中学でバスケ部に入った時に、初めてバスケットボールのことを籠球(ろうきゅう)と呼ぶことを知りました。
なんかカッコいい呼び方だなと思い、他の部活について聞いてみると、バレーボールは排球(はいきゅう)、テニスは庭球(ていきゅう)といった具合に、それぞれ呼び名があって、面白いものだと思っていました。
今回、これを思い出して色々な球技について調べてみたところ、ネット上では間違った情報や、実際にはあまり使わないような表現も含まれているので、改めて整理してみることにしました。
日本語の漢字表現
まず、主要な球技について、ひと通り表にまとめてみました。
球技以外のスポーツや競技については、ここでは対象から外しました。
カタカナと英語についても併記しましたが、よくある誤解として、中国語の漢字表現をそのまま日本の名称として捉えてしまう傾向がありますので、ここでは中国語(簡体字)における名称も併記しました。
また、なぜそのような漢字で表記するのかその理由が分かりにくいスポーツも多くあります。
そこで、単なる漢字の表記だけでなく、どうしてその名称(漢字)になったのか、その由来についても意味がよく分かるように種類別に説明します。
更に、漢字での書き方(表記)だけでなく、難しい漢字でもきちんと読めるように読み方をかなで併記しました。
名称として複数あるものは、最もポピュラーな名称を記載して、別な呼び方については別途、後述しました。
表中の日本語名をクリックすると、語源などの詳細の説明に飛びます。
下表は、スマートフォンの場合、画面を横にすると見やすいです。
日本語 | 読み方 | 球技名称 | 英語 | 中国語 | |
(1) | 野球 | やきゅう | ベースボール | baseball | 棒球 |
(2) | 庭球 | ていきゅう | テニス | tennis | 网球 |
(3) | 水球 | すいきゅう | ウォーターポロ | water polo | 水球 |
(4) | 氷球 | ひょうきゅう | アイスホッケー | ice hockey | 冰球 |
(5) | 籠球 | ろうきゅう | バスケットボール | basketball | 篮球 |
(6) | 羽球 | うきゅう | バドミントン | badminton | 羽毛球 |
(7) | 塁球 | るいきゅう | ソフトボール | softball | 垒球 |
(8) | 門球 | もんきゅう | ゲートボール | gate ball | 门球 |
(9) | 卓球 | たっきゅう | テーブルテニス | table tennis | 乒乓球 |
(10) | 鎧球 | がいきゅう | アメフト | American football | 美式橄榄球 |
(11) | 杖球 | じょうきゅう | ホッケー | hockey | 曲棍球 |
(12) | 孔球 | こうきゅう | ゴルフ | golf | 高尔夫球 |
(13) | 棒網球 | ぼうもうきゅう | ラクロス | lacrosse | 长曲棍球 |
(14) | 十柱球 | じっちゅうきゅう | ボウリング | bowling | 保龄球 |
(15) | 送球 | そうきゅう | ハンドボール | handball | 手球 |
(16) | 撞球 | どうきゅう | ビリヤード | billiards | 台球 |
(17) | 排球 | はいきゅう | バレーボール | volleyball | 排球 |
(18) | 避球 | ひきゅう | ドッジボール | dodgeball | 躲避球 |
(19) | 闘球 | とうきゅう | ラグビー | rugby | 橄榄球 |
(20) | 蹴球 | しゅうきゅう | サッカー | football | 足球 |
(21) | 籐球 | とうきゅう | セパタクロー | sepak takraw | 藤球 |
【あわせて読みたい】キャプテン翼・スラムダンクがプロリーグ発足へ与えた影響は?
