新型コロナウィルスの家庭内感染を経験しましたので、記事を書くことにしました。
感染拡大の第七波が大爆発の中、2022年7月の下旬に次男が最初に陽性となりました。
その後、家族全員に感染し、十数日間の自宅待機になりました。
新型コロナウィルスの感染を体験談として記録したサイトは非常に多くあります。
しかし、メディアが形式的にキレイにまとめた記事ばかりが目立ちます。
そこで、「生々しく書ける、個人ブログならではの記事ができる」と考え、筆を執ることに。
少しでもコロナを気にされている方の参考になればと思います。
目次
コロナの感染は誰もが心配
さて、この記事を読む方は、おそらく「コロナになったらどうしよう…」と考えている方だと思います。
そして、
「症状はどうなのか」
「どれぐらいの辛さなんだろう」
「鼻水や下痢とか嘔吐はあるのか」
「身体の痛みや発熱はどの程度なのか」
「味覚や嗅覚異常は出るのか」
「後遺障害はどうなのだろう」
など、色々と気になることがたくさんある事でしょう。
「色んな症状が言われているが、実際のところはどうなのか」
やはり気になりますよね。
私の家族もそれぞれ色んな症状が出て、これがコロナなのかと言う実感を持ちました。
しかし、単に症状だけの問題ではありませんでした。
むしろ、自宅療養療養を余儀なくされている場合に発生する、様々な問題の方が重要じゃないかと痛感したのです。
外出が制限される中での生活。これは味わった者にしか分かりません。
逆に経験したからこそ実感を持って語れる。そう思っています。
また、家庭内感染については、誰しも気になるところ。
医療現場や保健所の状況も知りたくなるでしょう。
なので、一部始終の経緯はもちろんのこと、症状について、外出制限による影響、医療現場の状況、更に家庭内感染で実感したこともガッチリ書きます。
長文になりますが、有益な情報をたっぷり盛り込むようにしますので、最後までお付き合い下さいね。
ただし、あくまで個人(我が家)の主観を含みますから、皆に当てはまるとは限りません。
その点は、ご注意ください。
感染の時期と背景
まずは、感染の時期と背景について説明しておきます。
我が家は家族構成が4人。私と妻と小学生の長男(高学年)と次男(低学年)です。
実際にコロナに感染したのは、子供達の夏休みが始まる時期。(2022年7月)
ちょうど、第7波が始まって急速に増加した頃で、国内では新規感染者が20万を超えるようになった頃(オミクロン株)でした。
私が住む長野県でも、新規感染者が過去最高の一日当たり2000人を超える時期で、いつ感染してもおかしくないと言える状況下だったのですね。
次男が最初に感染
家庭内感染のキッカケは、次男が陽性となったことからです。
明確な感染経路は分かりませんが、まず間違いなく子供が通っている小学校から。
と言うのも、同じ小学校で同時期に十数人の陽性者が出た事実があったからですね。(今やクラスタ扱いになんかされませんが…)
夏休みに入った直後のある日のこと。
午前中は外で運動に励み、すごく元気だった次男が、昼食を食べに退出した時、食欲がないと言う普通ではあり得ない姿を見せました。
その日は回転寿司に行ったのですが、大好きなマグロを目の前にしながらも全く手をつけず、わずか1皿2皿しか食べなかったんです。
これは、あたかも、腹を減らした蛇が、目の前の蛙に全く興味を示さないのと同じこと。
絶対ありえないことでした。
「午前中、けっこう暑いなか運動していたから、軽い熱中症の症状でも出たのだろう…」
そう思った私は、その後も様子をみていました。
まさか新型コロナウィルスに感染するとは夢にも思ってもいなかったのですね。
しかし、どんどん元気がなくなり、次男は「だるい」「頭がいたい」と言うようになり、
「これはさすがにおかしい」
と感じた私と妻は、夕刻に差し掛かる頃になって病院へ行くことにしました。
病院に行く時には既に38度以上の発熱があり、まず掛かりつけの小児科に相談したものの、発熱外来の場合、指定の病院しかないとのことでした。
しかし、その日は土曜であったこともあり、多くの病院が既に診療を終えていて、結局、緊急外来を受け付けている大きな総合病院に行くしかありませんでした。
病院は超多忙
まず、病院の専用窓口に電話をかけたところ、病院の駐車場で車内待機するように指示されました。
事前に自動車のナンバープレートを伝えていたんですね。
そして、エンジンをかけたまま冷房をガンガンにした状態で待ち、およそ30分ほど待ったのち、防護服のような姿をした担当者が現われ、病棟の脇に進むように指示がありました。
しばらくして担当の看護師が見え、内容を確認した上で問診とPCR検査を行いました。
PCR検査の後、しばらくしてから私の電話番号に担当医師から連絡が入りました。
私は改めて症状を説明すると、
「PCR検査はすぐには結果が出ません。とりあえず薬を処方しますのでそれで対応してください。」
とのことで、実際に処方されたのは風邪薬と頓服(解熱剤)でした。(下記)
- カルボシステインDS50%
- アスベリン散10%
- カロナール細粒20%
風邪薬は少し咳が出ていたため咳や痰の薬が主成分でした。
更に言われたことは、
「PCR検査の結果は翌日でます。」
「陽性だった場合、本日が発症日となり基準の0日目。翌日が1日目となり、10日目に相当する日までが自宅での待機期間になります。」
「症状が改善してから72時間経過することも必要です。」
「入院が必要と判断された場合のみ保健所から連絡が行きます。それ以外の場合、特に保健所から連絡は行きません。」
「家族の方は全員、濃厚接触者となりますので、外出できません。」
「詳しいことは、手渡した資料に書かれていますので、よく読んで下さい。」
などでした。
で、色々とやり取りする中で、感じたことは、病院は超多忙であること。
聞きたいことが山ほどあるけど、忙しくて取り合ってもらえない様子。
だから、仕方なく指示に従うだけでした。
病院に着いてから帰路につくまでおよそ2時間半。
もちろん待たされる時間も長かったのですが、担当の看護師や医師などの応対には忙しさがにじみ出ていました。
私が住む長野市においても連日数百人の陽性者が出る状態でしたので、無理もない。
そう思わざるを得ませんでした。
とくかく予期せぬこと、初めてのことなので当惑するばかり。
しかもこの時点では、まだPCR検査の結果が出ていないので、とにかく落着かない状態でした。
PCR検査結果は陽性
さて、PCR検査の結果ですが、翌日と言われた結果がその日のうちに判明と言うことで、私の携帯電話に帰宅後しばらくして電話がありました。
