「老後は、どんな趣味に励もうか?」
そんな思いを抱いている人も多いと思います。
世の中にはたくさんの趣味がありますが、老後に絶対おすすめの趣味は散歩です。
散歩こそ、老後に最も適した最高の趣味なのです。
その理由を、実際の老後の生活に照らし合わせて説明します。
目次
老後の趣味に最適
世間には、趣味と分類されるものはどれほどあるでしょう。
細かいものを含めると無数あるといっても過言ではないでしょう。
しかし、老後に適した趣味という意味では散歩が最適と言えます。
それは、現役とは違う老後ならではの生活スタイルに最もあっているからです。
老後には、老化や病がつきものです。また、収入は主に年金だけとなり、孤独や寂しさの問題もあります。
散歩は、老後ならでは生じる諸々の問題を軽減させてくれます。
だから、散歩は老後に取り入れるべき最適の趣味と言えるのです。
散歩はつまらない?
さて、「老後の趣味には散歩が最適!」と言われても、「散歩なんかつまらない!」と感じる人もいるかも知れません。
でも、本当にそうでしょうか。
もし、そのように感じるのであれば、それは単に”現役時代の生活リズムが頭にこびり付いているから”に過ぎません。
現役時代は、日々仕事に追われ、家事や子育てにも時間を割かれ、自分の時間をまともに持てなかったハズです。
忙しい毎日の生活では、のんびりしようとしても時間がそれを許さなかった。そんな現実があったのです。
しかし、老後生活は現役時代とは全然違い、時間が十分にあります。
見方を変えれば、現役時代は時間が限られていたから、密度の濃いことばかりに励もうとして、散歩の良さには目を向けようとしなかったとも言えるでしょう。
散歩には、散歩ならではの良さがたくさんあります。
- 景色を眺めながら近所を散歩する
- 物思いにふけながら公園をウォーキング
- 遠方まで足を伸ばして新たな発見を求める
楽しみ方は色々ありますが、ゆっくりのんびりできる時間は、生活を充実させてくれること間違いありません。
散歩はつまらない。決してそんなことはありません。
散歩は、その楽しみ方を追求することで、面白さは広がり、老後の生活をより充実させてくれます。
散歩は老後の体力維持と老化防止の基礎となる
では、老後の趣味に散歩が最適な理由を具体的に述べて行きましょう。
まず、何と言っても、散歩は体力維持と老化防止の基礎となる点でとても優れています。
高齢になると誰しもが気になるのが老化です。
白髪が増え、目は見えずらくなり、シミやしわは増える。
髪は抜け、歯も抜け、見た目も老けてきます。
これらの老化現象に直結する共通点は健康であるかですが、それは基礎的な体力が備わっているかどうかが直接影響します。
換言すれば、体力があるからこそ、身体全体の老化を抑制することができるのです。
そして、基礎的な体力を維持するまたとない方法こそ散歩です。
過度の運動は身体に負担となりますが、適度な運動は血行促進や体力維持など健康的な身体につながり、それがそのまま老化防止に寄与します。
実際、外出することが無くなって、急に老け込んでしまうような人は多くいます。
適度な運動の代名詞こそ散歩。散歩は、老化防止に役立つのです。
さて、散歩の利点が何となく理解できても、中には、「散歩ていどの運動なんて体力維持にあまり効果なんかないんじゃない?」と思う人もいるかも知れません。
でも、考えてみて下さい。松葉杖の生活を1ヵ月続けると、使っていなかった方の脚は非常に細くなります。
”単に歩くだけ”でも、筋力を維持するという意味で非常に有意義なのです。
老化防止の基礎となる体力維持に大きく寄与してくれるのが散歩なのです。
散歩は老後の孤独防止につながる
そして次に、挙げられる理由は、孤独防止につながる点です。
老後は、加齢と共に活動量も減り、外出する機会も少なくなりがちです。
その結果、家に閉じこもり閉鎖的になり、どうしても内にこもる傾向となります。
それはそのまま、気持ちが沈む原因や、孤独感や寂しさの増長につながってしまいます。
ところが、散歩をする習慣があると、自然と家の外に出ますから、社会と接する機会も増え、気持ちの面でも前向きになれます。
普段から散歩をすれば、人と出会うキッカケにもなり、それがそのまま孤独防止に役立ちます。
