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中国語で存在を表す動詞「在」の用法について多数の例文で詳細解説!

中国語の「」には、動詞、副詞、介詞(前置詞)の3つの用法があります。

いずれも同じ「」の字を使うため、紛らわしく混乱する場合もあります。

3つの違いの理解を深めるために、ここでは動詞としての用法に的を絞って細かく解説します。

中国語の「」の概要

中国語の「」には、下記のように3つの用法があります。

(1)存在を表す動詞
(2)進行中を表す副詞
(3)時間や場所等を表す介詞(前置詞)

(1)は、主語に動詞「」がついて存在すことを表し、「…が~にある」、「…は~にいる」のような意味になります。

钢笔在桌子上呢(Gāngbǐ zài zhuōzi shàng ne)…万年筆は机の上にあります

(2)は、動詞の前に「」をつけて動作が進行中であることを表し、「…をしている」、「…をしつつある」のような意味になります。

她在看本书(Tā zài kàn běn shū)…彼女は本を読んでいます

(3)は、「」に続く語句と共に、動作が行われる時間や場所などを表し、「…で」、「…において」のような意味になります。

飞机在下午三点到机站(Fēijī zài xiàwǔ sān diǎn dào jī zhàn)…飛行機は午後三時に空港に到着します

これら3つの用法では、品詞だけでなく文型や意味も異なるので、きちんと判断すれば区別がつきますが、同じ漢字なので紛らわしさがあります。

この記事では、これら3種類の違いを明確にするために、「(1)存在を表す動詞」の用法について、詳しく説明します。

なお、「」には苗字(姓)を表す名詞のほかに、「」と同じく持続の語気を表す助詞としての用法がありますが、方言で限定的なため通常は使われません。

動詞「」の基本文型

」を動詞として用いる文を、存在文と呼称します。

以下、存在文の基本的な文型について説明します。

肯定文

存在文における肯定は、下記の文型となります。

【肯定文の基本文型】主語++[目的語]

ここで、主語は存在する人や事物を表します。

目的語は、一般的に場所を表わす名詞(又は、代名詞)になりますが、省略される場合もあります。

遥控器在这儿(Yáokòng qì zài zhè’er)…リモコンはここにあります
她在东京(Tā zài dōngjīng)…彼女は東京にいます

否定文

存在文における否定は、下記の文型となります。

【否定文の基本文型】主語++在+[目的語]

通常は「」を用いて「不在」の形を取り、「…は~にない」、「…が~にいない」のような意味になります。

他不在办公室(Tā bùzài bàngōngshì)…彼はオフィスにいません
老王不在家(Lǎo wáng bù zàijiā)…王さんは留守です(家にいません)

」を用いた「没在」の形を取ることもありますが、まれな表現です。

前天我去她家找她,她没在(Qiántiān wǒ qù tā jiā zhǎo tā, tā méi zài)…一昨日、我々は彼女の家を訪ねたが、彼女はいませんでした
我弟弟昨晚没在家(Wǒ dìdì zuó wǎn méi zàijiā)…私の弟は昨晩、家にいませんでした

没在」を用いた場合、「不在」とは基本的に意味は同じです。

従って、上記は、いずれも、不在で置き換えることができます。

ただし、「不在」と「没在」とでは、微妙にニュアンスが異なります。

例えば、上記の1つ目の例では、「前もって約束して行ったのに不在であった」というニュアンスがあります。

また、2つ目の例では、「弟は普段、夜には家にいるが、一昨日は不在であった」というニュアンスがあります。

このように「」を用いると、「普通なら存在しているはず」とのニュアンスをあわせ持つのです。

疑問文

存在文における疑問は、下記の2通りに大別できます。

(1)存在の有無を問う
(2)存在する場所を問う

(1)は、「…は~にありますか?」、「…は~にいますか?」など、存在しているどうかを問います。
(2)は、「…はどこにありますか?」、「…はどこにいますか?」など、存在している場所を問います。

では、2つに分けて説明します。

(1)存在の有無を問う疑問文

存在の有無を問う疑問文は、主に3通りあります。

1.文末に疑問の助詞「」をつける
2.「」の後に「不在」を付けて反復疑問文(在不在)にする
3.文末に「不在」をつける

上記の基本文型は、それぞれ下記の通りです。

【疑問文の基本文型・存在の有無を問う場合】主語++[目的語]+
主語+在不在+[目的語]?
主語++[目的語]+不在

いずれの文型でも、意味は同じです。

従って、同じ意味の疑問文を、下記のような3通りの文型で表現できます。

你明天在家吗?(Nǐ míngtiān zàijiā ma)…あなたは明日、家にいますか?
你明天在不在家?(Nǐ míngtiān zài bù zàijiā?)…あなたは明日、家にいますか?
你明天在家不在?(Nǐ míngtiān zàijiā bùzài)…あなたは明日、家にいますか?

