コーヒー豆のパッケージは密閉されていない。実は、ここに香りの秘密があった。

スーパーなどで一般に市販されているコーヒー豆は、光や湿気を遮断するような素材のパッケージで販売されています。実際に商品を手に取ってみても、パッケージングされているため、パッケージ内部と外部との間で空気の出入りなどがあるようには感じません。

しかし、パッケージングされているので一応は密封されてはいるのですが、厳密には完全密封されているわけではありません。実は、ここにコーヒーの香りを保つ秘密があったのです。

完全密封ではない

私は、職場ではいつも粉タイプの豆を使ってコーヒーを入れていて、UCCのゴールドスペシャルブレンドを愛飲しています。ある日、いつものようにコーヒーを入れようとした時、パッケージの封の部分が、何か不自然な構造になっているのに気付きました。

パッケージにこのような物がある

その時は「何かな?」くらいにしか思っていませんでしたが、その後、普段から家で飲んでいるスターバックスのコーヒー(豆)パッケージも、同じような構造になっているのに気付き、何なのか調べてみようと思いました。

スタバのパッケージにも同じような構造(ロゴ部)がある

すると、職場で普段飲んでいるUCCのパッケージに、それに関連した説明がわざわざ記述されていることを発見しました。そこには、

炒りたて香りパック:製品裏面に付いている「フレッシュバルブ」が、外気の侵入を遮断し、コーヒーから発生するガスを袋外に排出しています。一般のバルブよりガスが抜けにくいので、より多くの香りを袋の中に閉じ込めます。

と書かれていて、コーヒー豆から発生するガスを外に逃がすために、フィルター構造にしていることが分かりました。

パッケージにあった説明書き

ガスが発生

実は、生のコーヒー豆は、炒ることにより、豆から炭酸ガスを発生するようになります。この炭酸ガスは、炒った直後から発生するようになり、時間の経過とともに徐々に発生しなくなって行きます。従って、炒った豆を直ぐにパッケージングすると、その後、発生する炭酸ガスによって、パッケージが破裂する恐れが生じます。

この炭酸ガスは炒った後、豆のままの状態でも、粉にした状態でも発生するものですが、粉が細かければ細かい程、早く炭酸ガスが抜けやすくなります。

豆であれ粉であれ、炒った後に時間が十分経過して、炭酸ガスがほとんど抜けてからパッケージングすれば、パッケージが破裂するような問題は無くなります。しかしながら完全にガス抜き処理をするのは非現実的で、パッケージング後にもわずかな炭酸ガスは発生するもので、パッケージングされた商品は少なからず膨らむことがあります。

ガスと共に香りも逃げる

さて、炭酸ガスが充分抜けてからパッケージングした場合、実は炭酸ガスと共に、コーヒーの美味しい風味のひとつである、香り成分も一緒に失われてしまうのです。これでは、コーヒーの命ともいえる香りが楽しめなくなり、豆から入れる意味が減ってしまいます。

そこで採られた対策が、パッケージの膨張に伴う破裂は押さえ、それでいて香りを逃がさないようにするパッケージ(包装)技術で、冒頭に紹介した仕組みがその役割を果たしています。

この対策によって、豆を炒ってからガスが抜けるのをそれほど待つ必要がなくなり、ガス発生に伴って失われてしまう香りを抑えることができるわけです。実際に色々なコーヒーのパッケージを確認してみると、多くのパッケージで同様のバルブ・フィルターを採用していることが分かりました。

一般のコーヒーにもある

注意していないと気付かない何気ない仕組みですが、知らないところでちょっとした技術が使われていて、なるほどなぁと思いました。身の回りのちょっとしたもの、調べてみると面白いものですね。

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