語源による分類
名称に使われる日本語の漢字から「競技する環境・場所を表す」「競技の施設や用具を表す」「競技の動作を表す」の3つに分類しました。
それぞれ、「競技する環境・場所を表す」に該当するのが表中の(1)~(4)、「競技の施設や用具を表す」に該当するのが表中の(5)~(13)、「競技の動作を表す」に該当するのが表中の(14)~(21)です。
ここでは、実際に名づけられた理由は別として、使われている漢字の意味、すなわち語源によって分けました。
「競技する環境・場所を表す」
ベースボールのことを漢字で「野球」と書き「やきゅう」と読みます。
野球の「野」は、「自然のままの広い平らな地」を意味しますが、この「野」で競技することから「野球」と呼称しています。野球の「球」は言わずと知れたボールのことです。
ベースボールは英語で「baseball」と書きますが、このうち「base」は塁を意味し、「ball」はボールのことです。
また、中国語では「棒球」(bàngqiú)と書きますが、「棒」はバットのことを意味します。
従って、英語や中国語の場合、由来としては「競技の施設や用具を表す」ことになります。
なお、日本語では「野球をする」と言いますが、英語の場合は「play baseball」、中国語の場合は「打棒球」と言います。こんな微妙な違いも面白いものですね。
テニスのことを漢字で「庭球」と書き「ていきゅう」と読みます。
庭球の「庭」は庭で競技するからですね。
テニスは英語で「tennis」と書きますが、この語源は昔のフランス語で「サーブする人の呼びかけで『球を取れ』を意味する『tenez』」から来ているそうです。
そういう意味では、英語の場合は「競技の動作を表す」ところが語源と言えます。
中国語の「网球」(wǎngqiú)の「网」は網を意味しますが、これはテニスのラケットのことを指します。従って、中国語の場合、その由来は「競技の施設や用具を表す」に該当します。
ウォーターポロのことを漢字で「水球」と書き「すいきゅう」と読みます。
「水球」の「水」は、文字通り「水」ですが、これは水中で競技することに由来しています。
ウォーターポロは英語で「water polo」と書き、「water」は水を意味し、「polo」(ポロシャツの語源にもなったポロ)は馬上競技を意味します。
この馬上競技は、木製のボールを相手ゴールに入れて得点を競う競技ですが、同様に相手のゴールにボールを入れて得点を取り合う水中で行われる競技であることから「water polo」と呼ばれています。
中国語でも日本語と同様に「水球」(shuǐqiú)と書きますから、その由来は日本語と同様です。
アイスホッケーのことを漢字で「氷球」と書き「ひょうきゅう」と読みます。
氷球の「氷」は漢字の通り「氷」ですが、これは氷上で競技することに由来しています。
アイスホッケーは英語で「ice hockey」と書き、「ice」は「氷」を意味し、「hockey」は「ホッケー」を意味します。
中国語でも、日本語と同様に「冰球」(bīngqiú)と書きますから(冰は氷の意味)、その由来は日本語と同様です。
「競技の施設や用具を表す」
バスケットボールのことを漢字で「籠球」と書き「ろうきゅう」と読みます。
篭球(「ろうきゅう」と読む)とも書くことがありますが、あまり一般的ではありません。
「篭」は「籠」の異体字(標準の字体とは異なるが意味や発音が同じで通用する漢字のこと)です。
「籠球」の「籠」はカゴを意味しますが、バスケットのゴールがカゴのような姿をしていることに由来します。
バスケットボールは英語で「basketball」と書きますが、この中の「basket」はカゴを意味しますから、由来は日本語と同じです。
バスケットボールはアメリカ発祥のスポーツですから、英語の由来にならって、日本語で「籠球」と名付けられたと考えるべきでしょう。
中国語の「篮球」(lánqiú)の「篮」も、手提げカゴを意味しますので、由来としては英語や日本語と同じです。
なお、日本語で籃球(「らんきゅう」と読む)と書くこともあるようですが、これは中国から来た漢字「篮」の表現なので、日本語としては使いませんし不適切です。
バドミントンのことを漢字で「羽球」と書き「うきゅう」と読みます。
羽球の「羽」はハネを意味しますが、これはバドミントンのボールに羽がついていることに由来します。