「検査結果陽性です。先程渡したパンフレットに書かれている指示事項の通り、本日が発症日、翌日が1日目、そして10日目となる日までは自宅待機期間となります。」
「回復後72時間以上経過することも必要です。」
「濃厚接触者となる家族も外出を控えて下さい。」
「詳しいことは、先ほど手渡した資料をよく読んで下さい。」
とのこと。
唖然とした私は、思わず
「疑似陽性とかはあり得ないのですか?」
と食って掛かってしまいました。そこで、言われたことは、
「正式な検査なので、あくまで陽性です。」
と。
その時、私の脳裏には夏休み中における様々な予定や計画が湧いてきました。
私の夏休みはお盆近くなので直接は関係ありませんが、子供たちはいろいろな予定がありました。
そして濃厚接触者となる家族は当然外出できませんので、その影響はすごく大きなものでした。
「仕事に行けない。どうしよう・・・。」
そんな思いが湧いてきました。
そして、悪魔のささやきも。
「誰にも話さなければバレはしない。」
「風邪の振りをして押し通せばいいのでは。」
「知らなかったことにすれば、いままで通りの生活ができる。」
そのような言葉をささやくもう一人の自分が私の中に出現したんですね。
「うーん。これから我々の生活はどうなってしまうのか…。」
動揺する私と妻でした。
そして、今後どうするかについて、しばらく決められないでいました。
子供は軽症と言われるが体温(熱)は39度代
さて、病院から帰ってから改めて次男の体温を計ると39度余。
さすがにこれだけの高熱だと、親としてとても心配。
とにかく、処方された薬をしっかり飲ませ、しっかりと寝かしつけました。
オミクロン株は世間では大多数の方が軽症もしくは無症状と言われています。
軽症と言う言葉から「軽い症状」とのイメージが湧く人もいるかと思います。
しかし、実際には軽いと言えるものではありません。
子供は大人より軽いとは言われているようですが、次男は最高で39.3度。
決して軽くはありません。
あくまで、新型コロナの症状全般を相対的に表現しただけなのでしょう。
実際の症状をわかりやすく言えば”インフルエンザのひどい症状”。そんなところでしょうか。
軽症っていうのは、あくまで中等症・重症ではなく、いわゆる命には関わらない、あるいはただちに入院を必要とするわけでは無い、そのようなものと考えるべきですね。
翌日には既に私と妻も感染の兆候
子供が高熱で元気がない。親としてはとても心配です。
見ていても苦しそう。
「気持ち悪い。」
「苦しい。」
「頭がいたい。」
「食べたくない。」(食欲ない)
「ふらふらする。」
そんな言葉が次男の口から出てくると、親としてはさすがにつらいですね。
なので、可能な限り寄り添い、できることは何でもしてあげようとしました。
もちろん消毒やマスクなど、家の中にいても感染対策をしながらです。
解熱剤の効果で一時的に37度代まで下がることはありましたが、結局のところ39度代の熱に戻ってしまいます。
そんな状態に心は落ち着かず…。
そんな心配をしていた私と妻ですが、この日の夕刻には既に感染の兆候。
妻は「喉がちょっと痛い」と言い出し、私も喉に違和感を覚えていました。
「感染したかなぁ」と思いつつも、ちょっと体調がすぐれない程度のことは日常でもあること。
まだまだ元気もありましたし、感染したいとは思いませんから対策しながら子の看病。
「とにかく早く快方に向かって欲しい」
親として、そう願うだけ。
しかし、ぜんぜん回復の兆しすら見えない次男の姿を見て、心が痛むばかりでした。
そんな中、話題にでたのが、次の日(月曜)に出社するかどうか。
勤務先の規定では、もちろん自宅待機。でも、休むと不便・不都合を強いられる。
そこでまた、「誰にも話さなければバレはしない。」との悪魔のささやきが聞こえてきました。
最終的には、冷静に考えて、全てを正直に話そうと決めました。
万一、職場で感染が広がりでもすれば、大問題になって大きな非難を受けることを考えれば当然の判断でした。
親も遂に発熱したが子供は早くも回復に
日付が変わり、次男がコロナ陽性となってから二日後の月曜日。
まずは職場に連絡して、濃厚接触者になった旨を告げ、休暇を取得しました。
これで、しばらく出社ができなくなることが確定。
この日の次男の症状は、依然39度代の熱のままで、親としては気がかりでした。
熱があるから身体も重くて具合悪く、元気も出ない。
とにかく辛抱するしかないって感じでしたね。
そんな中、ついに妻が37.5度の発熱。直観的に感染したって思いました。(ある意味では当然ですが…)
「どうしよう…」と思いながら保健所に問合せると、発熱外来を受け入れてくれる自宅付近の医療機関をいくつか教えてくれました。
妻は次第に調子が悪くなって行くので、今日のうち(早め)に受診した方が良いという結論に。
で、実際に医療機関に電話をしましたが、なかなか電話がつながりませんでした。
ようやく電話がつながったのは16時頃でしたが、
「とても混雑しているので、17時半に来て頂けますか」
「どれくらい時間が掛かるか不明なので、かなりお待たせしてするかも知れないことをご承知おき下さい」
「病院前の駐車場に停めて、車内でそのままお待ち下さい。到着したら今お伝えする電話番号に電話をください。」
と言われました。
その時刻には、私も37.1度の微熱があったので、夫婦共に受診することに決め、私と妻の氏名や生年月日、自覚症状や子が既に感染していること、来院時の車のナンバーなどを伝えました。
17時半に病院の駐車場に付いて指定の番号に電話したものの応答なし。
そのまま待つしかありませんでした。
車内で待つ時、妻の症状は悪化していて、吐き気がすると言ってから間もなくして嘔吐してしまいました。
車内で妻を看病していると病院から電話があり、
「他の患者が終わらないのでそのままお待ちください」
とのこと。
その電話は、駐車場に到着してから30分ほど経過した頃でした。
その後も車内で待つこと数十分。18時40分くらいになってようやく
「病院の入り口に車両を移動して下さい」
との電話がありました。
移動すると、防護服のような姿に身をつつんだ担当の看護師が車両に近寄ってきて、運転席(私)とその後部座席(妻)の窓をビニールシートで覆った上で、問診票への記入を依頼されました。
その後ほどなくして、担当医師から私の携帯電話に電話が入り、状況や症状の説明をしました。
それから、その医師が車両の横まで来て、簡単な会話とPCR検査を実施。
そのまま車内で待機していると、車両を少し脇に移動するように指示があったので移動しましたが、我々の車両と入れ替わりで次の車が入って来ました。
次から次へと来院する発熱外来患者を見て、医療機関の多忙極まりない現実が伝わってきました。
