スクランブル交差点は長野も東京も多数あるが、その意義はぜんぜん違う。

長野に引っ越して来てから、東京とは交通状況がぜんぜん違うと感じることが、たびたびあります。

また、運転に対する姿勢や習慣、感覚などの違いを感じることもしばしばあります。

長野と東京では横断歩道の意義が異なる

スクランブル交差点についても、そう言った違いを感じる一つですが、とりわけ、交差点の存在意義、設置されている意味の違いを強く感じます。

スクランブル交差点とは

そもそもスクランブル交差点がどういうものかと言えば、車両に対する信号を全て停止(赤信号に)することで、歩行者があらゆる方向に進めることを可能にした交差点のことを言います。

その最も典型的な交差点は十字路で、歩行者は車両の通行を気にすることなく、縦横方向だけでなく、対角線上に斜めに進むことも可能となるのが大きな特徴です。

スクランブル交差点ではない一般の十字路の場合、縦方向に車両が進むのに合わせて歩行者も縦方向に移動し、横方向に車両が進むのに合わせて歩行者も横方向に移動することになりますので、車両と歩行者の移動が同時になる場合があります。

しかし、スクランブル交差点の場合は、車両が全て停止している状態で歩行車が移動することになるので、歩行者と車両との事故のリスクは下がると言われています。

一方、スクランブル交差点の場合、縦方向と横方向の信号の切り替えに加えて、歩行者専用の信号の切り替えパターンが加わるため、信号待ちの時間が長くなる欠点もあります。

東京で得た感覚

さて、東京と長野とではスクランブル交差点の意義について、大きな違いがあると感じたのには経緯がありました。

東京で生まれ育った私は、スクランブル交差点と言えば、どちらかと言えば、都市部で比較的、人通りの多い地域に多く設置されているという感覚を持っていました。

それもそのハズで、自動車を運転していると、交差点で右左折する場合、歩行者の横断を待つ必要があるので、歩行者が多く渡るような交差点では車両がまともに通行できず、渋滞の元になります。

従って、歩行者が多い場合、自動車が歩行者を気にせず滞りなく進行できるスクランブル交差点がとても役立ち、実際に都市部では多く見られました。

逆に言えば、同じ都内でも比較的郊外にある歩行者数が少ないような交差点では、あまりスクランブル交差点はありません。

このようなことから、車両の円滑な走行を目的として、人通りが多い交差点にスクランブル交差点を導入するという感覚を持っていたのです。

長野は趣が全く異なる

では、長野ではどうでしょうか。

私が最初に「何かが違うな」と思ったのは、市内の交差点で信号待ちの時間がやたらと長く感じたことからでした。

ちょっとした交差点でも一度信号が赤になると、次に青になるまでやたらと長い時間が掛かり、それほど渋滞するほどの道路でもないのに、ずいぶん滞るものだと不思議に感じていたのです。

そして、ふと注意を払って見てみると、長野市内にはスクランブル交差点がけっこう多くあることに気付きました。

改めて意識して色々な交差点を見てみると、「えっ?この交差点もスクランブル交差点なの?」と違和感を覚えるような十字路にもたくさんあることが分かりました。

人がそれほど多くないのだから、スクランブル交差点にする必要なんてないじゃん」と不思議に思えてなりませんでした。

そしてその後も「いったい何の目的で、スクランブル交差点にするの?」との、ちょっと不可解な疑問が頭に残り、スッキリしない状態がしばらく続いていました。

結果としてその答えを出してくれたのは、別な記事にも書いたドライバーの感覚の違いでした。

長野のドライバーは、都市部のドライバーと比べて、歩行者や自転車に対する注意が欠落しています。「自転車、全く見てないじゃん」という場面にも多く遭遇しますし、一時停止無視なんてざらにあります。

いわば、自転車感覚で自動車を運転する人が非常に多いのですね。

従って、通常の交差点で歩行者が信号を渡ろうとする時、右左折する車と接触しそうになることが頻繁にあります。事故数がそこまで多くないのは、接触しそうになってから停まるからです。

分かりやすく言えば、都内なら「接触しないように気を付けて右左折する」ところを、長野なら「右左折時に接触しそうになったら停まる」というくらい大きな感覚の違いがあります。

換言すれば、

東京では「車両の円滑走行を目的」にスクランブル交差点を導入するのに対して、
長野では、「歩行者の安全な横断を確保する目的」でスクランブル交差点を導入するのです。

東京で生まれ育ち、長野で暮らしている私だからこそ、このような感覚や意義の違いを端的に感じることができたのだと思います。

何か、不思議なものを見た思いが湧いて来たものでした。

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