英語のbadmintonは、最初に正式な競技が行われたイングランド南西部にある村の地名「Badminton」という固有名詞に由来します。
中国語の「羽毛球」(yǔmáoqiú)の「羽毛」は、ボールについている羽のことを指しますので、由来は日本語と同じです。
ソフトボールのことを漢字で「塁球」と書き、「るいきゅう」と読みます。
塁球の「塁」はベースを意味しますので、「競技の施設や用具を表す」漢字に該当します。
野球と似ていてベース(塁)を進んでいくスポーツで、野球(ベースボール、baseball)のbaseの意味に該当する「塁」を用いた名称になっています。
ソフトボールは英語では「softball」と書き、「soft」は柔らかいという意味を持ちますが、野球よりも柔らかめのボールを使うことに由来します。
中国語の「垒球」(lěiqiú)の「垒」はベースを意味しますので、日本語の由来と同じです。
ゲートボールのことを漢字で「門球」と書き、「もんきゅう」と読みます。
門球の「門」はゲートを意味しますが、ゲートボールがボールをゲート(門)に通す競技であることに由来します。
英語の「gate ball」の「gate」も、中国語の「门球」(ménqiú)の「门」も、日本語と同じく「門」を意味しますので、由来は同じです。
テーブルテニス(ピンポン)のことを漢字で「卓球」と書き、「たっきゅう」と読みます。
卓球の「卓」は競技を行うテーブルを意味します。つまり、卓球ではテーブル上(卓上)を弾むボールを打ち返す競技であることに由来します。
英語では「table tennis」と言いますが、このうち「table」はテーブル・卓の意味ですから、日本語と同じ由来です。
「table ball」とは言わないで「tennis」と言う言葉を用いているのは、ボールを打ち返す競技の形態がテニス(tennis)と似ていることからです。
中国語の「乒乓球」(pīngpāngqiú)の「乒乓」は擬声語で、「ぱんぱん」とか「ばんばん」のような音を表し「ピンパン」と発音します。
卓球の球を打つ音がこのような音であることから、このように名づけられました。
英語の場合、「ping-pong」といういい方もしますし、日本語でもピンポンといいますが、これも、卓球の球を打つ音に由来しています。
アメフト(アメリカンフットボール)のことを漢字で「鎧球」と書き、「がいきゅう」と読みます。
鎧球の「鎧」は鎧(よろい)を意味します。
競技中に激しくぶつかりあうアメフトでは、頑丈なヘルメットやプロテクタをまといますが、そのカッコウがあたかも鎧(よろい)のようであることからこのように名付けられました。
また、「鎧球」とは別に、米式蹴球(べいしきしゅうきゅう)とも言われます。
漢字の通り、アメリカ式の球を蹴る競技の意味になりますが、これは英語の「American football」を直訳したような表現によります。
英語では「American football」ですが、「American」を付けて、単に「football」とは言わないのは、サッカーと区別がつきにくいからです。
「football」という名前が含まれているのは、アメフトはサッカーとラグビーをもとにアメリカで考案された競技だからです。
「football」の「foot」は、足を意味しますが、これは足で蹴る動作から来ています。
中国語の「美式橄榄球」(měishìgǎnlǎnqiú)の「美式」はアメリカ式、アメリカ風という意味で、ラグビーを意味する「橄榄球」と区別するためです。
「橄榄」はカンランという蜜漬けや薬酒に用いられる植物を意味しますが、オリーブを指すこともあります。
カンランの実は、形がアメフトのボールの形をしていることから、このように名付けられました
ホッケーのことを漢字で「杖球」と書き、「じょうきゅう」と読みます。
杖球の「杖」は、杖の意味を持ちますが、ここではホッケーで使う棒状のスティックを意味します。
ホッケーでは、スティックを使ってボールを操って競技をしますが、このスティックが杖に似ていることから杖球となりました。
英語では「hockey」と書きますが、一説によればフランス語で羊飼いの杖を表す「hoquet」に由来すると言われています。