さて、車内で待機していると電話が入り「PCR検査は二人とも陽性でした」とのこと。
「やっぱり」とは思いましたが、「仕方ない」、との思いの方が強かったですね。
しばらく待ってから薬が渡され、次男の時と同じように市が発行している資料が配られ、「そこに書いてあることに従って下さい」とのこと。
処方された薬は、やはり解熱剤と一般の風邪薬。
私と妻は少し違う薬でしたが、予防接種を3回受けた妻と、2回受けて3回目を保留にしていた私の症状の違いによるものだと感じました。
実際に処方された薬は以下の通りです。
<私>(7日分)
- カルボシステイン500mg
- ソランタール100mg
- アズノール うがい液4% 5ml
- SPトローチ 0.25mg
<妻>(4日分)
- カルボシステイン500mg
- カロナール アセトアミノフェン200mg
- アズノール うがい液4% 5ml
- SPトローチ 0.25mg
診察を終えて帰宅すると既に19時30分を回っていました。
次男は少し元気を取り戻した様子で、熱を測ると36度代。
この検温以降、次男は37度以上になることはありませんでした。
いっきに熱が下がり、急速に回復したのです。
子供は元気になる一方で私は39度代が続く
さて、私ら夫婦が感染してから大変な日々が数日間、続きました。
翌日の火曜日、私の体温は一気にあがり、39度を超えました。
妻は、3度目の予防接種を終えていたためか、37度代を推移。
二人とも身体がだるく、終日ベッドに寝込むような状態でした。
特に5日間も連続で39度超が続いた私は、倦怠感に襲われ、身体を動かせないほど。
妻は私よりましで、37度代の熱が続くも、4日目くらいからはほぼ微熱。
でも、さすがにダルさは普通の風邪とは違っていたようです。
一番先に感染した次男は、熱がすっかり下がり、元気も出てきて室内で遊ぶようになりました。
元気になったことについては、親としてひと安心でしたね。
そうそう、我が家にはもう一人いました。長男です。
長男は、次男が感染した頃に次男と接することが少なかったせいか、この時点ではまだ症状は出ずにいました。
次男が陽性になった時点で、次男を隔離していた効果もあったのでしょう。
でも、我々が陽性となってからは、逆に感染していない長男を隔離するようになりました。
とにかく長男はしばらく(数日間)元気でした。
そして、この数日が最も辛抱を要する期間でした。
夫婦ともにつらい症状で、家事もまともにできず最低限のことだけ。
一方、次男は元気に回復してしきりに遊びたがり、外出もしたがるようになりました。でも、誰も相手にすることができず、退屈がっていました。
長男は、健康でありながら逆に隔離されたような形となったため、居心地がかなり悪かったようです。
長男に部屋に籠るように言っても、弟と遊びたがったり、私や妻と接したがったりで、感染予防をすることに疲れが見えてきた感じでしたね。
とにかく、私と妻の症状が重かったこの頃が一番たいへんだったと思います。
食事は最低限のものだけ。(レトルト類が大活躍!)
食器洗いは一応こなす。(最低限の食器のみを使うのがコツ)
体調が快方に向かったのちにシャワーのみ。(風呂はなし)
掃除は一切せず。(する余裕なんてありません!)
洗濯は一応なんとかこなす。
そんな感じでした。
実際のところは、ほとんど妻がやってくれたので助かりました。
もし、妻が3回目の予防接種をしてなくて、私のように連日39度を超えていたら…と思うとゾッとしましたね。
そんな妻も37度代を推移していましたので、けっこう辛かったと思います。感謝、感謝。
熱が下がり始めた頃、長男が感染
さて、私の体温が下がり始めたのは、PCR検査で陽性の判定が出た日から5日後のことでした。
それでも、38度前後でしたし、6日後の朝も37.5度くらいあって夜になってようやく微熱に収まる状況でした。
で、7日後から在宅勤務を始めたのですが、もちろん体調はすぐれず良好時の7割程度。
その後も、しばらく微熱が続いていました。
その頃、妻は平熱に戻ったものの体調はまだまだで、次男は完全回復って感じでした。
しかし、私の体温が下がり始めた直後、感染していなかった長男が発熱。(38.3度)
すぐに発熱外来を受け付ける医療機関を探して受診しました。
しかし、小学生の場合、小児科扱いのため、家から近くの病院では受け付けてくれず、仕方なく体調不良のままちょっと遠方の病院まで車を走らせました。
駐車場で待機、問診、PCR検査と進み、解熱剤(アセトアミノフェン錠300mg)だけ処方されて帰宅となりました。
待機時間がやたらと長くてとても辛かったですね。
また、外来者がもの凄く多かったです。
ちなみにこの時のPCR検査は、次男、私、妻が受けた時のように鼻に綿棒のようなものを入れて行う方法ではなく、唾液を採取する方法で、結果は後日になるとのことでした。(後日、連絡があって陽性)
その後の長男は、一時39.9度まで体温が上がってとても苦しそうでした。
しかし、検査から3日後には体温がいっきに下がり、4日後にはほぼ回復。
次男を含め、子供の回復力は凄いと改めて実感しましたね。
快方に向かうが、直ぐには元の生活は無理
さて、ピークを越えて、以前と同じ生活に戻ろうとする流れにはなって来ました。
しかし、しばらくは尾を引いていました。
外出が制限されること。
やはりこの影響は大きかったです。
長野市の資料には、自宅療養について
「療養期間は、発症日から10日目までです。療養期間中は外出はしないでください。」
とあります。また、濃厚接触者について
「同居されている方は、濃厚接触者となり、行動の自粛と健康観察をお願いしています。」
「濃厚接触者の待機期間は、感染者と最後に接触した日を0日として5日目までです。」
とあります。
だから回復したからと言っても、すぐには自由に外出できないのです。
元気になった長男も次男も、外出できずにウズウズしていました。
結局、子供達は夏休みの大半がつぶれてしまい、充実した休暇を過ごせませんでした。
そして、私は結局のところ、PCR検査から12日後になってようやく平熱に戻り、体力は1ヵ月後でも完全には回復しなかったのですね。
ある意味、いい経験にはなったとは思いますが、辛い日々でした。
このような日々はもう味わいたくはないと思いつつも、また、その日が来るのだろうなどとも感じます。
以上、コロナの感染の経緯について、その概要を時系列に書いてきました。
これ以下は、テーマに絞って記述して行きます。
症状はどのようであったか
さて、まず気になるのは何と言っても病状でしょう。
感染した場合、症状はどんな感じなるのか気になりますからね。
ここでは、症状別に記載します。
発熱は?
