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動画などのブロック状のノイズって何?どうすればいいの?

ネット配信されている動画などを見ていると、画像の中に細かい格子状のノイズが見えることがしばしばあります。

よく見ると、正方形の形をしていて規則正しく並び、通常、画面内に無数あって、画像全体に含まれることもあります。

ブロック状のノイズは何か?

動画の種類によって、そのようなノイズが出るものと、全く出ないもの、注意してみると気付くものなど色々あります。このようなブロック状のノイズを見て、「これって何?」と疑問を持つ人や、「何とかならないの?」と思う人も多いのではないでしょうか。

かつて仕事上で動画を専門的に扱っていた経験から、何も分からない素人にも分かるように簡単に解説します。

このノイズはどんなもの?

そもそも、このブロック状のノイズってどんなものなのでしようか?

これは、動画の一画面を、「小さな正方形」の集まりとして見た場合に、それら正方形同士が隣接する、境目に現れる不連続点を意味します。

視覚的には四角、つまり正方形の形をしていることから、結果として、画面内では格子状の線のように見えますが、その正体はノイズの一種です。一般に、この種のノイズは「ブロック歪(ひずみ)」とか「ブロックノイズ」と呼ばれています。

ブロックノイズは、デジタル動画といわれるコンテンツでは、現れる可能性を持っていますので、ネットで配信される動画はもちろんのこと、デジタルテレビ放送、DVDやブルーレイに収録されている動画などでも現れることがあります。

えっ!テレビでも出るの?」と、不思議に思われる人もいるかも知れませんが、単に気付いていないにすぎません。

通常の放送でも、動きの激しいシーンなどでは出ているもので、注意してみることで認識することができます。知らなかった人も、試しによーく見てみて下さい。「あっ!本当だ」と気付くことでしょう。

何故あらわれるの?

さて、何でこんなノイズが現れるのでしょう。こんな邪魔な物、出さないようにして欲しいと思う方も多いでしょうが、これはある程度、仕方のないことなのです。

では、ノイズが現れる理由を、素人にも分かるように、ごくごく簡単に説明しましょう。

例えば、飲み終えた牛乳パックがたくさんあって、工作などに使う目的で、箱(パック)をばらさないままの状態で、どこかへ運ぶ必要があるとします。

何かの袋にそのまま入れて運べば済む話ですが、もし、全てを収納しきれない小さい袋しかなく、どうしても袋に入れて運ばなければならないとしたら、どうすれば良いでしょうか。

袋の大きさに対して、牛乳パックの数が少し多い程度であれば、恐らく、牛乳パックが多少変形したり歪んだりしたとしても、無理矢理押し込んでしまうことでしょう。

この場合、袋から取り出せば、変形や歪みはほぼ解消されて、見た目はもとの牛乳パックと変わらないように見えるハズです。

しかし、その小さな袋が更に小さくて、押し込んでも入りそうになく、それでも袋に入れなければならないとしたら、どうすれば良いでしょう。

恐らく、箱がつぶれるほど押し込んだり、折って入れたりすると思いますが、この場合、今度は、袋から取り出したら、変形や歪みが残ってしまい、見た目が元の牛乳パックと異なったものになってしまうハズです。

つまり、袋のサイズが限られていることで、その反動として変形や歪みが残るのわけです。

実は、デジタル動画に於いても、デジタルデータとしてのサイズが制限されているため、その反動としてブロック状のノイズ、すなわちブロックノイズが発生するのです。

もう少し詳しく説明します。我々が見ている動画は、静止画が何枚も集まることではじめて動画として認識します。そしてその静止画も「画素」と呼ばれる、たった1つの点が無数集まって構成されますが、その1つの画素も、明るさの度合いや色の情報を持っています。

つまり、1つの画素が持つ情報が一次元(線)から二次元(平面)、二次元から三次元(平面+時間)のように広がって、全体としてはとてつもない多くの情報量になるのです。

一方、それらの情報を伝達する、電波やネット回線、保存メディアといわれる手段は、いずれの場合も、限られた情報しか伝達することが出来ません。

電波という資源は有限ですし、ネットワーク回線にも自ずと上限がありますし、DVDなどのディスクなども限られた情報量しか書き込めません。

上の例で説明すれば、牛乳パックはたくさんあるけど、袋の大きさは限られているってことです。

牛乳パックを、なるべく変形や歪みが生じないように、小さな袋にうまく詰め込む技術があったとしても、想定以上に牛乳パックが多くあったり、袋の大きさの制限が厳しかったりすれば、多少なりとも変形や歪みは避けられないってことです。

情報量の多い動画を、うまく圧縮する技術はあるのですが、伝達できる量が限られるとブロックノイズは避けられないということです。

では、なぜブロック状のノイズなのかですが、専門的な話は難しくなりますので、ここでは止めておきます。

簡単にいえば、デジタル動画は8×8画素単位のブロック、及び、それらを4つ合せた16×16画素単位のブロック単位で、画像圧縮処理(詰め込む技術処理)をしているからに他なりません。

回避できないの?

こんな目障りなノイズなんか、無い方がいい!」と、誰しも考えると思いますが、果たして回避できないのでしょうか。

結論から言えば、通常は回避することは出来ません。言い方を換えれば、既に変形や歪みが生じた牛乳パックは、たとえ袋からどのように取り出しても、元に戻せないということです。

しかし、例えば映画がDVDとブルーレイの両方で発売されているとすれば、一般にブルーレイの方がDVDよりも大きな袋に相当する、つまり情報を多く記録できますので、ブルーレイに収録されたコンテンツの方が、DVDに収録されたものよりも、ブロックノイズは小さいものです。

小さい袋に相当するDVDの中には大きく変形した牛乳パック、すなわちブロックノイズが多く含まれ、大きな袋に相当するブルーレイの中には、少ししか変形していない牛乳パック、すなわちブロックノイズがあまり含まれないということです。

ただし、ブルーレイにサービスコンテンツが追加されただけで、本編映像自体は全く同じ場合もありますので、その場合はブロックノイズの状態は同じです。

また、ネット配信では、同じ内容の動画でも、ネット回線の速度に応じて再生する動画を選べるものもありますので、よりノイズの少ない方を選ぶことが出来るかも知れません。

しかし、実際には、単に画像のサイズ(解像度)が変わるだけで、画質はほとんど変わらず、ブロックノイズの程度も変わらない場合も多くあります。

テレビ放送の場合は、「袋詰めされた牛乳パックを受け取るだけ」に相当しますので、通常の放送では選択の余地はなく、このノイズを回避することはできません。

ただし、受信側のテレビで画質調整を行えば、比較的目立たない設定にすることも可能な場合があります。例えばコントラストを落とせばブロックノイズはほんの少しだけ見えにくくなります。しかし、画像全体としては、ボケた感じになるなどの副作用があることでしょう。

このように事実上、回避することができないブロックノイズですが、実際の動画では一部を除き、画像のサイズを小さくするなどしてブロックノイズを押さえ、実用に耐えるレベルに調整しているものです。

また、人間の目には、動きの速い物や、繊細な部分は視覚が鈍感となる特性がありますが、ブロックノイズが発生しやすい動画は、動きの激しいシーンや繊細な画像が多いので、そういう意味では影響は小さいともいえます。

いずれにしても、ブロックノイズが目に付いて気になって仕方がないのは、全体のごく一部のコンテンツでしょうから、「こんなもんだ」との思いで見るのが現実的でありましょう。

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