子供を育てて行く上で親の負担は大きいもので、何かと時間に追われることが多く、子供の為に割く時間がなかなか取れない現実があります。
「もう少し時間が取れたら、もっと子供と接する機会を増やせるのに」とか、「もう少し子供に触れる時間を増やせれば、もっと良い養育ができるのに」などと思って、理想と異なる現実に思い悩む人も少なくないことでしょう。
目次
理想通りに行かない養育
私もそんな悩みを抱いている人の中のひとりで、日々忙しくて時間が取れず、理想通りに行かない子供の養育にジレンマを感じることもあります。
「パパ、一緒にやろうよ」
「お父さん、これ教えて」
「ちょっと来てよ。手伝って」
など、子供から声を掛けられても、忙しさのあまり、
「今、忙しいからまたね」
「今度、時間がある時ね」
などと応対しがちです。
頭の中で「これではいけない」と感じるものの、ついつい忙しさに追われてそのようになってしまうのです。
そんな私でも、だからこそ意識して、子供と接する機会が持てるように、色々と工夫して功を奏していると感じていることがあります。
ちょっとした工夫や心掛けですが、意識するのとしないのとでは大きな差があると感じています。同じ悩みを抱く、皆さんの参考にして頂ければと思います。
心掛けと工夫
私が実際に過去や現在において、工夫し心掛けて来たこと、或いは今も実施していることはいくつもあります。
ここでは、その要点となる
(1)習慣づけること
(2)別な時に約束すること
(3)自分でやるように励ますこと
の3点について説明します。
(1)習慣づける
忙しいことを言い訳にすると、いくら時間があっても時間を確保することはありません。
従って、曜日や時間を決めて、「○○曜日の××時からは、子供と一緒に△△をする時間」のように、どこかに時間枠を確保して習慣化してしまう方法が有効です。
大切なことは、この時間枠でやると決めたら必ず実行できるように、決して無理をしない枠組みから始めることです。
時間を確保しようとして無理をすると、持続できないからです。
私が実際に実行していた例をあげると、「残業が無くて私が早く帰宅した日は、寝る前の5分間、一緒に学習用玩具で遊んであげる」ことを継続していました。
これによって、コンスタントに子どもと触れる時間を確保できただけでなく、子供達が自ら学習用玩具に励むようになって学習も進み、一部の成果が得られました。
また、子供たちが今よりだいぶ小さい頃は「平日20時までに寝る準備を全て終えたら、絵本を読んであげる」という習慣を取り入れたことがありました。
子供の成長と共に今ではやらなくなりましたが、子供は本を読んで欲しいことから、頑張って就寝の準備をするように励み、それなりに成長を促進する効果が得られたと思っています。
(2)別な時に約束する
時間を作れないことはよくある
さて、日々の生活が時間に追われていると、子供に何かを求められてもどうしても一緒の時間を作ることができないことはよくあります。
そんな時は、後日など、時間が取れる別な時に約束をするのが良い方法です。
親と一緒に過ごす時間、一緒に行動する時間は子供の健全な発育のためにはとても重要だと言われています。
従って、小さい子供は自然と親と一緒の時間を求め、実際に言葉を発して求めて来ます。
そんな時、たいていの場合は親の方が時間を取れないことが多く、「今度にして」「またいつか」などと断ってしまいます。
しかし、いつもそのようなことを繰り返していると、子供の成長には決して望ましくないハズです。
だからと言って、親にしてみれば実際に時間を確保することは無理なことが多く、普段は相手をしてあげられないものです。
だからこそ、時間を取れる別な日時を決めて約束してあげることが良い方法になります。
約束してあげれば、子供は心の中で「自分は無視されていない」「自分をかまってくれる」という安心感や愛情を感じることができます。
約束した以上は必ず守る
また、約束した以上は、その約束を必ず守ることがとても大切です。親が相手をしてくれることは子供にとってはとても重要なことですから、子供は親が約束をしてくれたことをまず忘れません。
もし親が安易に考えて、軽々しく口約束だけしてその約束を守らないと、子供に対して悪い影響となります。
時には忙しさのあまり、約束を守ることが難しいこともあるでしょうが、「約束した以上は必ず守ろう」という意識が親としても持てます。
また、忙しい中にも時間を作ろうとしますし、「いつなら時間を確保できるか」を真剣に考えるようにもなりますから、親として子供に対する姿勢を正すこともできます。
この方法は、私も普段からよく使っていて、特に仕事の忙しい平日なんかに子供にせがまれた時は、週末のなかで対応できる時間帯を見つけて約束するようにしています。
(3)自分でやるように励ます
いつも一緒が良いとは限らない
子供が親と行動を共にすることを願って来る場合、中には一緒にやらない方が望ましい場合もあります。
特に何かを手伝う場合などでは、それを手伝うことで却って本人の成長の妨げになることもあるかも知れません。
また、手伝いが必要な場合でも、単に甘えているだけで本人がある程度できるような場合も多くあります。
そのような状況で、いちいち親が全てに付き合っていては、いくら時間があっても足りません。とは言え、完全に突き放してしまうのも望ましくなく、何らかのアクションは必要なことです。
そんな時には、本人がなるべく一人で出来るように、励まして導いてあげることが大切です。
目標を持たせフォローする
その時、本人が一人ならどこまで出来るかを念頭に、「出来るレベルより少しだけ高いレベル」のところを見つめさせるようにしましょう。
「もう○歳になったから、ここまではできないとね。〇〇(名前)ならきっとできるから頑張ってごらん」というような言い方をして、具体的な目標まで見つめさせるのが良いと思います。
もちろん、足りないところ、出来ないところを親が関わってフォローしてあげると同時に、本人が頑張ったところをしっかり見てあげて、そのことに対してしっかりと褒めてあげることが大切です。
私も日々の生活の中で、「これ手伝って」「これやって」などと頼まれることが頻繁にありますが、ちょっとしたことは別として、時間をどれほど要することかを考えながら、本人にあったアドバイスや励ましをするように心掛けています。
以上、私が日々工夫し心掛けていることを3つあげましたが、大切なことはこれらを常に心に留めておくことです。
それは、忙しいのが当たり前の日々ですから、しっかり意識していないと流されてしまうからです。