これについては家族4人、みんな症状が出ました。
発熱については全体的に高め。
体温の最大値は、
私:39.3度
妻:37.7度
長男:39.9度
次男:39.3度
体温の推移をザックリ示すと、
私:診察日(37.2度)⇒39.0前後が数日間⇒38.0度前後が2日間⇒37.0前後が数日間⇒平熱
妻:診察日(37.5度)⇒37度代が数日間⇒平熱
長男:診察日(38.3度)⇒39度越が2日余⇒平熱
次男:診察日(39.3度)⇒39度前後が2日余⇒平熱
私の感覚としては、やはり高熱となりがちなインフルエンザに似ているかなぁと。
コロナウィルスに罹患した場合の症状を端的に言えば、
「熱が高くなるから身体はとてもツライ。」
ってところです。
頭痛は?
症状の軽重の差はありましたが、家族4人とも頭痛はありました。
頭痛の程度については、およそ体温に比例する感じでした。
つまり、熱が高いとその分だけ頭痛の程度も重い。そんな感じです。
今回、頭痛に関して、一番つらかったのは妻です。
元から”頭痛持ち”の体質なのが影響したと思います。
私の場合、39度代が連日続いていた頃は、ずーっと頭が痛かったですね。
ふだんは頭痛など経験したことのない次男も高熱時は「痛い」「痛い」と言っていました。
長男は比較的、頭の痛みは小さかったようですが、やはりこれだけの高熱なので、少なからずと言う感じでした。
喉の痛みは?
喉の痛みは、私と妻の二人だけ。
と言うより、子供達二人は「痛みを感じるほどひどくなかった」と言うのが正しいでしょう。
長男も次男も、ほとんど感じない程度の喉の痛みはあったようです。
外来診察でも、私と妻にはトローチやうがい薬が処方されたにも関わらず、子供達には一切なかったですね。
発症の初期段階では症状がどうなって行くのか分からないハズなので、恐らく統計的な情報を元にした処方だったのだと思います。
喉の痛みが最も酷かったのは妻で、私はどちらかと言えば、痛みを覚えたという感じ。
いずれにせよ、コロナの症状の中では、喉の痛みはあまり気になる方ではありませんでした。
嘔吐や下痢は?
下痢や嘔吐は、新型コロナではあまり聞かない症状ですが、我が家では少しだけありました。
既に上記で触れましたが、妻が発熱外来を受診した日、病院の駐車場で待機している時に一度だけ嘔吐しました。
嘔吐に関しては家族全体でこの1回だけ。
でも、コロナウィルスと直接関係があったか分かりません。
と言うのも、妻は以前から、体調不良時には割と吐きやすい体質だったからです。
なので、「コロナの症状で嘔吐した」と言うよりも、「コロナによる体調悪化に伴って吐いた」と言う方が正解だと思います。
一方、下痢ですが、基本的に誰も症状はありませんでした。
基本的と言ったのは、私に関しては少し近い症状があったからです。
ちょうど39度代の熱が連日続いていた時、便が少し柔らかめでした。
だから、妻の嘔吐と同じで、「コロナの症状で下痢をした」と言うよりも、「コロナで体調が悪化して、それに伴って便が柔らかめになった」と言う感じです。
ちなみに、子供たちは嘔吐や下痢とは無縁でした。
咳や痰は?
咳や痰は、新型コロナウィルスにおける代表的な症状だと思いますが、家族全員に症状が現われました。
咳が最も酷かったのは妻、次は私で、子供達は少しだけでした。
特に妻の咳は酷く、いったん咳が出ると何度も出続け、周りから見ていても辛そうな感じが伝わってきました。
私については、「ふつうに咳が出る」と言う表現が分かりやすいと思います。
二人の息子は、咳は出るには出るけど、それほど苦しそうではない。そんな感じです。
一方、痰については咳の程度にほぼ比例する症状。
つまり、妻は痰が絡んで仕方がない感じ、私は痰が絡むのが気になる感じでしたが、二人とも後々まで尾を引きましたね。
子供たちは痰は出るものの、痰で苦しんだという感じではありませんでした。
咳や痰は、やはり子供よりも大人の方が苦しんだ印象です。
倦怠感は?
これは家族全員、味わいました。
発熱に比例した感じの辛さです。
風邪でも病気でも、体調が悪くなればダルさが出るのは当然ですが、体温が高くなる分だけ辛さも大きいとう感じ。
私も長男も次男も39度代の熱が出ましたが、その時は体を動かせないくらいの倦怠感に襲われて、ただ寝ているしかありませんでしたね。
熱が引くにつれてダルさも軽くなって行く。
当り前と言えば当り前ですが、そんな感じです。
終始37度代の熱だった妻も、さすがに発症してからしばらくの間は、ぐったりするような倦怠感がありました。
味覚・嗅覚障害は?
味覚障害や嗅覚障害の症状は私と妻に現われました。
私と妻が症状に気付いたのは、外来診察を受けてから3~4日経過した頃。
食事そのものが大したものではなかったので気付きにくかったのですが、妻に言われてハッとした感じだったのですね。
「何か味がへんだよ」
妻の言葉に疑念を抱きつつも、ただ体力維持のために食べていた食事を、味わいながら食べてみると…。
確かに私の味覚も異常でした。
正直なところ、味覚に障害があると言うより、嗅覚に異常があるから味が異常になって味覚異常と感じる。
そんな感じなのです。つまり、「風味が感じられずに味気ない」ってところ。
試しに鼻をつまみならが食事をしてみて下さい。
風味の強い料理ほど、味気なさを感じると思いますが、それと似たような感覚です。
だから、香辛料の強いものなんかは分かりやすいと思います。
私は、生姜やニンニクの風味の効いた料理が、単調な味で美味しくないと感じました。
そして、私が最も異常を強く感じたのがコーヒーです。
私は毎日コーヒーを飲む習慣がありますが、感染してから4日ほどは飲む気もせず禁コーヒー。
体調が回復し始めた頃、久しぶりにコーヒーを入れたのですが、「激マズ!!」
コーヒーならではの風味が全く感じられず、いわば「単なる苦いお湯」って感じなんです。
この時ほど、嗅覚異常・味覚異常を実感したことは無かったですね。
熱がほぼ収まった頃、改めてコーヒーを飲みましたが、その時には”飲める状態”までは回復していました。
とりあえず風味を感じられる程度までは回復したのですね。
味覚や嗅覚って表現が難しいのですが、話を聞く限り、症状としては妻も私と同じでした。
味覚も嗅覚も共に異常で、味がおかしい。
とにかく表現は難しいのですが、味がいつもと違うように感じるのですね。
で、子供達に「味とか変じゃない?」と聞いてみたところ、「別に、いつもと変わらない」って感じ。
なので、味覚・嗅覚障害は子供たちには無かったようですが、もしかしたら回復が早かったから気付かなかっただけなのかも知れません。
鼻水は?