これらの問いに対する返答は、上記の3通りの言い方に対して、下記のように全て同じ表現ができます。

( zài)…(はい)います
不在( bùzài)…(いいえ)いません

主語である「」、時を表す副詞「明天」、目的語を表す「」は全て既知なので、省略するのが普通です。

日本語でも、「私は明日、家にいません」よりも、単に「いません」と返事する方が自然ですが、これと同じです。

(2)存在する場所を問う疑問文

存在する場所を問う疑問文には、「どこ」を意味する疑問代名詞「哪儿」(又は「哪里」)を用います。

疑問代名詞は動詞「」の目的語で、基本文型は下記の通りです。

【疑問文の基本文型・存在する場所を問う場合】主語+在+哪儿(哪里)

これは、肯定文の目的語を「哪儿」又は「哪里」に置き換えた文型と同じです。

肯定文とは異なり、目的語(=疑問代名詞)を省略できません。

图书馆在哪儿?(Túshū guǎn zài nǎ’er)…図書館はどこですか?
博物馆在哪里?(Bówùguǎn zài nǎlǐ)…博物館はどこですか?

これらの問いに対する返答例は、下記のようになります。

在左边(Zài zuǒbiān)…左側にあります
在车站前前(Zài chēzhàn qiánmiàn)…駅前にあります

主語は既知ですから通常は省略され、動詞「」の後に場所を表わす名詞(代名詞)を付けます。

動詞「」が表す様々な意味

動詞「」を用いる存在文は、一般に、

人や事物(=主語)が、ある場所(=目的語)に存在すること

を表します。

しかし、主語は人や事物に限らず、精神などについて使う場合があります。

また、目的語も空間的な場所に限らず、組織や団体を表すこともあります。

」を用いる文では、存在の意を含む少し広い意味を持つのです。

それらの意味を大きく分類すると、下記の4つに分けられます。

(1)人や事物がある場所に存在していることを表す
(2)人の生存や健在及び、事物の残存や存続を表す
(3)何かを決定づける要点がどこにあるかを示す
(4)組織や団体に加入や所属、在籍していることを意味する

では、これら4つについて具体的に説明します。

(1)人や事物がある場所に存在していることを表す

」を動詞として使う、最も一般的な使い方です。

この意味で使う場合は、場所を表わす目的語を伴うのが普通です。

他家就在那儿(Tā jiā jiù zài nà’er)…彼の家はすぐそこです
夏天的衣服都在箱子里(Xiàtiān de yīfú dōu zài xiāngzi lǐ)…夏服は全て箱にしまってあります
她今天不在学校里(Tā jīntiān bùzài xuéxiào lǐ)…彼女は今日学校にはいません

例を見て分かるように、目的語には、地点、位置、所など、場所を表わす言葉がきます。

(2)人の生存や健在及び、事物の残存や存続を表す

この意味で使う場合、目的語は伴いません。

父母都健在(Fùmǔ dōu jiànzài)…両親はどちらも健在だ
老爷早已不在了(Lǎoyé zǎoyǐ bùzàile)…母方の祖父はだいぶ前に亡くなりました

」は人が健在であることを表す場合に使い、肯定形では、通常、「健在」という熟語の形となります。

亡くなったことを表現する時は否定形となりますが、この場合は必ず「」を付けます。

主語は人だけでなく、事物についても同様の使い方ができます。

那个老厂子现在还在(Nàgè lǎo chǎng zǐ xiànzài hái zài)…あの古い工場は今でも残っています
我的手表不在了(Wǒ de shǒubiǎo bùzàile)…私の腕時計はどこかへ行ってしまいました

(3)何かを決定づける要点がどこにあるかを示す

」を用いることで、問題、意義、責任、原因などの要点がどこにあるか、大きく依存する要素が何であるかを表現することができます。

日本語にも、「問題は~にある」「~に意義がある」「責任は~にある」「原因は~にある」などの言い回しがありますが、これらと同様です。

目的在节约资源(Mùdì zài jiéyuē zīyuán)…目的は資源の節約にあります
他的错误就在于此(Bǐ de cuòwù jiù zàiyú cǐ)…彼の間違いはほかでもなくこの点にあります
中不中奖全在于运气(Zhōng bù zhòngjiǎng quán zàiyú yùnqì)…くじが当選するかどうかは全て運にあります

