先日、我が家のガスレンジが故障して使えなくなり、修理が完了するまで調理に工夫が必要な時期がありました。
ちょうどそんな時、大根を1本もらって来たので、どうやって料理しようか迷いました。
電子レンジで簡単レシピ
その時、頭に思い浮かんで来たのが、以前からよく耳にしていた「電子レンジで簡単レシピ」というフレーズでした。
「そうだ!電子レンジを使えば何でもできるぞ!!」
と考えた私は、大根の煮物を食べたかったので、よいレシピはないものかとネットで検索してみました。
すると、すごいかずのレシピが見つかり、迷うほどの数でした。
「おう!これは凄い。」
と、どこか料理名人にでもなったような錯覚をした私は、
「これでうまい料理ができる!!」
と勝手に思い込んでいました。
それだけネット上にはレシピの類が溢れているのですね。
「電子レンジは本当に便利な家電だ!」
と、どこか嬉しい思いを抱いて、さっそく実際の調理に臨みました。
ネットには色々なレシピがありましたが、基本的な内容は皆んな同じで、
- 材料を切る
- 調味料と水を入れる
- 電子レンジのワット数と時間をセットして温める
という手順でした。
そして、私が実際に行った料理は、いくつかのレシピを参考にした下記の手順でした。
(1)材料を準備する
大根(中):1本(角切り)
人参(中):1本(角切り)
醤油:大さじ6杯
みりん:大さじ6杯
砂糖:大さじ1杯
水:400ml
ダシのもと:少々
(2)耐熱容器に入れる
上記(1)の材料を耐熱容器に入れてかき混ぜ、具材を均等に並べる。
(3)電子レンジで加熱
電子レンジを600Wに設定して、5分間の加熱(温め)を繰り返す。
これを見て頂いて良く分かると思いますが、凄く簡単です。
だ、だ、大失敗!
最も参考にしたレシピは大根200gを使用した例で、600Wで5分の加熱を2回繰り返して、軟らかくなっていなければ更に加熱を2~3分繰り返すと記載されていました。
私の場合は、それよりも量が多めだったため、5分の加熱を繰り返しながら軟らかくなったかどうかを繰り返して行きました。
ところが!!
です。
ぜんぜん軟らかくならないのです。
爪楊枝を刺して軟らかさを確認しながら、温めを8回繰り返しましたが、全然軟らかくならないんですね。
原因は、レシピが嘘なのか、量が多いのか、或いはその両方なのか。
何度くりかえしても柔らかくならない。。。
大失敗!!
と言える結果だったのです。
考えてみれば、普通の煮物はだし汁が煮立った状態で何分もじっくり煮込んで作るもの。
電子レンジで作ろうとしたことがそもそもの間違いだったのか、、、。
複雑な思いのまま、ガスレンジが故障して使えない状況を思い出してはヘコむ私でした。
ちょ、ちょ、超美味い!
とは言え、先ずは食ってみよう!!(この思いが大事ですね)
大根も人参も、そもそもサラダなら生でも食べるハズ。
食って食えないハズがない。そう考えたんですね。
そこで大根を一切れ「パクっ!」と。
うわ~!かてぇー!!
そこに出来上がった料理は、まぎれもなく煮物ではありませんでした。
こんなかたい煮物が許されていいはずない。そう思ったんです。
次いで、人参も「パクっ!」さすがにこれもかたい。
思っていた出来栄えとぜんぜん違ったので落胆した訳ですが、もぐもぐと食べて行く中に
「えっ?!結構うまくねぇ?」
と思えたんです。
口の中全体に、しっかりとした味わいが伝わって来るんです。大根も人参も。
そして、よく見ると、大根は内部まで煮汁の色にそまっていて、しっかりと味が浸み込んでいることが視覚的にも確認できました。
「思った軟らかさにはなっていないけど、味は充分」
そんな思いを抱きながら次々と食べて行くと。。。
歯ごたえも悪くない!!
そんな思いが込み上げて来ました。
新しい料理を発明?!
大根を噛んでいると、どこか沢庵のようなこりこりした感じがするんです。煮物の歯ごたえとは違うんですね。
硬めに茹でた筍って感じでしょうか。
歯ごたえがしっかり伝わってくるので煮物と言えるものではないのですが、却ってこりこりとした味わえる歯ごたえなんです。
煮込んでいる料理とは明らかに違うわけですが、それでいて生ともぜんぜん違うんですね。独特の歯ごたえ・味わいがするんです。
けっこういける!
そう思った私は、バクバク食ってしまいました。
もちろん人参も同じで、しっかりと味がしみて美味しい味でした。
完成していないハズなのに完成している。そんな感じの料理で、あたかも新たな料理を発明した思いでした。
「思った料理はできなったけど、思った以上の味わいを出せた」
そんな思いが込み上げ、電子レンジってなんかスゴイ。そう思った瞬間でした。
以上、私の料理体験でした。
みなさんも機会があったら試してみて下さい。