夏休み前のある週末、子供がなかなか宿題を終わらせないでいたので、ちょっと見てみることにしました。
学校の勉強は、基本的に学校に任せるようにしているため、普段は細かく見ることはないのですが、その時は週末ということもあって、いつもより宿題の量が多いだけでなく、翌日は宿題を提出する月曜日にも関わらず、計算ドリルだけが手を付けずに残っていた状態でした。
いざ、「やってごらん」と促しても、なかなか解答が進まず、何問もある問題のうち、一問解くだけでも時間を要し、なかなか進まない状況に、いったいどういうことなのだろうと思ったのでした。
遅々として進まず
「何でこんな簡単な問題ができないのだろう?」と思いつつ、心の中では「まだまだ小学生、子供にとっては簡単ではないのだ」と自分に言い聞かせながら、「ここを足して、ここから引いて・・・その結果は、どうなる?」と、凄くレベルを落として、丁寧に教えたのでした。
しかし、首をかしげる息子は全く解答を導き出せず、一問解くだけでも何分も掛かってしまい、結果としては時間が遅くなって、宿題を全て終わらせることはできませんでした。
同級生が皆、同じ計算ドリルをやっていること考えると、息子が全くドリルをできないことに対してとても心配になり、このことを担任の教師に相談することにしました。
学力より集中
相談の際、その時の宿題の取り組みの様子などを伝え、学校での様子はどうなのかを尋ねてみると、返ってきた教師のひとことはズバリ「集中力の問題だと思います」でした。
よく話を聞いてみると、学校の授業中に問題を解かせると、どちらかというと直ぐに解答を導き出しているとのことで、ぜんぜん計算ができないどころか、むしろできる方だということでした。
実は、担任の教師がこのように言ってくるとは、私は全く予想もしていなくて、少し驚いたくらいでした。というのも、宿題を見た時の様子から、「息子はできがわるく、授業でも良くできてはいないのだろう」と思い込んでいたからです。
いざ、担任から「集中力の問題」と言われて、改めて息子の日ごろの様子を振り返ってみると、従来から毎日のように励んでいた計算ドリルでは、時間が掛かって終わらないというようなことは確かになく、そんなことからしても、私が見ていたその時に限って、集中できなかった何かがあったのだろうと分かりました。
実際、その後の計算ドリルの宿題において、同じように進まないことはありませんでした。
お試しレッスンにて
そんなことがあってから1ヶ月あまり経過したある日、息子を英会話の体験レッスンに連れて行きました。
そのレッスンは、子供向けの英会話のレッスンで、自由なレッスン形式がとれることから、まずは試しに受けさせて、それからどのようなレッスン形態にするのかを、相談して決めることにしていました。
レッスンといっても、子供向け用に、ゲーム感覚で楽しみながら学べるような形式のものでしたので、息子も馴染んで、楽しそうにレッスンを受けていました。
体験レッスン後に、講師に様子を聞き、今後のレッスンをどのようにするのか打合せをした時、真っ先にその講師が話題に出したのが、レッスンの長さ(時間) と集中力のことでした。
仮にマンツウーマンのレッスンにした場合、60分という長さは小学生にとっては限界で、もう少し短い、小学校の授業時間と同じくらいの40~50分が適当であるとの話でした。
いたずらにレッスンのボリュームを多くする目的で時間を長くしたとしても、小さい子供の場合は集中力が持続しないので、却って効率が落ちるのです。
まとめ
これら2つの出来事を通して改めて痛感したことは、小学生くらいの小さな子供の場合、集中できる時間はとても短く、集中力を持続できるかどうかが、何ごとも大きなカギだということです。
特に勉学に励ませようとする場合、レッスンの内容がどうかを考えるのはもちろん大事ですが、それよりもむしろ、しっかり集中して取り組めるかを考える方がはるかに重要だということです。
そして、このことから更に学んだことは、子供には子供のペースがあり、親のリズムで物事を考えてはいけないということで、子育てにおいては、常に子供目線で見つめることが大事だと再認識したものです。