基本的に鼻水が出る症状はありませんでした。
厳密に言えば、私と次男は時折、鼻をかむ程度には出ていました。
妻と長男は全くありませんでした。
上記で、”基本的に”と書いたのは、鼻水ってちょっと風邪気味だったり、体調が良くない時も出たりするじゃないですか。
だから、コロナの症状としてそのまま書くのに抵抗があったんですね。
つまり、コロナによって体調が不良となって、結果として鼻水が出た。そんな感じです。
その他の症状は?
以上が、家族が体験した症状です。
基本的に世の中で言われている症状ばかりですね。
では、他に症状があったのかについてですが、特にはありませんでしたね
敢えて言えば、身体の痛みですが、これは発熱時なら付随して起きたりしますから記述してなかっただけです。
熱が高い時は、相応の痛さがありました。
これは、程度の差があるだけでほぼ家族全員。特に大人の方が痛みが大きかったです。
ちなみに食欲についてですが、高熱の時は、自然と食欲も落ちてあまり食べる気になりませんでした。
ただし、食べて吐くようなことは無かったので、意識してしっかりと食事を摂るようにすることはできました。
この点は、感染との闘いの中で、救われた点の1つかと感じています。
家事の停滞の影響
さて、普通に生活していると炊事、洗濯、掃除など家事は止められません。
しかし、家族全員が感染して数日も寝込んでしまうとその影響は大きいですね。
結果として、掃除は完全に無視。掃除放棄ってところです。
洗濯は、放置すると溜まる一方なので、何とかこなしました。妻が頑張ってくれました。
「あとでまとめて洗濯しよう」なんて思っていると、着るものがなくなるような悲惨なこともあり得ますし。
もし、天気が味方してくれないと、「せっかく洗濯したのに乾かない…」なんてことにもなり兼ねませんからね。
夏場だったので、直ぐに汗をかくし、汗臭くなるし…。
洗濯は、頑張るしかありませんでした。
そして、食事は基本はレトルト。頑張って作り置き料理もしました。
レトルトは本当に役立ちました。買い置きしておくことを強くお勧めします。
特に電子レンジだけで調理可能な保存のきく商品は最強です。
ごはん(お米)のレトルトとカレーのレトルトは、手抜きが可能なうえ、子供たちも好きなので特に役立ちました。
スパゲッティのレトルトも便利です。
現代は、色々と便利な商品がありますから、たくさん買い置きしておくべきですね。
なんせ、しばらく外出できませんから、買い物にも行けません。
たとえネットで購入しても、高熱のある時に調理なんかしたくないですよー。
ポイントは、
「電子レンジで子供でも簡単に調理できるレトルト商品などを、2週間ほど家に籠っても困らない分量確保する」
ってところでしょうか。
これ凄く大事です。
家庭内感染を心配している人は、直ぐに買い置きすることをおススメします。
とにかく、長い間、高熱で寝込めば基本的に全ての家事は停止します。
そんな中でも食うことだけは止められませんから、食べるものをどうするか。
これを一番気に掛けることが大事だと感じました。
予防接種の効果
次は、予防接種の効果がどうなのかについてです。
これも気になりますよね。
感染するまでの我が家の接種状況をまとめると
私:2回(2021年10月)
妻:3回(2022年2月)
長男:接種せず
次男:接種せず
予防接種についての考え方は人それぞれですが、基本的に接種する方針でいました。
しかし、私は2回目の接種の副反応で3日ほど寝込んだ経験から、3回目を躊躇して保留していました。
また、子供達(学童)については、副反応、特に長期的に見た場合の影響が心配だったので受けさせていませんでした。
そもそも子供は殆ど軽症で、死に至るケースはほとんどなく、オミクロン株に移行する中で毒性が弱体化しているとの話もありましたので、効果とリストを考えて接種させていなかったのですね。(これが良かったのか悪かったのか、ここでは議論しません)
で、予防接種の効果がどうであったのか。
そもそも個人によって症状の出方はさまざまです。
また、状況や条件によっても症状は変わってきます。
だから、単純に効果を判断することはできませんが、我が家の状況だけ考えた場合、”重症化を防ぐ”と一般に言われていることは当てはまっているのかなぁと感じます。
2回目の接種から相応の時間が経過して、予防接種の効果が見込めない時期に至っていた私は高熱が続きました。
一方、3回目の接種をして予防接種の効果が維持できている時期を過ぎていなかった妻は高熱にはならなかった。
これらを比較した場合、症状の程度に明らかに差異が見られた点は着目すべきことだと思います。
特に、発熱については、差が大きいので注目に値しますね。
もちろん、症状を個々に見ると、必ずしも全てにおいて妻の症状の方が軽かったと言える訳ではありません。
しかし、全体的に見た場合、接種効果が期待できていた妻の方が、症状が軽かったと言えます。
実際、私たち夫婦が発熱外来を受診した時、担当の医師から接種の状況を聞かれました。
また、その時に処方された薬も、私が7日分であったのに対して妻は4日分であったことは、予防接種の効果を想定して医師が判断したと考えられます。
つまり、”医学界においても、予防接種には重症化を防ぐ効果があることが常識的な判断となっている”ことの表れと言えるでしょう。
そして、予防接種を受けなかった子供達ですが、二人とも39度を超える発熱をしました。
しかし、解熱するまでの期間は比較的短く、子供は重症化しにくいと言われていることがそのまま表れたのでしょう。
そういう意味では、接種していなくても問題なかったと言えますが、接種してれば、そもそも39度代の熱には至らなかったのかも知れません。
いずれにせよ、世間で一般に言われている「重症化を防ぐ効果」はあるのだろうと感じました。
ただし、感染を予防する効果はあまり期待できないのではとも感じました。(妻は感染しましたので)
我が家において、今後、予防接種に関してどのような方針をとって行くかは未定です。
変異や流行も変化しますし、オミクロンに特化した新たなワクチンも出てきていますからね。
今後のワクチン接種については、しばらく様子を見て行こうと思います。
保健所や医療機関の状況
ところで、世間では「医療崩壊」なんて言葉が使われています。
「実際はどうなんだろう?」
と気になるところだと思います。
地域や機関や時期によっても違いはありますが、私が体験したままを話します。
私が感じたことを端的に言えば、
「現場は機械的な動きしかできないほど追い込まれている」
という感覚です。
言い方を変えれば、
「本来の望ましい対応をしたいところ、現実には処置・対応が回らないため、仕方がなく最低限のことだけをルール化して処理している」
と言う姿を感じたのです。
これらは、医療機関との電話のやり取りや、実際の外来を通して私が感じとったことですね。
例えば、電話で発熱外来の予約を取る場合、電話口に出る人の応対がセカセカした感じ。
丁寧な対応を心掛けているためか、言葉は優しいのですが、どことなく急いている空気が伝わって来るんです。
そして、こちらへの指示とかも、
「こうして下さい。」
「このようにお願いします。」
のように機械的な流れで動いているんです。
おもてなし感覚なんて無くて、効率重視で動くって感じ。
時間に追われた結果こういう形に収まった。そう感じるんですね。
だから、コロナ対応の細かい部分については、
「渡した資料に記載してありますので、それをよく読んで下さい。」
とのひと言だけ。
一人ひとりに細かな説明などしている余裕は無い感じでした。
保健所にも電話しましたが、懇切丁寧な対応と言うよりも淡々と事務的な対応。
もちろん話し方はやさしい言葉です。
担当者などに接して、とにかく余裕のなさを実感しました。
ある意味では、医療崩壊ですね。
我が家が感染した時の地域の病床使用率は50%余。
もっと増えたら、本当に救える命を救えなくなるのではとさえ感じました。
実際、長男が緊急外来に行った時、「後で医師と電話で話して下さい」と言われたものの、結局、医師と直接会話(電話)する機会は得られませんでした。
私と妻、次男の時は、電話口ではありましたが、医師と直接やりとりする問診と言えるものがあったのですが、長男の時はなかったのですね。
つまり、看護師に伝えた内容や問診票に記載した内容だけで処理されたということ。
これって医療行為ではないのでは?
