GPIBのアドレス確認・設定方法は、直ぐ知りたいものの、調べるのに時間が掛かるものです。
ここでは、見てすぐ分かるようにキーサイトテクノロジー製の周波数カウンタ、53131A等のGPIBアドレス確認・設定方法を端的に説明します。
対象機種
この説明で対応している型式は下記の3点です。
いずれもキーサイト・テクノロジー(旧アジレント・テクノロジー、HP)製です。
- 53131A(ユニバーサル・カウンタ)
- 53132A(ユニバーサル・カウンタ)
- 53181A(RFカウンタ)
GPIBアドレスの確認・設定方法は、上記の3機種共通で、各種オプションなどに依存しません。
GPIBアドレス確認方法
GPIBアドレスの確認方法は下記の手順で行います。
- フロントパネル左下のRecall(Utility)キーを押したまま、POWERキーをオフにしてからオンにする。
- Recall(Utility)キーから手を離し、「REV: XXXX」(XXXXはリビジョン)と表示されるのを確認する。
- パネルに「HP-IB:」(「GPIB:」の場合あり)と表示されるまでRecall(Utility)キーを押す。
- パネルに表示された「HP-IB:」又は「GPIB:」の右側の数値(10進数)が現在設定されているGPIBアドレスです。
GPIBアドレスの確認だけで終了する場合は、「FREQUENCY1」キーなどのファンクションキーを押すことで通常動作の状態に戻ります。
GPIBアドレスを変更したい場合は、下記の「GPIBアドレス設定方法」に従って操作します。
* HP-IB(HPIB)とGPIBは名称が異なりますが実態は同じです。
* 工場出荷時のGPIBアドレスは3です。
GPIBアドレス設定方法
GPIBアドレスの設定方法(変更方法)は下記の手順で行います。
- 上記の「GPIBアドレス確認方法」における手順 1.~4. を実施する。
- フロントパネル右上にある4つの矢印キーを、下記の要領に従って操作して数値を変更する。
・点滅表示されている数値が変更対象
・左右矢印(⇦/⇨)キーで一の位か十の位かを選択
・上下矢印(⇧/⇩)キーで数値を増減 - 表示されている数値を確認してENTERキーを押す。
- FREQUENCY1キーなどのファンクションキーを押して通常の動作状態に戻る。
ENTERキーを押し忘れると、設定が記憶されませんので忘れないようにしましょう。
矢印キー中央にある緑色LEDは一連の操作中はずっと点滅したままで、ENTERキーの押下後も点滅のまま変化しないため、押したかどうかは見た目では判別できません。
確実に押すように心掛けましょう。
この操作で変更されたアドレス情報は、不揮発性メモリに保存されますますので、電源オフやリモート操作によるリセットでも変更されることはありません。
なお、アドレスがきちんと変更されているかどうかを確認したい場合は、上記の「GPIBアドレス確認方法」に従って確認します。
* GPIBアドレス設定範囲は0~30(talk/listenモード)です。
* talk onlyモードにしたい場合は、上記「2.」でアドレス0の状態から下矢印⇩キーを押してTALK表示としてから、ENTERキーを押します。