確かめて、その効用・特徴を把握した上で、自身の用途にあった商品を選択して行くのが、最も賢い使い方といえるでしょう。

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