そう思えてなりませんでしたが、これがコロナの現実と思わざるを得ませんでした。
いずれにしろ、医療現場や保健所などで働く人々はとても頑張っていると思います。感謝、感謝です。
最前線で、ギリギリのところで励んでいる姿には、畏敬の念すら湧いてきましたしね。
今の政治屋たちも見習って欲しいですね。
偏見や差別
コロナに感染したことが無い人にとっては、偏見や差別も気になるところ。
でも、結果だけ言えば、全く問題ありませんでした。
確かに、コロナが流行し始めた当初は、未知のウィルス、死に直結するウィルスみたいな感じが強く、拒否感が半端ない状態でした。
しかし、それから2年半が経過した今日では、分かってきたことも多く、変異を繰り返す中で弱体化し、更にワクチンなども普及してきました。
いわゆる、”直せる病気”に変わってきたんですね。
だから、差別や偏見も和らいできた。そんなところでしょう。
実際、周囲を見た時、私より先に感染した人はいくらでもいました。
今では
「あの人、コロナに罹ったんだ」
なんて会話も、普通に耳にするようなステージに至っているんですね。
私のすぐ近所でも一家が感染しました。(我が家より2か月くらい前)
職場で一緒に仕事している人も、一家が感染しました。(本年、2月くらい)
私の同僚にも、子供が感染した、妻が感染した、なんて人は何人もいました。
だから、今では偏見とか差別とかの感覚を持たなくなっているんですね。
誰でも罹りうる感染症。
世間ではそのように思われて来ているんです。
それでも、やはり偏見や差別に通じる感覚は誰でも持ち合わせてはいるとも感じます。
例えば、我が家で次男が最初に発症した時、次男を感染させた小学校の児童に対して、どこか恨むような感情が私の心の中に湧いてきたことは事実。
誰も悪くない。その児童も被害者なのだ。そう分かっていても、感情として湧いてくるんです。
怒りのような強い感情ではなく、やるせなさを含んだ複雑な気持ちですね。
なので、偏見や差別はほとんどない。
でも、それを生む要因はどこにでも潜んでいる。
そういう感じだと思います。
コロナの後遺症
どころで後遺症については色々なところで言われていますが、我が家でもありました。
事実、この記事を書いている今でもまだ残っています。
そもそも完治しにくい
ある医者が、
「コロナは回復した後でも、直ぐには完治せず、長い間、一部の症状が残るので、気を付けて欲しい」
旨の話をしていました。
私も、
「確かにそうだ。本当だ。」
と感じます。
一般に大病を経験すると、病前の状態に完全に戻るのには時間を要します。
体力を例にとると分かりやすいでしょう。
病前の体力を仮に100%とすると、病が回復した段階では体力はまだ80%~90%とかはごく当たり前の話。
だから、この点についてはそのままコロナにも当てはまります。
1ヵ月経過した時点の、私の体力を感覚的に示せば90%くらいでしょうか。
定量的に表すのが難しいのですが、感覚的にはその程度。
疲れやすいとか、朝なかなか起きれないとか、少し息切れしやすくなったという点に残っていますね。
以上は一般の病で言えることなので特別な感じはしませんが、私も妻も実際に味わった(味わっている)症状です。
ただ、子供達は極めて元気で、ほぼ完全に回復したと言えると思います。(元気すぎる…)
咳や痰がクセモノ
さて、ここまでの話はどちらかと言えば前置き。
ここからが後遺症の何たるかの本当の話です。
1ヵ月を経過した今、実際に残る症状があります。
それは咳と痰で、私も妻もしつこく残っています。
でも、子供たちには後遺症は見られません。
で、どんな状況かと言えば、妻の場合、回復時に一旦、咳や痰は収まりました。
しかし、数日経過して咳が出始めたかと思うと、やがて感染時よりもひどい咳になって行きました。
咳に伴って痰も絡んでいます。
私の場合、妻の症状とは少し違っていて、咳も痰も収まりはしたものの、どこかシックリ来ない感じ。
ちょっと残っているんですね。
例えば、特に風邪とか引かない場合でも、痰が絡むことってありますよね。
そんな感じがずーっと続いているんです。
また、風邪とか引かなくても咳が出ることってありますよね。
呼吸したタイミングで、偶発的に出るような咳。
肺が過敏に反応するみたいな。
そんな状態が続いているのです。
だから、今でも時折、ゴホンゴホンと。
そして、妻はあまりにもひどいので回復後10日くらいに一般外来で診察を受けました。
検査の結果、肺ではなく気管支に炎症が残っているとのこと。
処方してもらった薬をその後も飲み続けています。
とにかく「しつこい症状」という感じ。
治まったかなぁと思ったら、すぐにぶり返すんですよ。
今後、どれほど残るかはいまだに不明です。
そして、先にあげた味覚障害・嗅覚障害ですが、私は未だに100%まで回復していません。
どこか味わいが単調なところが残り、もっと、飲食を楽しめた記憶があるんですね。
普通に食事していれば気にならない程度ですが、尾を引いているんです。
ちなみに、妻の方は味覚や嗅覚は特に問題ないようです。
外出制限・自宅待機で感じたこと
次は、外出制限、自宅待機による影響やそこで感じたことについてです。
長野市の資料には、
「感染者は外出しないでください」
「濃厚接触者は外出をお控えください」
とありますから、どちらかと言えばお願いレベルの話とも受け止められます。
しかし、外出する訳にも行かないのが現実。
