先日、地元のTSURUYAで「鬼島納豆」を買ってきました。
無名に近い納豆ですが、美味しさは一流。
いわゆる、隠れた名産とも言える逸品です。
今回は、そんな「鬼島納豆」について紹介します。
妻が絶賛の納豆
店頭で、珍しい納豆が目に付いて妻が買ってきたのが鬼島納豆。
その妻が
「めっちゃうまい!!」
と繰り返し言うので、満腹でしたが食べることにしました。
納豆好きの私に比べて、普段は納豆をあまり食べない妻がここまで言うとは・・・。
そう感じて、実際に食べた私の率直な感想は
「なるほど、これは美味い!!」
のひと言です。
食べた時に脳裏に浮かんだのが、これとは別の川中島納豆ですね。
川中島納豆とは、知る人ぞ知る優れもの。
な、なんと!農林水産大臣賞を二回も受賞したことがある納豆なんです。
その川中島納豆を彷彿させるほどの納豆ですから、いかにこの納豆が凄いか!
その凄さを感じて欲しいと思います。
では早速、詳しく書いてゆきます。
大粒の大豆が特徴
商品は2パックが1セットになっています。
一般的な納豆は3パックが1セットですから、ちょっと珍しいです。
でも、1セットの値段が百円余しますから、プチ贅沢品と言えますね。
表の商品パッケージには大きく「鬼島納豆」との表記。
「何これ?もしかして”桃太郎の鬼ヶ島”?!」
と不思議な感じもしました。
「鬼」の文字だけを見ると、少し引いてしまう感じもありますが…
実は、「鬼島」は「木島」の当て字なんですね。
表に「北信州木島平産大豆100%」と書かれていますが、木島平で収穫された大豆を使用しているからなんです。
この大豆は、いわゆる地元産ですが、この点を見ても食材へのこだわりを感じます。
さて、蓋を開けてみると、見た目はごく普通の納豆。
タレとカラシがついていて、セロファンで覆われています。
セロファンを取り除くとそこにはかなり大粒の大豆が…。
実のしっかりとした大きな大豆ですね。
大粒な大豆を使用しているのは川中島納豆と同じ!!
大きさが分かるように1円玉と共に撮影してみました。
では、ここで問題(クイズ)です。
「1円玉の直径は何ミリでしょう?」
けっこう難問です。
私も、実際に定規で測るまでは、感覚的に15mmくらいだと思っていました。
でも正解は「直径20mm」なんですね。
「硬貨の中で一番小さいのにそんなにあるの?」
そう思う人もいるでしょう。
でも、意外と大きいんです。
で納豆と比較してみると、小さめの大豆でも15ミリはあります。
大きい大豆だと、17~18ミリくらいありますね。(そもそも大豆って、”大きい豆”と書くから、何かヘン…)
とても大粒の大豆だってことが、よーく分かると思います。
では、混ぜてみます。
個人的にはしっかり混ぜるのが好みなので、お箸でグルグルと。
粒が大きいので混ぜにくいですが…
けっこう重たくて、力を込めないと混ぜられない感じ。
かなりネバネバ感が凄いです。
こんなにしっかりと糸を引きます。
やはり、一般の納豆とは違いますね。
大豆の素材が生きている
という訳で、食べたみたのですが、何と言っても大豆の素材の味が優れています。
風味がとても豊かで、大豆が持つ本来の旨みがそのまま出ているイメージ。
飾らない天然のままの味がストレートに伝わって来るような感じなのですね。
製品のパッケージに「大粒で美味しい」と書かれていますが、まさにその通り!
鬼島納豆を食べたら、他の納豆を食べられなくなるかも知れません。
少なくとも、別な食べ物と感じるハズ。
それだけ、大豆の旨みが優れています。
そして、定番のネギと一緒に食べても美味でした。
そのままでも、ご飯と一緒でも、ネギを合わせてもイケてる。
最高です!
でも、残念な所が1つだけありました。
それは、タレの味が少しマッチしないこと。
タレがふつう過ぎて、大豆の旨みに追いつていない。
(ポルシェに乗ってるけど、運転が下手すぎるみたいな…)
って言うか、タレがやたら偉そうで、出しゃばり過ぎ!
