東京駅で長蛇の列ができるというニューヨークパーフェクトチーズ(NEWYORK PERFECT CHEESE)ですが、開店時に新宿店を訪れたことがキッカケで、なぜそこまで長い列ができるのか、その理由がハッキリ分かりました。
確かに美味しいので人気が出るのは当然ですが、食べるのを目的に買うだけではなく、転売目的で購入する人が少なからずいるのです。
目次
新宿店で購入
私がニューヨークパーフェクトチーズの新宿店(新宿の京王百貨店内)を訪れたのは、お盆休みの、ある夕刻ですが、その時、店頭には「全て完売」と表示されて、商品は売り切れていて、何一つ残っていませんでした。
「何だ!この店は?」と思い、翌日、朝一番で訪れました。
10時の開店直前に並び、開店と同時に店舗の中へ入ると、並ぶ場所が分からなかった私が並んだ時には、既に数十人の列が出来ていました。
「何だ、この列は?」と、少し異様な空気を感じました。
と言うのも、百貨店内の他の全ての店舗は、朝一番ということで人も少なく、どちらかと言うと静けさを感じるのですが、このニューヨークパーフェクトチーズだけは、開店直後に長蛇の列が出来てしまうのです。
「そこまでして購入するほど美味しいのか?」と期待に胸を膨らませて、店の看板商品でもあるニューヨークパーフェクトチーズを、実家用と自分用にそれぞれひと箱ずつ、合計二箱購入しました。
どんな商品か
さて、この店舗の商品ですが、大きく分けて、「ニューヨーークパーフェクトチーズ」「チーズエスカルゴ」「メープルチーズ」の3種類があります。
これらの商品は、わりと最近販売され始めたようで、公式サイト(いわゆるホームページ)は、現在まだ存在しないようです。ここではまず、店頭に表示された商品の説明文を引用して紹介します。
商品は基本的に複数個がパッケージ化されて販売されています。
それぞれの値段(店頭での販売価格)についても、税込価格(消費税8%)で表記しておきます。
(1)ニューヨークパーフェクトチーズ
ニューヨークパーフェクトチーズ(NEWYORK PERFECT CHEESE)はその名の通り、チーズ菓子ですが、ニューヨークとは関係ないようです。
このお菓子の説明として店頭には
ゴーダチーズが香るラングドシャでクリームとチーズチョコレートを包みました。幾重にも重なるチーズの風味をお楽しみ下さい。
とあります。
ゴーダチーズはオランダ発祥の有名なチーズ、ラングドシャはフランス語ですが、分かりやすく言えばクッキーの類です。クッキー風の素材でチーズを包んだ菓子をイメージすれば分かりやすいでしょう。
パッケージは下記の5種があります。
5個776円(8%税込)
8個1080円(8%税込)
12個1620円(8%税込)
15個2025円(8%税込)
18個2430円(8%税込)
(2)チーズエスカルゴ(CHEESE ESCARGOT)
チーズエスカルゴは、名前が表している通り、エスカルゴ(カタツムリ)のように渦巻状をしたお菓子です。
店頭には下記の説明があります。
チェダーチーズをいれたふわふわのスポンジにラムとバニラの香るクリームを巻きました。上品で優雅な大人の味わいです
このお菓子には、イギリス発祥のチェダーチーズが使われています。独自のクリームで上品に作られているようです。
パッケージは下記の4種があります。
4個879円(8%税込)
6個1167円(8%税込)
8個1556円(8%税込)
10個1944円(8%税込)
(3)メープルチーズ(MAPLE CHEESE)
メープルチーズは、チーズケーキにメープル(甘味料)を合わせた独特のお菓子です。
店頭には
北海道産マスカルポーネとクリームチーズから作ったチーズケーキに、とろけるメープルが姿を見せ、渾然一体の味となります
との説明書きがありました。
パッケージは下記の3種があります。
5個776円(8%税込)
8個1080円(8%税込)
12個1620円(8%税込)
実際の味は
さて、購入したニューヨークパーフェクトチーズは、その後、都内のある公園で食べてみました。これがその時の写真です。
外側は、薄いクッキーのような硬さがあり、中にはメインのチーズがしっかりと横たわっているという感じです。
実際にロにした感想を端的に言えば、「とにかくチーズが美味しい」のひと言で、選び抜かれたチーズを使っているという感じがしました。
チーズが好きな人にとっては、とても魅力的なお菓子と言えるでしょう。
ただ、正直に言えばボリューム感が小さく、たくさん食べたいと言う人には向いてなく、どちらかというと上品なお菓子という感じです。
また、これは典型的な洋風菓子ですから、紅茶やコーヒーと一緒に口にするととても合うでしょう。
さすがに日本茶とはあまり合う感じはしませんでした。もちろん好みにもよりますが…。
ちなみに、実家に持ち帰った時、家族は皆「おいしい。おいしい」と口々に言っていました。
チーズエスカルゴとメープルチーズについては、今回食べてはいないのですが、ニューヨークパーフェクトチーズを食べたことから憶測すると、いずれもチーズにこだわった味わいではないかと思います。
行列ができる理由
ところで今回、長蛇の列を見て驚きはしたのですが、その列ができる理由については直ぐに分かりました。
まず店頭に掲示されていた注意書きを見て頂きたいのですが、「ここの商品は一切ネット上では販売していない」とのことです。
そして、「ご予約、お取り置きができない」という制約もありますし、「一人20個まで」という制限もありました。
要は、取り寄せとか通販とかはしていないってことですね。しかし、実際にネット上を確認すると、ニューヨークパーフェクトチーズなどは、色々なネット店舗で販売されていて、その数には圧倒されます。
つまり、本来ニューヨークバーフェクトチーズの店舗自体は一切ネット販売していないにも関わらず、市場に多くの商品が流れているということは、多数の商品が転売されている以外には考えられません。
ネット上の商品を見てみると、店頭価格の2~3倍で販売されていて、その差額を収益にできることが容易に推測できます。
実際に、今回、私が行った店舗で購入している人の中には、一人20個までとの制限がある中で、その制限ギリギリのような買い方をしている人を見かけました。
気になるのは賞味期限、いわゆるどれくらい日持ちするのかですが、店頭には「お日保ちは1ヶ月(25°℃以下保管)」とあるように、チーズ菓子の割には長めになっていることが分かります。
なぜかパッケージには、保存温度が30℃以下と、少し高めに書かれていました。
いずれにしても、保存温度が高めになっていることが転売を増長させる要因にもなっているのですね。
以上のように、商品の美味しさがベースにあって、その結果として需要が高まっているところに、店舗数もまだまだ少なく供給が間に合わないという状況があり、そこから自然と転売する流れが起きてきたと言えましょう。
実際に現在、販売店がある場所としては、新宿駅、東京駅、羽田空港、大阪駅など大都市が中心で、ごく一部の地域に限られています。
今後も、需要と供給のバランスが落付くまでは、このような状況が続くことでしょう。