この種の表現はとても広く、結果として「~にある」と訳さない場合も多くあります。

去不去在于你自己(Qù bù qù zàiyú nǐ zìjǐ)…行くかどうかは君しだいです
出事故的原因就在于她的疏忽(Chū shìgù de yuányīn jiù zàiyú tā de shūhū)…事故が起きた原因は彼女の不注意のためです
要取得好成绩全在自己努力(Yào qǔdé hǎo chéngjī quán zài zìjǐ nǔlì)…良い成績を取れるかどうかは、全て自分の努力にかかっています

上記は、それぞれ「(決める判断は)君にある」、「(原因は)彼女の不注意にある」「(成否は)自分の努力の中にある」のような存在の意味を含んでいます。

しかし、いずれも「~ある」のように訳さない方が自然です。

また、成句や諺でも、広く使われています。

事在人为(Shìzàirénwéi)…事の正否は人がやるかどうかにある
兵不在多在精(Bīng bùzài duō zài jīng)…兵が役に立つかどうかは、数が多いことが問題じゃなく、精鋭であるかどうかにある
一年之计在于春(Yī nián zhī jì zàiyú chūn)…一年の計は元旦にあり

(4)組織や団体に加入や所属、在籍していることを意味する

日本語でも、「~会社にいる」、「~組織にいる」のような存在を表す言い方がありますが、これらと同様です。

她现在在一家贸易公司工作(Tā xiànzài zài yījiā màoyì gōngsī gōngzuò)…彼女はいま貿易会社に所属しています
你在哪个单位工作(Nǐ zài nǎge dānwèi gōngzuò)…あなたはどちらで仕事をされていますか?
老李是在组织的人(Lǎo lǐ shì zài zǔzhī de rén)…李さんは組織の人です
他在佛教(Tā zài fójiào)…彼は仏教を信仰しています

この種の表現では、対象となる組織や団体、機関などが「」の目的語になります。

目的語とその有無や付け方

上記のように、動詞「」を用いる文では、幅広い意味を表わせますが、「人や事物が、ある場所に存在していることを表す」使い方が基本になります。

上記で説明した通り、基本文型は、

【存在文の基本文型(肯定文)】主語++[目的語]

ですが、目的語の使い方については、詳しく理解しておくことが大切です。

ここでは、

  • 目的語にはどのような言葉が来るのか
  • 目的語を伴わないケース
  • 目的語が「誰かのところ」を表す場合

について触れます。

具体的には下記の3点に分けて説明します。

(1)目的語は場所を指す名詞や代名詞
(2)単に存在を表す場合や対象が既知な場合は目的語を略す
(3)「誰かのところ」を表すには名詞の後に場所代名詞を付ける

(1)目的語は場所を指す名詞や代名詞

「人や事物が、ある場所に存在していることを表す」場合、目的語は必ず場所を表します。

その目的語は、通常、名詞や代名詞、或いはそれらに準じた名詞句になります。

例えば、

他们在上海(Tāmen zài shànghǎi)…彼らは上海にいます
小刘在家(Xiǎo liú zàijiā)…劉くんは家にいます

と表現すれば、上海や家がそれぞれ存在している場所を表わしていて、どちらも名詞になっています。

また、

李老师在那儿(Lǐ lǎoshī zài nà’er)…李先生はそちらにいます
吹风机在这里(Chuīfēngjī zài zhèlǐ)…ドライヤーはここにあります

と表現すれば、目的語は場所を表わす代名詞(場所代名詞)となっています。

場所代名詞には、

  • 「这儿」「这里」(ここ、こちら)
  • 「那儿」「那里」(そこ、そちら、あそこ、あちら)

が使われます。

また、上述のように、下記の疑問代名詞を用いると疑問文を作ることができます。

  • 「哪儿」「哪里」(どこ、どちら)

上記で、「○」と「○」の違いがありますが、いずれも意味や用法は同じです。

敢えて言えば、「○」は北方で使われることが多く、「○」は南方で使われることが多い傾向にあります。

「○」の「」は本来は第三声の発音ですが、場所代名詞として使う場合は軽声になります。

上記で説明した目的語は全て場所を意味しますので、名詞をそのまま目的語として使うことができます。

しかし、場所の概念を持たない名詞を用いる場合は、名詞の後に方位詞を付けます。

眼镜在桌子上(Yǎnjìng zài zhuōzi shàng)…メガネは机の上にあります
王老师还在教室里(Wáng lǎoshī hái zài jiàoshì lǐ)…王先生はまだ教室にいます