同じ時間に同じルートを散歩すれば、いつも会う人と顔見知りになるかも知れません。
公園にしばしば散歩に行くようになれば、公園をよく利用する人と会話が弾むかも知れません。
散歩の帰りにお店に寄る習慣があれば、お店の人と友達になれるかも知れません。
家にこもらず、外出することが多ければ、それだけ人と接しやすくなり、孤独とは無縁でいられます。
思わぬ出会いなんかも考えられます。
散歩はお金が掛からず収益すらも期待できる
更に、老後の趣味に散歩が適している大きな理由の1つに、お金が掛からない点が挙げられます。
老後生活は基本的にわずかな年金収入が頼りです。
人生100年と言われる長い老後生活を考えると、無駄な出費は避けたいもの。
派手な趣味に没頭すれば、老後の生活の金銭的な負担になります。
だから、余計なお金が掛からない散歩が老後にはぴったりなのです。
散歩に役立つグッズなるものは確かに多くあります。
小さなバッグ、万歩計、小型の水筒、タオル、時計...。
でも、多くを求めなければ、家にあるものだけで全てこと足りてしまいます。特別なグッズは不要なのです。
もし敢えて必要なものを挙げるとすれば、歩きやすい靴とウォーキングに適した衣服だけですが、これも普段身につけているもので十分です。
わざわざ新たに買い揃える必要なんて何もないのです。歩くだけですから、ゼロから始められるんですね。
そして、場合によっては収益を得られる手段もあります。
分かりやすい例をあげれば、ポスティング。いわゆる、広告の配布です。
ポスティングによる収入は一般にわずかです。例えば1枚1円とかなので、収益性はとても低いと言えます。
しかし、散歩をメインだと考えれば、散歩しているだけで、僅かながら収入が得られると考えることができます。
収入を得ることを目的としてしまえば、効率の悪いのがポスティングですが、散歩のついでにやるというスタンスなら苦になることもないでしょう。
わずかな収入と言えども、限られた年金収入の足しになればそれだけでも全然違うハズです。
散歩はお金が掛からず、収益すら可能性がある老後にとても適した趣味なのです。
老後の散歩の楽しみ方
さて、老後の趣味には散歩が最適であることが分かったとしても、実際に散歩を楽しみ切れなければ意味はありません。
もし、”つまらない”のであれば、趣味として成り立たないですからね。
以下、どうしたら老後の散歩を楽しむことができるのか、飽きずに継続できるのか、その方法について述べて行きます。
散歩のパターンは大別して2つ
散歩と言っても、大きく分けると2つのパターンがあります。
- 決まったルートを歩くパターン
- そのつど歩くコースを変えるパターン
パターンによって楽しみ方は異なって来ますが、それぞれの利点を活かした充実した散歩にしたいものです。
決まったルートを歩くパターンは、コースが同じ散歩道になるので単調になりがちです。
しかしその反面、同じ眺めを見ることで季節の変化を感じやすくなりますし、思わぬ出会も期待できるでしょう。
また、ルートが同じなので歩いていても安心感が持てますし、決まった距離を歩くことになりますから、運動量が一定となるメリットもあります。
一方、そのつど歩くコースを変えるパターンは、歩く風景が変わりますので、より新鮮な散歩となり飽きっぽい人に向いています。
このパターンは歩くコースが変わりますから、コースに合わせた色々なアレンジがしやすくなります。
その代わり、見知らぬルートのため散歩に不向きな地域があったり、時には必要以上に歩く羽目になったりすることもあるかも知れません。
いずれのパターンであっても、とにかく散歩を習慣化して行くことが大切と言えます。
2つのパターンを両方とも取り入れて、それぞれの長所を活かした散歩にしてもいいですね。
テーマや目標を決めてモチベーションアップ
では、具体的な楽しみ方ですが、散歩するに当たって、目標や目的、あるいはテーマのようなものを定めて臨むのがいいでしょう。
あてもなく漫歩と言うのも悪くはありませんが、漠然と散歩するのと、目的意識があるのとでは全然、味わい方が違ってきます。
例えば、花や草木の変化や虫や鳥の姿を観察しながら歩けば、季節の移り変わりを感じながら情緒ある散歩となります。
また、時間や歩数、距離などの目標を決めて、日々記録をつけながら散歩に励めば、モチベーションをアップできます。
