松代にある温泉「コトリの湯」は、2018年にリニューアルオープンした、わりと新しい温泉です。
この温泉は、従来のよくある温泉とは違って、ゆっくりとくつろぐこと、のんびりと過ごすことに特化しています。
この温泉だからこそ味わえるリラックス感を、一度味わってみては如何でしょう!
目次
ちょっと高めだが充実した施設
コトリの湯は長野市の外れ、松代地域にある温泉の一つです。(小鳥の湯と間違われますが、正式な名称はコトリの湯です)
松代と言えば、歴史的にとても古い国民宿舎松代温泉が有名ですが、同じ松代にあるこの温泉は、近代的な施設としてオープンした対照的な温泉です。
長野市に住む私も、以前から気になっていて、一度は訪れたいと思っていましたが、先日、初めて足を運んで、そのトリコになりました。
足を運ぶ前までは、正直なところ、ちょっと相場よりも高いという躊躇の気持ちがありました。
しかし、実際に足を運んでみた結果、さすがに高いだけのことはあると、むしろコストパフォーマンス的には優れていることを実感しました。
と言うのも、休息スペースが非常に充実していて、のんびり、ゆっくり過ごすには十分すぎる快適な空間があるからです。
源泉の泉質や効能などは
さて、温泉と言えば、やはり気になるのが源泉や泉質、そしてその効能です。
実は、コトリの湯は複数の源泉を合わせた混合泉で、「皆神温泉」と「松代城下温泉」をブレンドしています。
コトリの湯にある源泉「皆神温泉」に、「松代城下温泉」をわざわざブレンドして、溶存物質の多い塩類泉にしています。
これについて公式サイトでは、
泉質は『ナトリウム・カルシウム‐塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉』。
単純温泉よりも溶存物質が多い『塩類泉』に分類されます。
特徴としては、メタホウ酸・炭酸水素イオンの成分の含有量が比較的多く、
ほんのりと茶色味をおびたお湯は、美肌にやさしい中性の温泉です。
と言っています。
効能(適応症)については、冷え性や皮膚乾燥症、きりきず、疲労回復、健康増進のほか、各種症状に効能が期待できるとのことです。(詳細は、公式サイトへ)
気になる料金:ちょい浴びなら相場の料金
さて、やはり料金も気になります。
冒頭で、相場より料金が高いと述べましたが、それはプランにもよります。
プランは基本的に、温泉と休息設備を含めた入館料のような形式になっています。
90分限定のプランの場合、相場の料金とはあまり変わりません。
「値段が高いのはちょっとねぇ」と思う人にはこのプランがいいでしょう。
しかし、コトリの湯の最大の特長は充実した休息設備にありますから、90分のプランではこの温泉の利点をあまり活かせません。
せっかくこの温泉に来るのであれば、やはりちょっと料金の高い、ゆっくり出来るプランがおススメです。
最も高いプランでは、大人の場合、休日は6時間までの利用で950円ですから、高く感じるかも知れません。
長野市内の他の温泉と比較しても、この料金は確かに最高値です。
しかし、休息設備を存分に利用できるので、それだけの価値があるのです。
詳細は後述しますが、休息スペースが広く、Wi-Fiやレストランなどが利用できるだけでも、ゆっくりとできますが、館内にある本やコミック・漫画類を自由に閲覧することもできるのです。
この点を見ても、コトリの湯が従来の温泉とは違った、革新的な温泉であることが分かって頂けると思います。
参考のため、下記に各種プランの料金を掲載しておきます。
ちなみに以前、インスタでクーポン割引や期間限定の割引があった時期がありましたから、割引などがないかどうか最新の情報を調べて、少しでも安く利用したいものです。
食事施設もしっかりしている
さて、たいていの温泉でも提供している食事についですが、コトリの湯にもレストランがあり食事ができます。
特に、長い時間ゆっくりと休もうとすれば、ご飯がないとお腹がすきますからレストランはとても重要です。
設備としてはけっこう充実していて、食事スペースが広くて、メニューも悪くありません。
私も軽くつけソバを食べてみましたが、とても上品な味でした。
この温泉の話では、地元産食材を生かした、こだわりのメニューを取り揃えているとのことです。
コトリの湯のオリジナルハンバーガーがあったり、色とりどりのクリームソーダが揃っていたりと、独自色を強く感じるメニューです。
当初よりメニューが少なくなったという噂もありますが、メニューの見直しによって改善されているからなのでしょう。
食事エリアでは、飲物を目当てにしたカフェとしても利用できます。
また、色々なメニューがありますから、軽食として食べるなんてこともできますね。
ただ、ランチの時間帯とディナーの時間帯が区切られていますから、利用する時はちょっと注意しましょう。
食事は、入館する時に渡されたバーコード付きのカードを使って券売機で食券を購入します。
カウンターで食券を渡して注文すると、ブザーが渡されますので、ブザーが鳴ったら自分で料理を取りに行く形式です。
食事料金は、バーコード付きのカードによって帰る時に一括精算となります。
混雑するのか?
