テレビ番組収録中に、一般の方がスタジオ内の観客席に座って、番組のようすを視聴しているようなバラエティ番組などがよくあります。
番組収録中に、笑いや驚きなどの反響があると、観客席の様子が撮影されて、テレビに映るなんてこともあります。
そんなテレビ番組の放送中に、「番組を観に来ませんか」といったテロップが流される場合があります。
意外と観覧可能
こんなテロップを見ると、
「どうせ応募しても観覧なんかできないだろう」
と思う方も多いのではないでしょうか。
実は、意外と観覧しやすい場合があるのです。
そもそも、テロップが出ること自体、観覧者が必要だからであり、人を集める必要があるからです。
大人気の芸能人がレギュラー出演している番組とか、高視聴率で有名な番組とかの場合は、このようなテロップが出ること自体が稀かも知れません。
しかし、どのような番組であれ、このようなテロップが流される以上は、観覧者を必要としているのです。
観客席を毎回うめる
では、何でこんなことが言えるのかといえば、私自身、学生時代にサークル活動の一環として、某テレビ局に出入りして、客集めの手伝いをしていた経験があるからです。
当時、私が扱っていた番組は、視聴率が10%弱の週一回放送されるバラエティ番組で、名の知れたタレントが二人レギュラー出演しているものでした。
番組の収録はふだんは日曜日に行われ、テレビ局のスタジオ内ではなく、都内にある劇場を借りて行われていました。
劇場内の観客席の数は、おおよそ二百数十でしたが、毎回の収録で、かならず場内を満席にする必要があったわけです。
当然、この番組においても放送中に番組観覧希望者募集のテロップを毎回流しており、それをみた視聴者が官製はがきに応募して来ておりましたが、応募してくる人数は、通常、劇場内の観客席数には足りない数でした。
そして、応募者には案内の書状を送ると同時に、電話で何名参加されるかの確認を取り、来場者の概数を事前に把握していました。
しかし、見込み人数が足りたい場合は、必要に応じて大学の友達を誘うなどして、客席が満席になるような手配をしていました。
席をうめる苦労
応募してくるはがき数が数通しかこないような、とても少ない週なんかもあり、そんな時は、過去に観覧した方にわざわざ連絡を取って、
「またいらっしゃいませんか?」
と誘うような活動すらもしていました。
そして収録日当日には、実際に100%の人が来るわけでは無いので、想定以上に空席が多くなってしまいそうなことも頻繁にあったのです。
そのような時は、劇場周辺の繁華街に繰り出して、
「〇〇テレビのバラエティ番組〇〇の収録が〇〇時から〇〇劇場であるのですが、観覧されませんか?」
「タレントの○○さんや、○○さんが出演されるバラエティ番組の生放送が間もなく開始されます。観覧されませんか?」
と通行人に手当たり次第声を掛けて、空席を埋めて行くのでした。
しかしながら、不審がる人もいたり、急に言われても時間がないという人も多かったりで、そう簡単に席が埋まるわけではありませんでした。
収録開始時間ギリギリまで観客の呼び込みに励み、最後どうしても空席が残ると、サークルのメンバー自身が座ったり、それこそテレビ局のスタッフ自身が座ったりすることすらもありました。
それだけ、客集めには苦労していたくらいなので、番組観覧希望のハガキが、来れば来るほど助かっていたのが実情でした。
もし、「この番組を直接スタジオで観てみたかった」という番組で、観覧希望者募集のテロップが流れたら、チャンスだと思って、ぜひ募集してみましょう。
きっと、観覧できることでしょう。