何か、大がかりな仕事や大規模な計画など、「大事」を成し遂げようとした場合、よくありがちなことが、到達しようとする目標からズレてしまうことです。
それは、目標とする地点が高い分だけ、アプローチが複雑で困難となり、その過程で小事に振り回されてしまうことから生じるものです。
ここでは、「大事」を成すために、いかに「小事」に振り回されないようにするかについてまとめました。
手段と目的の混同
大事を成し遂げようとする時にありがちなパターンに、手段と目的を混同してしまうケースがあります。
これは、手段を遂行していることが、あたかも、目的を達成しつつあるというような、錯覚を起こしてしまうところから生じます。
手段はあくまで手段ですが、目的を見失ってしまうと、手段が目的のように思え、時として、手段と目的が完全に入替ってしまうことすらあります。
これは、目的意識が希薄なところから生まれるものですから、何のためにこの手段を採っているのか、常に目的意識を持って取り組むことが大切です。
見方を換えれば、目的こそが「大事」であり、眼前の手段はあくまで「小事」だといえるでしょう。
通過地点で目標を見失う
大事を成す場合、その対象が大規模であればあるほど、容易には成し遂げられないものです。
ですから、ステップ1、ステップ2、ステップ3のように段階を踏んで目標に近づいたり、遠回りをして目標にたどり着こうとしたりするもので、結果として、まっすぐゴールに進むケースは少なくなります。
そのような場合、通過地点が目標であると勘違いしてしまい、通過地点にこだわったり、執着したりして、脇道にそれてしまうのです。
これは、最終目標を見失ってしまうことから起きるものですから、目先にとらわれず、しっかりと最終目標を見つめることが大切です。
例えば、北極点を目指す場合、どのようなルートを通るとしても、常に北極星の方向を目指すような、最終目標を見据えた前進が大切です。
最終目標が「大事」であり、通過地点は「小事」ということです。
障壁がある
容易に成し遂げられない仕事には、困難な課題があったり、時として、その仕事に賛同しない者が妨害したりするなど、何かと障壁があるものです。
障壁があると、それに惑わされて、志が折れそうになったり、障壁を避けようと曲げてしまったりすることがありがちですが、それでは「大事」は成し遂げられません。
このような場合、大切なことは、その障壁が、たとえどんなに大きなものであっても、それはあくまで「小事」だとの意識を強くもつことが大切です。
要は、大きな障壁も「大事」を成すに当っては、あくまで「小事」であるとの気構えを持つことです。
以上、「大事」を成すために「小事」に振り回されないポイントをまとめました。
仕事においても、日常生活においても、ともすれば「小事」に振り回されることはあるものです。そんな時は、これらのポイントを思い出して、見つめ直してみて下さい。