この説が正しいとすれば、ホッケーのスティックが言葉のもとということになりますから、日本語の杖球と同じ由来ということになります。
ちなみに英語の場合、アイスホッケーとの区別を明確にするために、単に「hockey」とは言わずに「field hockey」と呼称する場合もあります。
中国語の「曲棍球」(qūgùnqiú)の「棍」は、まるい棒とか棒切れを意味しますので、日本語と同様にホッケーで使う先の曲がったスティックを意味します。
ゴルフのことを漢字で「孔球」と書き、「こうきゅう」と読みます。
孔球の「孔」は穴を意味しますが、これはゴルフが穴(=孔、ホール)へボールを入れる競技であることに由来します。
打球、芝球といわれる説もあるようですが、あまり一般的ではありません。
英語では「golf」ですが、これはこん棒を意味する中期オランダ語kolf(colf)から来たという説や、打つを意味する中期スコットランド方言gowfから来たという説などがあるそうです。
いずれの説でも、ゴルフボールを打つためのクラブ(Club)に由来します。
中国語の「高尔夫球」(gāo’ěrfūqiú)の「高尔夫」は、golfの発音「ゴルフ」に近い音を漢字で表現した言葉で、いわゆる当て字です。
ラクロスのことを漢字で「棒網球」と書き、「ぼうもうきゅう」と読みます。
棒網球の「棒網」は網の付いた棒、すなわちラクロスで競技者が使う先端に網がついたスティック(棒)を意味します。
ラクロスは、他のも袋球(たいきゅう)とも言われるようですが、この場合、スティックの先端部についた網状の袋を指しています。
いずれにしろ、競技者が使う道具(スティック)に由来します。
ラクロスは英語で「lacrosse」と書きますが、これはフランス語の定冠詞laとラケットを意味するcrosseから来ているそうです。
従って、競技につかう用具に由来していると言えます。
中国語の「长曲棍球」(zhǎngqūgùnqiú)の「棍」は、上記のホッケーの項目でも出てきましたが、まるい棒とか棒切れを意味します。
「长」は長いの意味、「曲」は曲がっていることを意味しますので、日本語と同様に、ラクロスのスティックを意味します。
ボウリングのことを漢字で「十柱球」と書き、「じっちゅうきゅう」と読みます。
十柱球の「十柱」は、ボウリングで倒すピンが10本あることから名付けられました。
一部で、投球(とうきゅう)とも書くようですが、あまり使われていないようですし、言葉としてはなじみません。
英語では「bowling」と書きますが、変化前のもとの単語である「bowl」はボウリングのボールそのものを意味していて、ラテン語のbulla(泡、こぶ)が語源のようです。
中国語の「保龄球」(bǎolíngqiú)の「保龄」は、bowlingの発音に近い音になるように漢字を当てはめて表現したものです。いわゆる当て字です。
「競技の動作を表す」
ハンドボールのことを漢字で「送球」と書き、「そうきゅう」と読みます。
送球の「送」は送るの意味ですが、ボールをパスして行くことを意味しているのが由来といえます。
また、かつては英語を直訳したような手球(しょうきゅう)とも言われていました。これは、ボールを手でパスするところが由来でしょう。
英語では「handball」ですが、この中の「hand」は手を意味します。パスなど、ボールを手で扱うことからです。
中国語の「手球」(shǒuqiú)の「手」も、言わずと知れた手のことで、英語を直訳した表現、かつての日本の表現と同じです。
ビリヤードのことを漢字で「撞球」と書き、「どうきゅう」と読みます。
撞球の「撞」は突くという意味がありますから、ボールを突くことが由来になっています。
英語では「billiards」と書きます。これにはフランス語の玉突き「billard」から来ているとの説もありますが、諸説もあって定かではありません。
中国語の「台球」(táiqiú)の「台」はビリヤードの台を表しますから、競技の施設に由来しています。
また、中国語では「台球」の他に「桌球」(zhuōqiú)とも言われていますが、「桌」はテーブルの意味でこれもビリヤードの台を表していますから由来としては同じです。
また、中国語では「撞球」(zhuàngqiú)の表現もあるようですが、ビリヤードの意味としては用いられません。通常は、ビリヤードの球のことを指します。