例え、他人に感染させてしまうことが無かったとしても、外出する姿を周囲に見られたらあとあと問題を大きくしてしまいますからね。
だから、家族が全員回復するまでは自宅に籠って療養です。
自宅に長く籠ること自体がストレス
自宅に籠るって想像するだけでもツライと思いますが、十数日に渡って一歩も外に出れないってそれだけで苦痛以外の何ものでもありませんよ。
ペンギンが水中に入れず、ずーっと陸で過ごすみたいな感じでしょうか。
長期間ずーっと家に籠るってそれだけで苦痛です。
だから時間の経過と共に、みんなイライラ感が増幅して行くんです。
「子供もイライラする?」
と思うかも知れませんが、子供は外で元気よく遊ぶことができない日が続くと、子供なりにストレスがあるようです。
回復が早かった分だけ元気になるのも早い。
だから、
「外に遊びに行っていい?」
って何度も言っていました。
仕事ができない影響は大きい
今回、外出制限によって最も影響を受けたのは私。
仕事が出来なくなったからです。
厳密に言えば、出社ができなくなったからですね。
数日間、高熱に苦しんだので、例え出社できても仕事にはなりませんでした。
結果として休んだのは5日間。1日分は有給を使わず特別休暇扱いとなりましたが、4日分は有給休暇。
大事な有給休暇を意図せず使わざるを得なかったのです。勿体ない…。
で、その後も大変でした。次の週になって微熱が残る中でも在宅勤務を始めたのですが、色々とトラブル。
コロナ対策の一環として、勤務先では在宅勤務ができる環境づくりを進めてきました。
しかし、パソコンのアップデートなどの絡みで、使える機能が制限されてしまい、自由な作業ができない始末。
作業性の悪い状態で業務を推進するのは苦しかったですね。
まして、身体が完全に回復している訳ではありませんからなおさらです。
実際、私の担当業務は現場作業と密に絡むものなので、在宅だけでできることは限られるんですよ。
だから、通常はできない作業をやることになるのですが、結局、効率は上がりません。
また、出社しなければできないことも多いので、出社するようになってからの残務は凄かったです。
自分はまだましな方だと思いますが、職種や職務によってはもっと大きな影響が出る人も多いのでは。
普段の日常が一時的になくなるって凄く大きなこと。痛感しました。
ちなみに妻は定職には就いていないので影響はありませんでした。
当たり前のことができなくなる
日常ではあまり意識しないことでも、いざ外出できなくなると影響の大きさを痛感することがあります。
その一番大きいものが買い物です。
普段、何気なく買い物をしますが、食料品は日々買わないと尽きてしまいます。
また、日用品でも切らしてしまうことが日常的にあります。
要は、”近くのスーパーで購入”っていうような当たり前のことができないんですよ。
日ごろ、当たり前のようにしている買い物。
これが自由にできないって凄くたいへん。
「ちょっと、必要なものができてコンビニ」
そんな何気なくとっている行動すらできないんです!
書類をポストに投函することすらできませんでした。
仕方がないので、しばらく手元に保留しておき、長男の発熱外来(やむを得ない外出)の時に投函しましたが…。
予定・計画が大幅に狂う
2週間ほど外出できないと、狂わされる予定や計画はたくさんあります。
幸い(?)子供たちは夏休みに入っていたので、学校を休むことはありませんでした。
だから、学業の遅れは心配する必要はありませんでしたが、それなりに予定があったので大きく狂いました。
長男も次男も、勉強や運動の習い事をいくつかしていますが、全て休まざるを得ませんでした。
振替ができるレッスンだけではないので、レッスン料が無駄になることも…。
次男は、習い事で開催している旅行をとても楽しみにしていたのですが断念。
「行きたい」「行きたい」「行きたい」
と何度となく繰り返していました。
親としてそんな姿を見るのはつらかったですね。
長男が通う塾では、コロナ対応としてリモートで受講できる仕組みがあったのでだいぶ助かりました。
でも、リアルの授業と比べると、ちょっと物足りなさがあったみたいです。
そして、「海水浴に行こう」「登山に行こう」など、計画していた予定などは全て取りやめ。
子供たちにとって、貴重な体験ができるせっかくの夏休みも、有意義な過ごし方ができませんでした。
さすがに、家族全員が回復した後は、ちょっと泊りで出かけましたが、思い描いていた夏休みとは全然違う日々。
とにかくコロナに感染すると、予定や計画は大幅に狂ってしまうんです。
家庭内感染は防げるか
ではこの記事の大きなテーマでもある、「家庭内感染は防げるか」についてです。
結論を先に言えば、「小さい子供がいる家庭では感染予防は困難を極める」です。
「えーっ?!この記事を読む意味ないじゃーん。」
そんな声が聞こえてきましたので、言っておきます。
私がなぜ困難を極めると思ったか、その根拠を理解してもらえれば、防止する対策の可能性が見えてくるハズです。
だから、よく読んでキーポイントをつかんで欲しいと思います。
「でも、世間では、家庭内感染を防いだ体験がいくつも紹介されているじゃない。」
そんな声も聞こえてきました。
確かにそういう事例はいくつもあると思います。
でも、そこにはある程度恵まれた環境や要素があったのではと思うんです。
そして、運の良さもあったハズですよ。
更に言えば、”結果として感染しなかった”みたいな、結果論的な一面すらもあると思います!
