外国語を勉強されている方は非常に多いと思いますが、その勉強に電子辞書を活用しているでしょうか。以前は、辞書といえば印刷製本されたものが主流でしたが、近年では電子辞書が当たり前になって来ています。
英語なんかを勉強する場合にも、電子辞書は非常に役立つので、利用している方も多いでしょうが、第二外国語、特にローマ字以外の文字を使う言語を学習する場合には、さらに利用価値が増し、さまざまな機能を有効に活用できます。
私は学生時代、第二外国語としてドイツ語を専攻していましたが、社会人になってからは全く接する機会もなく、ほとんど覚えていません。しかし、社会人になってからは上海へ行く機会が多かったことから、独学で中国語を勉強するようになりました。
中国語を勉強するようになってからは、中国語専用の電子辞書を使用していますが、持っている機能を大いに活用できて、とても助かっています。ここでは、私が中国語を学習して感じたことを通して、電子辞書の有用性をまとめました。
目次
用途に限らず便利
素早く引ける
一般に、電子辞書を使う場合の最大の利点は、何と言っても素早く引ける点ではないでしょうか。従来の紙の辞書の場合、「あいうえお」とか「abcde」の順番を、頭の中で考えながら対象の語句を探さなければならなかったので、手間もかかっていましたし、時間もかかっていました。
しかし、電子辞書の場合は、対象の語句をそのままキー入力すれば良いので、手間もかからず、短時間で引くことができます。
関連語句へ容易にジャンプ
そして、電子辞書のもう1つの便利な点と言えば、別な語句や辞書へ、簡単にジャンプできる機能があることです。
例えば、何かの言葉を調べた結果、その説明文中に不明な言葉が見つかることはよくあることだと思います。そんな時に、その不明な言葉をわざわざ調べ直す必要はなく、カーソルで選択して直接ジャンプすれば、余計な手間を省けるので、とても便利です。
別な辞書へも容易にジャンプ
また、このジャンプ機能は、別な言葉を調べる目的だけではなく、別な辞書にジャンプする用途にも使えます。
例えば、調べた語句に使われている漢字の語源を調べるために、国語辞典から漢和辞典(漢字辞典)にジャンプしたり、英語での表現を調べるために、国語辞典から和英辞典にジャンプしたり、複数の辞書が搭載されている電子辞書なら、国語辞典から別な国語辞典にジャンプしたりできます。これは、ある語句の意味を細かく調べようとする場合などに、とても役立ちます。
ここまでは、外国語の学習に使用する使用しないに関わらない、電子辞書の便利な点ですが、外国語の学習をする場合には、さらに役立つ点がたくさんあります。
外国語学習で力を発揮
ヒヤリングに役立つ
外国語の学習において重要な要素の一つに、発音やアクセント、イントネーションがありますが、従来の紙の辞書では、これらは発音記号やアクセント記号等が示されているだけで、実際の音として聞くことはできません。
電子辞書の場合は、対象の語句や用例を選択して発音機能を用いれば、ネイティブの発音を再生してくれますので、耳から覚える学習にとても役立ちます。
なんといっても、発音記号だけでは、実際の発音のイメージが湧かないですし、耳で覚える学習は決してできませんので、その点で格段と違います。
英語以外の言語にこそ有効
英語学習の場合、リスニングなどの教材は、他の言語と比べると豊富に出回っていますが、第二学国語と呼ばれるような他の言語の場合は、ネイティブの発音に接する機会も少なければ、教材なども比較的少ないので、その分、電子辞書の利用価値は高くなります。
私が勉強している中国語の場合は、四声といわれる4種類のイントネーションがあり、同じ発音でもイントネーションが異なると、全く違う語句・意味になってしまうので、イントネーションを聞き分けることが非常に重要です。再生機能を利用すれば、しっかりとイントネーションを把握できるので、とても重宝しています。
中国語では、四声だけではなく、軽く発音する軽声という音があり、更に前後の漢字の組合せで、そのイントネーションが微妙に変化しますので、イントネーションを確認することは、中国語学習の上で極めて重要なのです。そのような音の学習に、まさに打ってつけのツールが電子辞書です。
ローマ字以外の言語では手書き文字認識が便利
キーボード入力が困難な場合に役立つ
更に、電子辞書が第二外国語で大きく力を発揮する点に、手書き文字の文字認識機能があり、殊に、ローマ字以外の文字を使用している言語には、本当に役立ちます。
フランス語、ドイツ語、イタリア語等、ヨーロッパの言語などは、通常ローマ字かローマ字に記号がついた文字を使用しているので、キーボードから容易に入力することができます。
しかし、韓国語やロシア語、独自の漢字を持つ中国語などは、ローマ字入力ができない、あるいは文字入力の方法が分からないと、キーボードからの入力ができません。
そこで役立つのが、手書きによる文字認識機能なのです。
私も中国語の学習の時に、通常はピンインと呼ばれるローマ字表記でキーボード入力するのですが、ローマ字表記が分からないような漢字に出くわすことが頻繁にあるので、そんな時に、とても役立っています。
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漢和辞典の時にも使える
そして、この文字認識機能は、日本語の漢字に対しても、漢和辞典の代わりに使う事ができます。漢和辞典を使う場合、部首、ヘン、つくりなどが良く分からない場合に、なかなか目的の漢字にたどり付けないことがありますが、そんな時に、文字認識機能を使うと、比較的早く引くことができるのです。
他にも便利な点がたくさん
英語表現と比較できる
さらに、第二外国語用の電子辞書の場合は、通常、英語辞書も標準で搭載されているだけでなく、その外国語と英語の辞書も搭載されているものがあり、これがけっこう役に立ちます。
私が持っている中国語用の電子辞書2台のうちの1台には、中英辞典、英中辞典も搭載されているのですが、言葉のニュアンスや用法を知りたい場合に役立つのです。
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通常、異なる言語の場合、ある語句の意味に対応する語句があっても、微妙にニュアンスが違ったり、用法としては使わない言い方もあったりします。そんな微妙なニュアンスの違いを確認する場合に、英語表現と比較してみるのがとても分かりやすいのです。
その言語に関連の情報が豊富
そしてこのような外国語に特化した辞書の場合、その言語に関連した豊富な機能を備えていることが多いので、これがまた便利なのです。
私の辞書の場合、付録集として人物や地名が搭載されていたり、パソコン用語、固有名詞辞典、ビジネス用語、電子技術用語、旅行用のフレーズ集などが搭載されていたりと、使いこなせないくらい多くの機能を持っています。
このように、英語以外の外国語に特化した電子辞書は、その言語の学習に使用するのに、とても便利ですから、本格的に学ぼうと考えている方にはぜひおすすめです。機種によっては、ここで紹介した機能を備えていないタイプもありますので、購入する場合は、搭載している機能をよく確認して、自分にあった辞書を選んでください。