一例目の目的語は机(桌子)ですが、机には場所の概念がありません。

単に机だと、机の上、机の下、机の脇などの意味を含むため、場所を特定できません。

「机」の後に方位詞「」を付けることで、「机の上」という場所を表わすことができます。

二例目の目的語は教室(教室)ですが、教室そのものは場所を表わす訳ではありません。

「教室」の後に方位詞「」を付けることで、「教室の中」であることを明確に表わすことができます。

但し、実際は「教室」と言えば、場所の概念を含んでいるため、教室の中にいることが分かります。

このようなケースでは、方位詞「」を付けなくても構いません。

以上を整理すると、地名や国名など場所が明確な場合には方位詞は付けず、机など場所の概念が全くない場合には方位詞を付けますが、教室学校博物馆など場所の概念を含む名詞の場合は方位詞を付けても付けなくてもよいことになります。

詳細については方位詞に関する下記の記事を参考にして下さい。

(2)単に存在を表す場合や対象が既知な場合は目的語を略す

動詞「」を用いた基本文型は、

動詞「」を用いた基本文型主語++[目的語]

ですから、目的語を伴う場合と伴わない場合があることが分かります。

一般に、目的語を伴いますが、以下の場合には目的語が付きません。

(a)人の生存や事物の残存を表す
(b)対象が既知である
(c)単に存在を表す

まず、「(a)人の生存や事物の残存を表す」については、上記の、動詞「在」が表す様々な意味における「(2)人の生存や健在及び、事物の残存や存続を表す」で説明した場合です。

那个老厂子现在还在(Nàgè lǎo chǎng zǐ xiànzài hái zài)…あの古い工場は今でも残っています
老爷早已不在了(Lǎoyé zǎoyǐ bùzàile)…母方の祖父はだいぶ前に亡くなりました

次に、「(b)対象が既知である」については、既に目的語が話題に上がっている場合や、状況から目的語を判断できる場合です。

例えば、相手の家や勤務先などを訪ねて

老王在吗?(Lǎo wáng zài ma)…王さんはいますか

と問えば、在の目的語は訪問先(家や勤務先など)であることが自明です。

このような場合は、目的語は省略するのが自然です。

また、

你明天在家吗?(Nǐ míngtiān zàijiā ma)…あなたは明日、家にいますか?

などの疑問文に対する答えは、

(zài)…(はい)います
不在(Bùzài)…(いいえ)いません

となりますが、目的語である「」が既知なので、通常は省略します。

最後に、「(c)単に存在を表す」場合ですが、下記がその典型的な例です。

精神永在(Jīngshén yǒng zài)…精神は永遠に存在する

存在する特定の場所が無い場合に、このような目的語のない表現になります。

(3)「誰かのところ」を表すには名詞の後に場所代名詞を付ける

ところで、日本語には、「○○は彼のところにある」のような言い方がありますが、中国語でも、これと同じ表現があります。

你的手机在我这儿(Nǐ de shǒujī zài wǒ zhè’er)…あなたの携帯電話は私のところにあります
你的书在她那儿(Nǐ de shū zài tā nà’er)…あなたの本は彼女のところにあります

この場合の目的語は

目的語の形代名詞/名詞 + 这儿/那儿

の形となります。

この時、対象(主語)が話者の近くにある時には「这儿」を使い、話者から離れたところにある時には「那儿」を用います。

存在を表す「」や「」との違い

中国語では、「」や「」を使っても存在を表すことができますが、「」を使う存在文とは違いがあります。

ここでは、「」や「」を用いる場合との違いを説明します。

を使う場合との違い

」と「」の違いを端的に言えば、

  • 」…特定の(既知の)人や事物の存在を表す
  • 」…不特定の(未知の)人や事物の存在を表す

です。

結果として、日本語に訳した場合、

  • 」…「~は…にある/いる」
  • 」…「~には…がある/いる」

のような違いとなります。

日本語では、どちらも区別しない場合があるので分かりにくいのですが、両者には「特定(既知)」か「不特定(未知)」かの違いがあります

」を用いる場合、話題となる人や事物は既知でなければならず、「」を用いる場合、人や事物は不特定となります。

従って、

男人在教室里呢(Nánrén zài jiàoshì lǐ ne)…男性は教室にいます

と言えば、その男性が既知(特性の人)であることを意味します。

もし、男性が未知な人であれば、

有一个男人在教室里呢(Yǒu yīgè nánrén zài jiàoshì lǐ ne)…男性がひとり教室にいます

のように、「」を用いて導入する表現にしなければなりません。

そして、「」を用いる場合は、基本文型が下記のようになります。

」を用いた基本文型(肯定文)主語++人/事物

ここで、主語は場所を表わします。

存在する主体(人や事物)は、「」の後に来ます。(前に置くこともある)