せっかくの素材の味、大豆のままの味が隠されてしまうんです。
川中島納豆の場合、タレにもこだわってオリジナルの味のタレを生み出したとか。
生産者さん、もしこの記事を読んだら、ぜひタレを改良してみて下さい。
絶対にバク売れしますよ。きっと。たぶん。おそらく。。。
そもそもどんな商品
さて、知名度がない商品って、
「そもそもこの商品って、実際どうなの?」
ってところがとても気になります。よね?
なので、製品パッケージの記載内容をもとに掘り下げてみます。
パッケージには、
名称…納豆
原材料名…
納豆:大豆(長野県、遺伝子組み換えでない)、納豆菌
たれ:しょうゆ(小麦・大豆を含む)、砂糖、食塩、発酵調味料、たん白加水分解物、かつお節エキス、かつお節、醸造酢、昆布/調味料(アミノ酸等)
からし:からし、食塩/酸味料、酒精、着色料(ウコン)、増粘多糖類、ビタミンC
内容量…(納豆50g、たれ4g、からし1g)×2個
賞味期限…上部に記載
保存方法…要冷蔵(0℃~10℃)
製造者…(有)阿部納豆店 長野県中野市中野1895 TEL 0269(22)3320
のように書かれています。
わざわざ、原材料名の大豆の個所に”長野県”と書かれている点がポイント。
北信州木島平産大豆を100%使用しているってことですね。
で、よく見るとタレの原材料は、いたって普通です。
要するに、量販されている大手メーカの納豆と似ています。
つまり、ここに工夫がちょっと足りない気がするんですよ。
大豆は本当に美味しいのですから、あとはタレ。
タレにひと工夫すれば、知名度あがるかもです。
製造者は納豆に尽力する企業
そして、製造者の個所には、「(有)阿部納豆店」と記載されていますが、全く聞いたことがありません。
有限会社ですし、小規模な個人事業者ってことでしょうね。
とは言え実は、この業者は、別な納豆も作っているんです。
長野県産の大豆を使用した納豆で、その名は「小粒納豆」。
恐らく、大粒の「鬼島納豆」と対比されるための商品名なのでしょう。
大豆も「すずろまん」という小粒の品種とのこと。
ここでも素材へのこだわりを感じます。
せっかくなので、2種の納豆を比較してみましょう。
小粒納豆は、一般の納豆よりはほんの少しだけ小さめ。
それでも、これだけ大きさの違いがあるのですから、鬼島納豆の大きさがよく分かります。
いずれにしてもこの業者は納豆が専業のようです。
しかも、かなりコダワリ(情熱)を持っているのを感じます。
創業が1994年とのことですから、実に30年になります。
個人事業レベルでありながら、納豆ひと筋30年ってけっこう凄いと思います。
親しまれる美味しさがあればこそでしょう。
栄養も申し分なし
次に、栄養成分の表記を見てみます。
栄養成分表示1パック55gあたり
()内の数値は納豆50gのみ
エネルギー 105kcal(100kcal)
たんぱく質 8.6g(8.3g)
脂 質 5.0g(5.0g)
炭水化物 6.8g(6.1g)
食塩相当量 0.5g(0g)
数値は日本食品標準成分表を用いて計算した、推定値です。
納豆なので栄養のバランスは決して優れていません。
しかし、良質な植物性たんぱく質をたった1パックだけで8.6gも摂取できます。
これは大きな魅力と言えますね。
「それって、普通の納豆と大差ないよね?」
そんな声が聞こえました。
確かにその通りです。
でも、味わい深く、美味しさを楽しみながら自然と摂取できるんです。
これって大きな魅力です。
しかも、この数値って日本食品標準成分表を元に計算した単なる推定値。
これだけ良質の素材なら、実質的な栄養素はこれ以上だと思うんですよ。
私は、納豆をほぼ毎日食べていますが、実際に食べて感じる満足感には大差があります。
機会があれば、皆さんも食べてみて下さいね。
ちなみに、鬼島納豆に魅了された妻は、それから頻繁に買ってくるようになりました。
ぜひ、一度は食べてみて下さい。
あっ!
「そんなローカル食品、近くじゃ売ってない!」
って今、言いましたよね。
では、ぜひ長野に足を運んでください。
魅力たっぷりの信州には、豊かな農産物がたくさん。
加えて、山々などの大自然が豊富。
温泉もいっぱいあります。
冬ならウィンタースポーツも盛ん。
もう、信州に足を運ぶしかないですね。
鬼島納豆は、地元に根付いたスーパー「TSURUYA」で売っていますよ。