発症した時点で既に周りに感染する
さて、私が「感染予防は困難を極める」と言うのに理由があります。
そもそも、最初に家族の誰かが発症した時点で、既に他の家族が感染している可能性が高いのがその理由の1つです。
我が家のケースでは、次男が最初に発熱。
でも、翌日には妻は喉が痛くなり、私の喉にも違和感が発生。
オミクロン株の平均潜伏期間は2.4日とのこと。
もちろん統計的な数値なので、私たちにそのまま当てはまるとは限りません。
しかし、この数値を元に考えると、次男が発熱した段階で既に我々夫婦の身体にはウィルスが潜伏していたということになるのです。
だから、PCR検査を受けた段階から「家庭内感染の防止策」を始めても手遅れなんですよ。
もし家庭内感染防止を完璧にしようとするならば、誰も発症していない段階において、「家族内に感染している人が今いるかも知れない」と言う意識を持っておかないといけないのです。
これって困難ですよね。現実的ではありません。
実際、長野市で配布している資料にも、家庭内の家族は濃厚接触者になる説明があり、その中に例外として、
「感染者の発症2日前以降に接触がない場合は、濃厚接触者にはなりません。」
と書かれています。
過去にさかのぼって感染が疑われるところに難しさがあるんです。
だから、この間に感染しなければ、ある意味ラッキーとも言えます。
家庭内感染を防げた人は、このラッキーさがどこかにあったハズなんです。
小さい子は親との接点が多い
さて、小さい子の場合、親と接する機会は日常的です。
日ごろから、小さい子と距離をおく生活なんて非現実的なんですね。
感染していない(発症していない)状態の時に、子供と接しないような行動を取れますか?
親に近づいて来た子供に向かって、
「今の瞬間でも、あたしやあなたは感染している可能性があるから近づかないで!」
なんて言えますか?
大きな子ならともかく、小さな子供は却って心に傷を負ってしまいます。
とにかく、小さい子供は親との接することを避けられない。
これがもう1つの難しさです。
自立していない子はやはり難しい
さて、家庭内感染に関して、我が家で注目すべきは長男の発症です。
長男は、家族の中で最も最後に発症。
これには理由がありました。
もちろん、単に潜伏期間が非常に長かった可能性はゼロではないので、推測の域は出ません。
しかし、状況を考えた場合、妥当な理由があったのです。
習い事に励んでいる長男は日ごろから夜に返ってくることも多く、次男が発症した2~3日前も家に居ない時間が多かったのです。
その結果、次男と接触する機会も殆どなく、これが初期の感染を防止することになりました。
次男のPCR検査が陽性となってから直ぐに次男を隔離する生活となったので、長男もすぐ警戒して感染防止対策をとれました。
つまり、私と妻は感染に気付かない初期の頃に既に潜伏してしまったため、回避することが困難だったのですが、次男は結果として自然と初期の感染を回避できたのですね。
その後、長男は手洗いや消毒、換気などに気をとめて、本人が知りえた対策は自ら積極的に取るようになりました。
実際、こちらから見てもそれなりに対策ができてはいたんですね。
ところが、それが長くは続かなかったのです。
状況が変化したキッカケは我々夫婦が陽性になって、私と妻と次男が感染者となり、長男だけが発症してない立場になったことでした。
隔離させるのは私と妻と次男。
しかし、3人感染しているので、実態は感染していない長男だけが事実上隔離される形になったのです。
だから、もし長男が近寄ってくれば、
「近寄るな」「部屋に入っていなさい」
と言うわけですね。
当たり前と言えばそうなのかも知れませんが、そんな状態が2日、3日、4日…と続くと、さすがに長男も孤独感に耐えられなくなったのでしょう。
しまいには、次男と我々が一緒にいる部屋に、警戒心も薄れて頻繁に来るようになりました。
「そんなことしていたら感染するよ」
と私が言い続けても理屈じゃないんですね。
長男は次男ともじゃれるようにまでなって行きました。
結果的に、そんな状態になって2日くらい経過して発熱。
「言わんこっちゃない!」
と思いながらも、どうしようもありませんでした。
小さい子は、
自らを自制する力が弱い。
親に甘えたくもなる。
長期間の孤独には耐え難い。
だから、何日も続く感染との闘いには根負けしてしまうのです。
実際、周りの感染経験者に話を聞くと、同居していても高校生や大学生だと感染を防げた人は多くいました。
逆に、乳幼児や学童など小さい子供を持つ家庭は、ほぼ全員が感染しています。
小さな子供に理屈は通じないのです。
現実的に何ができるか
さて、一般に言われている家庭内完成の防止策としては主に
部屋を分けて別々に生活する。
触れる場所はまめに消毒する。
室内でも全員マスクをする。
頻繁に窓を開けるなどして換気をする。
などがあります。
他にも細かい対策はありますが、どちらかと言えばこれらは実行して当たり前のこと。
私が上記に挙げた、
- 感染が分かった時点では既に手遅れとなり得る
- 小さい子供の場合、親との接点は回避できない
の2点については、一般の防止策とは次元の異なる課題です。
つまり、この2点こそが困難さのポイント。
小さい子供がいる場合、一般の対策はとるとしても、この2つを念頭に考えるべきなんですよ。
だから、実際にできる対策としては、まず何よりも
「日ごろ家族と接している時も、常にお互い感染させるリスクを持っていることを強く自覚すること」
が第一歩です。
そして、
何かあれば直ぐに(頻繁に)手洗いやうがいをする。
日ごろからの体調管理に留意する。
家庭内でもよく触れる部分は日々消毒する。
日ごろの換気を心掛ける。
など、当たり前のことを家庭内で徹底することに尽きます。
こうした地道な習慣がなければ、「感染が分かった時点では既に手遅れ」という課題は乗り越えようがないからです。
そして、「小さい子供の場合、親との接点は回避できない」課題については、感染防止をしっかりしながら接すること。
これ以外ありません。特別な方法なんてないですよ。
自分がマスクなどの対策をした上で、しっかりと愛情を注いで子供に接する。
でも、子供と離れたら即座に消毒など徹底。
こんな地道な繰り返しに尽きると思います。
細かな感染対策は家庭の事情により千差万別です。
だから、
- 感染が分かった時点では既に手遅れとなり得る
- 小さい子供の場合、親との接点は回避できない
の2点を念頭に、あなたの生活環境を考慮した対策を考えてみて下さい。
コロナの感染体験談~まとめ
以上、我が家におけるコロナ感染の体験を記して来ました。
今や、珍しくもなくんったコロナ感染ですが、一つの家庭の事例として参考になることでしょう。
今回の体験で感じたことを総じて言えば、
「世間で一般に言われている通りだった」
ですね。
そして、感覚的には
「インフルエンザよりちょっと手ごわい病と、特効薬なしで闘う」
といったイメージです。
症状だけ考えても、世間では色々なケースが報告されています。
マスコミが、レアなケースを大げさに報道する姿も見られます。
一般に言われているケースとは異なる場合もあって当然です。
但し、広く言われていることには大筋で間違いはないと感じます。
少なくても、我が家における体験は、一般に言われていることと大きな相違はなし。
そんな感じでした。
今後、新型コロナウィルスの流行はどのようになっていくのか誰も分かりません。
だからこそ、日ごろから地道な対策を続けることに尽きると感じます。
この記事が、あなたにとって役立つことを願って止みません。
最後まで読んで下さりありがとうございました。