長野開催のスピードスケートW杯で女子団体パシュートの凄さを実感

先日12月13日~15日の3日間に渡って開催された、スピードスケートワールドカップの最終日の競技をエムウェーブで観戦してきました。

かねてから日本の女子団体パシュートには期待が掛かっていましたが、その期待に応えるように見事、優勝することができました。本当に良かったと思います。

スピードスケートW杯を観戦してきた

テレビ中継では味わえない、実際に観戦して感じた日本女子団体パシュートの凄さを伝えます。

大会観戦

今回スピードスケートワールドカップが開催されたのは、長野オリンピックでスピードスケートの競技が行われた「エムウェーブ」です。

エムウェーブは、冬場はスケートリンクとして一般にも開放されますが、国際的に認定されている優れた施設でもありますので、大きなスケートの大会が頻繁に開催されます。

とは言え、今回スピードスケートのワールドカップが長野で開催されるのは3年ぶりでしたから、ある意味とても貴重な機会でした。

せっかくの機会なので逃したくない」という思いから、大会最終日である12月15日(日)にエムウェーブへ足を運びましたが、私が最も関心を持っていたのは女子団体パシュートでした。

この競技は、ピョンチャンオリンピックで金メダルを獲得した経緯から、日本の実力には定評があったと思いますが、その実力を実際にこの目で見てみたいという思いがあったのです。

日本の女子団体パシュートは世界記録を持っている

この日の競技

さて、私が訪れた大会最終日は他の種目も多く行われましたが、細かい結果などについては専用サイトに全て掲載されていますので、そちらをご覧頂きたいと思います。(下記URL)

https://live.isuresults.eu/events/2020_JPN_0001/schedule

日本からはこれらの選手が出場した

そんな数ある種目のうち、特に印象に残った競技は、小平奈緒選手が3位になった女子500mと、期待の若手である小島良太選手が滑った男子5000mでした。

小平奈緒選手は500mで3位になった

今や日本のスピードスケートの牽引車とでも言うべき存在になった小平奈緒選手ですが、大会初日の500m(1st 500m Ladies Division A)では一位に輝きました。

そして3日目に行われた500m(2nd 500m Ladies Division A)では惜しくも3位でしたが、世界を舞台にした大きな大会で、確実に成果を出せるその安定した滑りは立派だと感じました。

小平選手はさすがに立派な滑りだった

一方、小島良太選手は現在、信州大学の学生で未だに若さあふれる新人というべき存在です。

世界のトップクラスの選手が多くいる中で堂々と6位の成績を残せたことは非常に大きいと思います。今後の躍進が楽しみです。

小島良太選手は若くてこの結果を出し、今後が楽しみ

スピード感

これら数々の競技を見ていて感じたことは、目の前で滑走する選手のスピードの凄さでした。

TV中継や動画配信などでは、どうしてもカメラが選手を追った姿や、漠然とリンク内を滑る様子が映されるため、生身の選手の動きを体感することは難しい面があります。

しかし、間近で滑り、通過して行く選手を目の前にしていると、そのスピード感が直に伝わって来ます。そのスピード感は本当に凄いものがあります。

直接観戦すると、味わうスピード感が違う

実際に私が観戦した場所は、リンクと同一フロアーに位置するエキサイティングシートと呼ばれる席でしたので、遠方の席から見るのとは違い、すぐ目の前を選手が滑り抜けて行きます。

まさにその迫力には圧倒されます。

遠方で滑っている選手が次の瞬間には、目の前を瞬時に通過して行く姿は、実際に体験してみないと実感が持てないと思います。

しかし、時速数十キロにも及ぶスピードを想像しながら、そういう選手が目の前で移動して行くことを考えて貰えれば、少しでも実感を持ってもらえると思います。

例えば、男子5000mでは500mや1000mなどの短距離とは異なり、若干滑走スピードは遅くなるものですが、それでもリンク1周(1周は400m)を30秒ほどで回ってしまいますので、平均時速は48km/時間にも及びます。

実際は、コーナーでスピードを落とさざるを得ないのがスピードスケートですから、平均速度50km弱で滑る競技では、直線の瞬間スピードは60km/時間は超えることでしょう。

この数字を見ると、その速さが少しでも理解して貰えるのではないでしょうか。

また、そのような世界トップクラスの選手を間近によく見てみると、その身体の筋力のすごさはパッと見だけで直ぐに分かるくらいで、さすがに身体のつくりも違うと痛感します。

