自家用車で年間五万キロメートルを走行するって、こんな感じです。

かつて、自家用車で年間五万キロメートルを走行していた私ですが、走行距離だけを聞いてもどんな感じなのか、イメージしにくい人もいるかと思います。

そこで今回、そんな車生活がどんな感じなのか、まとめてみることにしました。

年間5万キロメートルの走行ってどんな感じか

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年間5万キロってどの程度?

年間5万キロメートルの走行をイメージするには、日当たりの走行距離で考えてみると分かりやすくなります。50000を365で割ると137になりますから、一日当たりの走行距離は137キロメートルになります。

端的に言えば、「毎日137キロメートルを必ず走り続けなければ到達できない距離」ということになりますから、けっこう凄い距離だということが分かると思います。

あなた、タクシーの運転手でしょ?」なんて思う人もいるかも知れませんので言っておきます。タクシードライバーなんかではありません。トラックの運ちゃんでもありません。ただの会社員です。

しかも業務上で車両を運転することは全くありません。年間5万キロ走っていたのは、あくまでプライベートであり、自家用車です。

都内のタクシー会社に勤める知り合いの話では、都内のタクシー会社に勤務する人の一日の走行距離は、個人差や日によるバラつきはあるものの、平均約150キロメーターだそうです。

つまり私は、都内を中心に走行する平均的なタクシードライバーの一日当たりの走行距離とほぼ同じくらいの距離を走っていたことになります。

ちなみに、ディーラーから聞いた話によれば、平均的な自家用車の年間走行距離は、数千から1万キロメーターくらいだそうで、年間一万キロメートル以上走る人は、平均よりもやや多い方に属するようです。その5倍ってことですから、この数値の凄さが分かると思います。

そんなの無理!

こんな話を聞いて、

えっ?いくらなんでも、毎日137キロなんて無理でしょ。都市部を走っていたら、せいぜい時速20キロメートルがいいところ。一日六時間以上は運転している計算にもなり、そんなの絶対あり得ない!

って声が聞こえて来ました。でも、実話です。

もし、風邪でも引いて月曜、火曜と二日間寝込むことがあれば、水曜日には411(137キロ×3日)キロメートル走行しないとならない計算。それって、水曜日の就業後に、東京から静岡市を往復しないとならない距離。そんなの人間じゃ無理だ!

そんな声も聞こえて来ました。でも、私は人間です。

お前。本当は会社員じゃなくて、ただのアルバイトかなんかじゃない?普通の会社員が仕事をしながら、プライベートでそんなに走行できるわけない!

誰かがそう言っています。でも、ごくごく普通の会社員です。週休二日ですが、当時も今も、毎日約8時間きちんと勤務しています。

とは言え、みなさんが疑問を抱くのも無理はないと思います。

それでも無理でしょ!

では、なぜそんなことが可能であったのか―。そこにはきちんとした理由があります。タネ明しをしましょう。

実は、自家用車で通勤をしていたのです!

何だ。そんなことかと思ったよ。

と言いましたね。でも、それでもこれだけ走るのはけっこう無理なことなんです。

年間の通勤日数は約220日。自動車通勤による当時の家と職場との往復距離は75キロメートル。

従って、自動車通勤のみの走行距離は年間で16500(=220×75)キロメートルになります。これを年間の走行距離から引いてみると、33500(=50000-16500)キロメートルになります。

つまり、自動車通勤以外の年間走行距離が33500キロメートル、これを一日当たりに換算すると、92(=33500/365)キロメートルになるんです。

要は、通勤以外で毎日92キロメートルを必ず走り続けなければならない距離ということになりますから、これでもかなり凄いことだとよく分かると思います。

寝込むこともある。電車を利用することもある。運転できない状況が生まれることもある。

それでも一日平均92キロを走行するって大変です。この大変さが理解できない人は、ぜひ一回試してみて下さい。1ヶ月でも持続できれば凄いですよ。

もし仮に一日80キロメートル走行しても、92キロに満たない「12キロメートル」分は、別な日に取り返さないといけないのです。

どんな車生活

さて、年間5万キロメートルを走行することの難しさを少し理解して頂けたかと思いますが、これだけの走行距離になると、実際にどのような生活になるのかを説明したいと思います。

費やす時間

まず、これだけ走行する以上、運転に費やす時間は相当なものになります。

実際に当時は、平日や休日に関わらず、午前0時に帰宅することは滅多になく、朝も5時台には家を出ていました。5時間以上眠る日があれば、「5時間も寝た」という感覚でした。

従って、眠さのあまり、車で移動中に一時的に駐車して、車内で仮眠をとることもしばしばでした。

ある時などは家の手前100mくらいの地点で睡魔に負けて仮眠をとり、気付いた時には朝方だった何てこともありました。

家にいる時間よりも、車内にいる時間の方が長いんです。「これなら家なんか要らない」なんて考えたこともありました。人間らしい生活じゃないですね。

長距離運転

また、これだけ走れたのは、長距離を走行することもしばしばあったからですが、その典型は九州(福岡、大分、熊本など)に何度も足を運んだことでした。

凄い時には、週末に九州を往復し、その翌週末にも再び九州を往復するといったこともありました。(私はトラックの運ちゃんじゃないですよー)

九州を往復するだけでも二千数百キロ。現地でたくさん移動することになると合計で三千キロを超えることもありましたから、そんなケースでは、1ヶ月間の走行距離が1万キロに及ばんとすることすらもありました。

長距離運転だと、睡魔が襲ってくるんですが、その戦いも壮絶でした。でも、却って睡魔と戦う実践的なノウハウを得ることができました。

給油量も凄い

従って、そんな工程が続いた時などは、月に2回もオイル交換することもあり、当時オイル交換をしていたディーラーでは「あり得ない」と、まるで宇宙人でも見るような目で見られていました。(ガソリンの給油が月2回ではないですよー。オイルの交換が月2回です)もちろん、宇宙人ではありません。

ちなみにガソリン価格の過去最高値を記録したのも当時でしたが、その頃はレギュラー実売価格で、リッター180円を超えていました。

当時の車両の燃費はリッター12kmで走行していましたから、一日に消費するガソリンは137[km]÷12[l/km]=11.4リットルってことになります。

つまり、一日に費やすガソリン代は180円×11.4=2052円ということですから、月のガソリン代は6万円を超えていたってことです。振り返ってみると凄い数字です。自分でも驚きました!(ガソリン税の高額納税番付があったら名を連ねたかも)

まぁ、これで低燃費走行が自然と身に付いたのは、大きな収穫でしたが…。

こんな生活を送っていましたから、周りからは超人扱いされていました。人間扱いされないこともありました。「鉄人」と言われたことも、「キャノンボールみたい!」なんて言われたこともありました。

今回、年間5万キロメートルを走行していた頃の様子を書いてみましたが、如何でしたか。何にも役立たない情報でしょうが、楽しんで頂けましたか。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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