本年1月の成人の日に行われた、とある成人式に於いて、新成人の代表として登壇した方々の発表を掲載した記事を読む機会があったのですが、その中のある女性の発表にとても感動しました。
というのも、その発表内容が、成人を迎えるまでに、親がどれだけ苦労して育ててくれたのかを切々と語り、親への感謝の思いを述べていて、その厚い孝養心がしみじみと伝わって来たからです。
その女性は事情があって小さい頃に両親が離婚し、母親が女手ひとりで苦労しながら、その女性とその兄のふたり兄妹を育ててくれたそうです。
そして、成人を迎えた今、母親がいかに身を削って育ててくれたかを強く認識していて、一生懸命育ててくれた親に対して、とても感謝している強い思いがつづられていました。
具体的には、母親自身が、女手ひとりという厳しい環境の中にありながらも、子供達のために身を削って生活費を稼いでくれたこと、また、忙しい日々の生活の中にも、いつでも彼女の生活上の悩みについて相談にのってくれたこと、更に、彼女が逆境の時には親身になって励ましてくれたことなどを述べていました。
そして、彼女自身は、母親がそのように自身の苦労はよそに、愛情込めて育ててくれたことをとても強く認識していて、それらに対するあふれるほどの感謝の思いを述べていました。
更に、母親の経済的負担を少しでも減らそうと、自らアルバイトをしてお金を稼いで、そのお金を彼女が通っている学校の学費に充てているとのことで、昨今、お小遣い欲しさのためだけにアルバイトをする学生が多くいる中、とても立派だと感心しました。
その記事の行間からは、厚い孝養心がたぎるのが読み取れ、その孝養心の厚き姿を背景に、「立派な人間になって行く」と新成人としての決意を述べている姿はとても逞しく、頼もしさも感じました。
掲載されていた記事には、その女性の顔写真も載っていましたが、その姿は本当に凛々しく、容姿を見てもその志の高さを感じました。
孝養心の厚い人は、人格や気品の高さとして、その容姿にも表れるものなのでしょう。
孝養心については、このブログで多くの人に伝えたいテーマの1つでもあり、また、以前、成人式に当たって、新成人こそ孝養心の強い人になって欲しい旨の記事を書きましたが、このような孝養心の強い新成人の姿を見て、本当に感動すると共に、とてもうれしく思いました。
少しでも多くの人に、こうあって欲しいと改めて強く思ったものです。