女子団体パシュート

さて、私が胸中、最も楽しみにしていた女子団体パシュートは、大会最終日の最後から2番目の競技でした。

開催時刻は17:17で、既に屋外は真っ暗になるほどの夕刻でしたが、来場した観客は誰一人として席を立とうとはせず、それだけ多くの日本人が注目していることを肌身に感じました。

競技の合間に取られていた練習時間においても日本選手の練習の模様を見ることができましたが、そこから伝わってくる雰囲気は、競技開始を目前に控えた最終調整をしている真剣なものでした。

試合前に最終調整をしている女子団体パシュート

日本選手は女子団体パシュート競技の第一レースで、ベルギーと共に滑りましたが、スタートの合図と同時に順調な滑り出しでした。

そしてその滑りはとても安定していて、何より3人の選手の一体感の強さを、見ていて強烈に味わいました。

日本の女子団体パシュートは見ているだけで一体感の強さを感じた

他の国の団体パシュートもそうなのですが、団体競技だけあって3人の選手が息を合せることが何より大切ですから、どこの国も一体感を感じないチームはありませんでした。

しかし、日本選手の滑りに表れる一体感は諸外国のチームとはその違いが明らかに分かるほどでした。

終始全く崩れない一体感、安定した一定のリズムで、しかも無理・無駄・ムラを感じさせないその滑りは、あたかも3人の選手が一人でリズムよく滑っているかのように感じさせるものでした。

そして、先ほど述べたスピード感ですが、周回しながらその都度通り過ぎる姿は、しっかりとした速度を感じさせ、そのスピードが低下することなく続いていることに凄さを感じました。

スピードが低下しない。いやむしろ確実に上がっている。そんな印象すら受けるのです。

場内でどよめき

そんな地味でありながら、安定した一体感のある滑りが何よりの強さだと感じさせる中、会場内でどよめきが起きました。

実はパシュートの場合、団体競技であるため、他国の選手との接触を回避する目的もあり、2か国ずつがリンク内において半周の差をつけて同時にスタートします。

パシュートは2つのチームが半周の差をつけてスタートする

そして、その競技を全て終えた後、記録されたタイムをもとに順位が確定します。

日本は今回、一番手(第1レース)で同時に滑走した国はベルギーでしたが、滑走するなか、本来は半周前を滑走しているハズのベルギーとの選手の間がどんどんと縮まって行ったのです。

実際、第2レース以降の全ての競技においては、同時に滑走する2国との選手とは、終始ほぼ半周の間隔があいたままでした。それだけ2国間の間が縮まることは珍しいことと言えます。

そして、場内からは「凄い」「追いついちゃう」「どうなるんだろう」などの声があちこちから聞こえ、前を滑走するベルギーとの差は見てハッキリ分かるペースでどんどんと縮まって行きました。

あっという間にベルギーを追い越した(日本の後方を滑るのがベルギー)

そして、次の瞬間、いっきに抜いたかと思うと直ぐに差が広がり、あっという間の出来事のように見えました。

その瞬間、場内からはどよめきに似た声が上がり、それと同時に歓声が沸くのを肌身に感じました。

成績は

そして圧倒的な強さを感じさせるなか、エムウェーブのリンク記録を塗り替えるタイムでゴールインしました。その時の場内の興奮は凄いものでした。

さて、実際の結果ですが、2位のカナダに1.44秒の差を付けて堂々の優勝でした。

それ以外はタイムに大きなさがあり、3位以下は全く寄せ付けないといった感じの強さでした。(実際のタイムは下記の通り)

日本:2:56.371
カナダ:2:57.811
ロシア:3:02.396
オランダ:3:04.187
ポーランド:3:06.039
アメリカ:3:07.120
中国:3:08.147
ベルギー:3:18.171

https://live.isuresults.eu/events/2020_JPN_0001/competition/24/results

見ていてとても爽快な気分でしたし、自国が優勝するのはやはりとても嬉しいものでした。

その後、3人の選手がリンク脇を一周するように手を振って観客に応えていましたが、最終日の最終種目の直前というシチュエーションもあって、凄く盛り上がった空気を感じました。

まさに最後に花を添えてくれたという感じです。

観客に応える女子団体パシュートの選手たち

今回、女子団体パシュートの競技を目の当たりにして、日本の強さを痛切に感じました。

その裏にある日々の練習やチームワークの向上などに努める選手の努力を思い浮かべると、相当な苦労があったのではないかと感じます。

日本に明るいニュースをもたらした3人の選手に感謝すると共に、他の選手も含めた日本の今後の活躍に期待・注目して行きたいと思います。

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