大阪有很多公园(Dàbǎn yǒu hěnduō gōngyuán)…大阪には多くの公園があります
这儿有三辆汽车(Zhè’er yǒusān liàng qìchē)…ここに三台の自動車があります

例文に出てくる、「公園」も「自転車」も、特定の物ではなく不特定のものを意味します。

」を用いた否定文は、「没有」を用いて下記のようになります。

」を用いた基本文型(否定文)主語+没有+人/事物

礼堂里没有学生(Lǐtáng lǐ méiyǒu xuéshēng)…講堂の中には学生はいません
房间里没有烟灰缸(Fángjiān lǐ méiyǒu yānhuī gāng)…室内に灰皿はありません

これらの例文でも、それぞれ、不特定の学生、不特定の灰皿のことを指しています。

」を用いた疑問文は、文末に「」を付けるか、「」の肯定形と否定形を重ねます。

」を用いた基本文型(疑問文)主語++人/事物+
主語+有没有+人/事物
主語++人/事物+没有

冰箱里有苹果吗(Bīngxiāng li yǒu píngguǒ ma)…冷蔵庫の中にりんごはありますか
冰箱里有没有苹果(Bīngxiāng li yǒu méiyǒu píngguǒ)…冷蔵庫の中にりんごはありますか
冰箱里有苹果没有(Bīngxiāng li yǒu píngguǒ méiyǒu)…冷蔵庫の中にりんごはありますか

上記の問いに対する答えは、

(Yǒu)…あります
没有(Méiyǒu)…ありません

となります。

もちろん、対象のりんごは不特定の物です。

このように「」で存在を表す場合は、肯定形、否定形、疑問形のいずれでも、存在する対象は不特定の人や事物を意味します。

を使う場合との違い

動詞「」を使っても存在を表すことができますが、基本構文は「」の場合と同様です。

」を用いた基本文型(肯定文)主語++人/事物

主語は、場所を表わす語で、方位詞が使われるのが一般的です。

の後に存在する対象(人や事物)が来ます。

山坡上全是樱花树(Shānpō shàng quán shì yīnghuā shù)…山の斜面は全部さくらの木です
学校前面是花坛(Xuéxiào qiánmiàn shì huātán)…学校の前は花壇です

」を用いた存在の意味は、「」の場合に近いのですが、」を用いる場合は、話し手は既に対象がある場所を知っていて、その対象を説明しようとする意図が含まれている点が異なります

試しに上記の2例を「」で表現してみます。

山坡上有樱花树(Shānpō shàng yǒu yīnghuā shù)…山の斜面にさくらの木があります
学校前面有花坛(Xuéxiào qiánmiàn yǒu huātán)…学校の前に花壇があります

例を見て分かるように、「」を用いると「存在している」事実のみを述べています。

しかし、「」を用いた場合、単なる存在を表しているのではなく、上記のように「斜面を桜が覆っている」ことや、「学校の前は花壇なんだ」と言う、対象を説明しようとする意思が表われています。

このように、「」を用いる時は単なる存在を表わし、「」を用いると存在と同時に対象を説明する意図が含まれるのです。

ではここで、上記の例を「」を用いて表現してみます。

樱花树在山坡上(Yīnghuā shù zài shānpō shàng)…桜の木は山の斜面にあります
花坛在学校前面(Huātán zài xuéxiào qiánmiàn)…花壇は学校の前にあります

訳文には表れていませんが、この場合の主語はそれぞれ「その桜の木は」、「その花壇は」のように特定の対象を表しています。

以上、説明して来たように、「」を用いる場合は特定の対象、「」や「」を用いる場合は、不特定の対象を表すことになります。

但し、「」を用いた場合の存在対象は、「」を用いた場合とは少しニュアンスが異なり、不特定の対象と言うよりも「自ずと決まった対象」と言う方が適切です。

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