いつも同じ公園に足を運び、公園を利用する人との交流を求めるようにするのもひとつの手でしょう。
住んでいる地域の全ての道を歩み、歩んだ地図のルートを塗りつぶして行くなんて言うのも面白いかも知れません。
そのつど目的地を定めて歩くのもいいですね。
たとえ以前から住み慣れた町内でも、改めて注意を払うと意外な発見ってけっこうあります。
「こんなところにお店があったんだ」
「道路の構造ってよく見ると面白い」
「こんな小道があったなんて知らなかった」
そんな何かを探す、何かを観察する、何かを発見してみるなどなど、何かのテーマを掲げて散歩すると楽しみが増えます。
何かの目標や目的、テーマを決めて臨むことが散歩を楽しむカギなのです。
他の趣味と併行して楽しむ
そして、散歩をさらに充実させるためにおすすめしたい方法は、他の趣味と合わせることです。
確かに散歩には、どうしても単調な面があります。
しかし、他の趣味と組み合わせると、楽しみが大きく広がるのです。
例えば、写真が好きな人であれば、カメラを片手に散歩をすれば撮影を楽しみながらの散歩となります。
音楽が好きな人であれば、音楽を聴きながら散歩をするのもいいかも知れません。
俳句が趣味なら、近所を散策しながらその題材を探して歩き回るのも悪くないでしょう。
このように、散歩はのんびりと歩くことですから、散歩をしながら他のことに励むことが容易です。
また、読書が好きなら、図書館まで歩くことを習慣にするのも手です。
ゲートボールをしているなら、ゲートボール場までのルートを遊歩コースにするのもいいでしょう。
囲碁仲間がいるなら、相手の家まで歩くようにするのも有用です。
このように、散歩はどこかへ移動することでもありますから、他の趣味の移動時に歩くのもいい方法です。
いずれにしろ、自分に合った楽しみ方を見つけることが、散歩を長く続けるコツでもあります。
他の趣味を持つことも大切
以上、老後の趣味には散歩が最適である理由を説明してきました。
散歩は、健康につながり、孤独を防止し、お金を掛けずに実践できる、老後にはうってつけの趣味です。
ぜひ、老後生活に積極的に取り入れて行きたいものです。
とは言え、一日中散歩する訳にも行きません。
また、どうしても単調になりがちなのも否めません。
更に、体調を崩して外出がままならない時もあります。
悪天候で、散歩が不向きな時もあるでしょう。
なので、散歩を老後のひとつの趣味としても、他にも楽しめる趣味を併せ持つことが大切です。
散歩は外出して身体を動かす行為です。
だから、別な趣味としては、家で頭を使うようなことにも励みたいところ。
好みは色々違うでしょうから、選ぶ趣味も異なるのは当然ですが、散歩をベースに取り入れ、趣の異なる他の趣味を併せ持てば充実感は格段に違うハズです。
時間にゆとりのある老後生活だからこそ、散歩の他にも楽しめる趣味を持ち、充実した余生にして行きましょう。
老後の散歩で心得るべきこと
最後になりますが、老後に散歩がいいとは言え、心得ておくべきことがあります。
それは、過度な散歩は避けること、歩く姿勢は正しくすること、歩きやすい靴を履くことです。
いくら散歩は健康的だと言っても、過度な運動をすれば身体には大きな負荷となります。
何ごとも適量はありますが、散歩も同じです。無理をして足腰を痛めてしまっては意味がありません。
老後は既に老化が始まっている時期でもあります。自身の体を過信すれば却ってツライ思いをするだけです。決して無理はしないことが大切です。
足腰を痛めないためには、歩く姿勢が大切です。
簡単に言えば、”自然な歩き方”です。癖のある歩き方は膝や腰に負担が掛かります。
歩幅も足の動きも、歩く速度も無理せず自然な動作が重要です。
そして、無理のないウォーキングにするために、歩きやすい靴を選びましょう。
いたずらに高価なウォーキングシューズにする必要はないでしょうが、自分の足にフィットした馴染んだ靴にすべきです。
歩きにくい靴は、歩く姿勢を崩すことになり、それは身体への不要な負荷となります。
老後に散歩をするときは、適度な量、正しい姿勢、歩きやすい靴をしっかり心得ておきましょう。
もちろん、交通状況や時間帯、天候、ルートなどに注意を払うことも大切です。