時間にゆとりの持てる老後においては、料理が楽しめる趣味の一つになります。
従って、色々な料理に挑戦して、レシピのレパートリーも広げたいものです。
料理の幅が広がれば、作る楽しみを味わえるだけでなく、食べる楽しみも増えます。
しかし、老後は生活スタイルも食事の状況も大きく変化しますので、レシピ以外も色々と重視すべきです。
以下この記事では、老後に料理を趣味とする場合に、レシピ以外で重視すべきことについて述べて行きます。
老後の調理は楽しめる
さて、本題に入る前に、老後に料理に励む意義について触れておきましょう。
老後の趣味の一つに料理を取り入れることは、日々の生活を楽しく豊かなものにしてくれます。
その理由は、だれでも必ず食事をするからです。
よい料理は日々の食生活を充実させてくれるのですね。
そして、老後には、現役時代にはどうしても制約を受けていた時間にゆとりができます。
だから、今まではなかなかできなかった
- 手の込んだ調理
- 時間の掛かる献立
- 新しい料理への挑戦
などに多くの時間を割くことができます。
時間にゆとりのある老後だからこそ、料理をより楽しむことができるのです。
老後はレシピ以外も重視
さて、料理といえば思いつくのは調理方法、いわゆるレシピだと思います。
「料理をどのように作るかを覚え、献立の幅を広げていく。」
「新しい調理方法を考えて、オリジナル色の強い料理を楽しむ。」
「今まで作ったことのない料理を試してみる。」
どれもこれも、調理方法・レシピを身につけて行く楽しみがあります。
もちろん食べる楽しみもついてきますね。
しかし、単にこれだけなら現役時代でもできることです。
だから、「老後ならでは」という意義に欠けます。
「老後だからこそ、老後に特化した料理を考える。」
そうありたいものです。
では、老後にはどんなことを重視して料理に励むのがよいでしょう。
「老後ならでは」という視点に立った場合、重視すべき事は以下の3つです。
(1)食の傾向の変化を考慮する
(2)健康維持を意識した調理にする
(3)食材を有効に活用する
以下、これら3点について一つずつ説明して行きます。
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(1)食の傾向の変化を考慮する
まず、第一に挙げられるのが、食の傾向の変化を考慮することです。
年老いて行けば、自然と食の傾向が変化し、若い時とは違ってきます。
例えば、
「若いころは、やたらと肉が食べたかったけど、年老いてからはあまり食べたくなくなった。」
こんな話を耳にしたことがある人も多いと思います。
若ければ若いほど、新陳代謝が盛んですから、肉体の形成に必要な栄養素を身体が欲しがります。
ところが、年を取ると身体がそれを必要としなくなるため、自然と食べなくなります。食の傾向が変わるのですね。
また、若いとエネルギー消費量も多いため、揚げ物など油の多い料理や、甘い物(カロリーの高いもの)でも、割と抵抗なく摂取できます。
しかし年を取れば、しつこい料理に抵抗を感じたり、サッパリした味を好むなど、食に対する嗜好が変化します。
これら食に対する変化は、見方を変えれば、老体が求める料理が若いころとは異なると言えます。
調理方法を考える場合、肉中心の料理を野菜中心にするとか、カロリーを抑えた献立にするなど、身体の老化に応じた対応を意識することが大切なのです。
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(2)健康維持を意識した調理にする
2つ目に挙げられるのは、健康維持を意識した調理にすることです。
どんな人でも老化は避けられませんが、食の健康を意識することで、少しでも元気な状態を維持できます。
特に老後は、成人病に直接つながる高血圧や高脂血症、高血糖値などの症状がとても気になる年代です。
だからこそ、食事の習慣を整え、健康維持に励みたいものです。
具体的に、世間でよく言われていることには、
- 塩分を控える
- 糖分や脂分を控える
- コレストロールを控える
などがあります。
食品の原料に含まれる塩分や糖分などを把握し、高コレストロールの食材を避けるなど、健康的な調理が重要と言えるのです。
このような話を耳にすると、
「味が薄いと、食べた気がしない」
などと言うかもしれません。
しかし、香辛料を上手く利用すれば、塩分を控えつつ味わいのある料理に仕上げることができます。
糖分や脂分、コレストロールなども同様で、タップリ含んでいると美味しいことも多いのですが、健康にとっては大敵なことも。
だから、レシピを工夫して、味を損なわずに健康的にまとめる調理方法を探求して行きましょう。
今や「人生100年」とも言われる時代です。
老後生活は長いからこそ、健康維持に対する地道な行動が大切。
老後に料理に励むなら、健康維持を意識した調理を心掛けましょう。
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(3)食材を有効に活用する
さて、最後に挙げられるのは、食材を有効に活用することです。
年を取れば、どんな人でも食が細くなります。
若い時のように、たくさん食べようと思ってもそんなに食べられないのです。
それに加え、子供が独立して夫婦二人の暮らしや、一人暮らしとなるケースも珍しくありません。
少なめに作ったハズの料理でも、食べきれずに無駄にしてしまうことも多いのです。
要は、老後は料理を作る分量が現役時代と比べて大きく減るのですね。
作る分量が減ると、少ない食材で十分になるのですが、逆に食材の活用が難しくなります。
最近では、一人暮らしを想定した”小分け販売”は珍しくもありませんが、割高なのは否めません。
かと言って、必要以上に購入すれば、使いきれずに食材を腐らせてしまう。
ともすれば、食材を無駄にしてしまう話は、現役時代ですらあり得ます。
なので、「いかに食材を無駄にすることなく有効に活用するか」が大きなカギになります。
無駄にしないためには、
- 腐食しにくい料理の作り方を覚える
- 同じ食材を使った幅広いレシピを習得する
- 冷凍保存ができる料理をフル活用する
- 余った食材の上手い使い方を学ぶ
などの工夫が大切です。
老後は、食べる量が減る分だけ、いかに食材を無駄にしないかが重要なのですね。
しかも、老後は年金などのごく限られた収入にしかありませんから、なおさらです。
そして、レシピとは直接関係のない
「小分け販売が便利なスーパーはどこか」
「どの食材はどこの販売店が新鮮でいいのか」
「最適な保存方法はなにか」
などについても、高い意識を持ちたいものです。
まとめ~老後の趣味の料理はレシピ以外も重視
以上、老後に料理を趣味にするなら、レシピ以外に何を重視して励むべきかを述べてきました。
時間にゆとりの持てる老後だからこそ、調理は充実した趣味になりますが、「老後ならでは」を考えることも重要です。
どうせ趣味に励むなら、少しでも有意義でありたい。
だからこそ、
(1)食の傾向の変化を考慮する
(2)健康維持を意識した調理にする
(3)食材を有効に活用する
を重視して行きましょう。
世間でもよく言われますが、趣味と実益を兼ねることはとても有意義です。
趣味で料理を楽しみつつ、老後生活にも大きく役立つなら非常に素晴らしいこと。
老後ならではの特徴を念頭に、料理に励んで行きましょう。
他にも「消化の悪い食べ物を避ける」とか、「柔らかくて噛みやすいように調理する」なんかも大切ですね。
あなたの老後の生活に合わせて、単なるレシピ探求に終わらせず、有意義な趣味にして行きましょう。