バレーボールのことを漢字で「排球」と書き、「はいきゅう」と読みます。
排球の「排」は押しやる、排除するといった、邪魔なものを押しのける意味があり、バレーボールではボールを相手の陣地へ押しやることから名付けられました。
英語では「volleyball」と書きますが、この中の「volley」は投げつける、打ち返すなどの意があります。
このようなバレーボールに関する動作を表していますから、競技上の動作が由来になっています。
中国語の「排球」(páiqiú)は、漢字も意味・由来も全て日本語の場合と同じです。
ドッジボールのことを漢字で「避球」と書き、「ひきゅう」と読みます。
避球の「避」は避けるという意味があり、文字通り、ドッジボールはボールをよける競技であることに由来しています。
ボールを飛ばすように投げることから飛球(ひきゅう)とも書くようですが、表現としては避球の方が望ましいようです。
英語では「dodgeball」ですが、この中の「dodge」は素早く身をかわすとか、身をかわして避けるといった意味がありますので、日本語の「避球」と同じで競技の動作から来ています。
中国語の「躲避球」(duǒbìqiú)の「躲避」は、身をかわして避けるという意味ですから、日本語の「避球」と同様に、競技上の動作を表しています。
なお「躲避球」は新語に属し、言い方としては他に「躲球」という表現もあるようです。
ラグビーのことを漢字で「闘球」と書き、「とうきゅう」と読みます。
闘球の「闘」は闘うという意味ですが、文字通りラグビーが闘うスポーツだからですね。
ボールを蹴るスポーツであることから、かつてはラ式蹴球(らしきしゅうきゅう)と言われていたこともあります。
英語では「rugby」ですが、これはラグビーが初めて行われたイギリスにある学校名(Rugby School)に由来しています。
中国語の「橄榄球」(gǎnlǎnqiú)の「橄榄」はカンラン(植物)のことをいいますが、これはアメリカンフットボールの場合と同じで、ラグビーのボールの形状がその実と同じ形状であることに由来しています。
なお、中国語では「橄榄球」の他に、「英式橄榄球」(yīngshìgǎnlǎnqiú)とも言います。(英式はイギリス風の意味)これは、アメリカンフットボールを意味する「美式橄榄球」と明確に区別するためです。
サッカーのことを漢字で「蹴球」と書き、「しゅうきゅう」と読みます。
蹴球の「蹴」は、蹴る意味ですが、サッカーはボールを蹴る競技であることから、このような漢字で表現するようになりました。
アメリカンフットボールである「米式蹴球」と区別するために、ア式蹴球と言われることもあります。
英語の「football」の中の「foot」は、言わずと知れた足の意味ですが、サッカーではボールを蹴るために足を使うことからこの名称になっています。
ちなみに、英語の「football」は英国で使われ、米国では「soccer」と言います。「soccer」という言葉は「association football + -er」の変形短縮語といわれています。
従って、「soccer」ももとをただせば、「foot」に由来していると言えます。
中国語の「足球」(zúqiú)の「足」は、言わずと知れた足の意味ですから、由来としては英語の場合と同じです。
【あわせて読みたい】なぜゴールの広いサッカーはゴールの狭いバスケより少得点なのか?
セパタクローのことを漢字で「籐球」と書き、「とうきゅう」と読みます。
籐球の「籐」は植物のトウのことを指し、つるが上へ上へあがる意味を持っています。
セパタクローでは、ボールを落とさず上に上げる動作を持つことからこのような言葉になったとの説があります。
また、セパタクローで使うボールが、植物の籐から作られているから、と言う説もあります。
前者の説の場合、競技の動作に由来することになりますし、後者の説の場合、競技の用具に由来することになります。
英語では、「sepak takraw」と書きますが、これは、蹴るを意味するマレー語のsepakと籐製のボールを意味するタイ語のtakrawから来ています。
つまり、「ボールを蹴る」という意味になりますので、競技の動作に由来していることになります。
中国語の「藤球」(téngqiú)の「藤」は、日本語の漢字では籐に相当しますから、意味や由来としては日本語の場合と同じです。