ところで、混雑状況も気になるところでしょう。
せっかく、のんびりしたいと思っても混雑しすぎると気持ち的にも休まらないですからね。
私が足を運んだのは12月の中旬の日曜日の夕刻でした。
ハッキリ言って、超~空いていました。日曜日で混雑しなくていいのか。この温泉ヤバくねぇとすら思ってしまうくらいでした。
とは言え、館内が広いから余計にそう思えた感じで、それなりに人はいました。
逆に言えば、施設が広い分、けっこう人が来ても混雑しているという感覚を味わいにくいとも言えます。
まぁ、今は新型コロナウィルスの影響もあるのでしょうが。
本当に混雑する場合は、人数制限をする場合もあるとの話ですから、混む時は混むのでしょうね。
混み具合が心配な方は、公式サイトにリアルタイム情報「ただいまの入館状況」が出ていますので、チェックしてから足を運ぶのもひとつの方法です。
さて、「混雑してない温泉って何かヘン」、そう思うかも知れませんが、理由があります。
実はこの温泉、ちょっと訳があって過去に一度、閉店しています。
2008年12月に、エターナルストーリー(株)が事業を起こして、この温泉の前身である温浴施設「虫歌の湯」をオープンしたのですが、その5年後にあたる2013年に閉店しました。
これは、郊外に立地していて売り上げが伸びず、うまく経営できなかったことが原因だそうです。
しかし、これをバネに、色んなリラックススタイルを楽しめる全く新しい施設として再設計され、また、運営会社を株式会社BJに委託して再開することになったそうです。
2018年、名称も改め「コトリの湯」としてリニューアルオープンしたわけです。
それからまだ2年余。この新しいコンセプトがまだまだ広まっていないのが、混雑していない一要因なのではと思います。
(新型コロナの影響も大きいですが…)
しかし、個人的には、今までには無かった温泉として、徐々に受け入れられて行くのではないかと感じています。
つまり、応援したくなるような温泉なんです!
実際この施設を運営管理する株式会社BJによると、
ご利用者の好感度も高く、売上・利益も順調に伸びており(同社公式サイト)
と述べていますから、評判もいいのではないでしょうか。
これからが楽しみだと感じます。
もちろん、我が家もリピートしますよ。
温泉の設備は露天が広いのがいい
さて、やはり、実際の温泉施設がどんな感じかが気になると思います。
この温泉は、シンプルな造りですが、ちょっと広めの内湯(内風呂)が一つ、けっこう広い露天風呂が一つ、展望に特化した露天風呂(展望風呂)が一つ、合計3つの風呂を構えています。(男女湯とも)
露天風呂は、見た目が和風の庭を感じさせるつくりでとても情緒があります。
また、展望風呂からちょっと見下ろせる市内の景色は、絶景と言えるものではありませんが、爽やかな気持ちにさせてくれます。
屋内には水風呂やスチームサウナもありますが、ジェットバスや岩盤浴などスーパー銭湯によくあるような設備はありません。
とは言え、温泉の設備としては充分です。
洗い場も広くて使いやすいです。アメニティもシャンプー、ボディソープ、コンディショナーなどが常備されています。(当たり前かも知れませんが…)
脱衣所もキレイですし広くて快適です。ドレッサーぽい造りをした洗面所は優美な感じもします。
ロッカーも新しい感じで、数も豊富にあります。
ちなみに、風呂は1ヶ月ごとに男性と女性のエリアが交互に入替るそうです。
最大の特長である休息スペースは
さて、この温泉の最大の特長と言えば、ゆっくりくつろげる休息スペースです。
コトリの湯では、このスペースを巣ご森(すごもり)と称していますが、建屋の2階のほぼ全域がその空間に割当てられています。
そして、その空間は、コトリの巣箱をイメージしたそうで、「リラックスエリア」、「コミックエリア」、「コワーキングエリア」の3エリアで構成されています。
これらのエリアでは、いろいろな休み方ができますので、その人その人にあった楽しみ方を選べます。
館内で自由に閲覧できる、1万冊を超える漫画(コミック)や雑誌があり、
使い放題のWi-Fi(暗号化・パスワードあり)が整備され、
無料で使えるマッサージチェアまで用意されています。
まさに楽園です。
私は、マッサージチェアに寝ころびながら、スマートフォンを閲覧して過ごしましたが、本当に快適なひと時でした。時間を忘れたって感じでしたね。
マッサージチェアは、普通の温泉やスーパー銭湯なんかの場合は時間が限られて、しかも有料というのが相場。
だから、時間を気にせず使えるのは本当にありがたいですね。
そして、休息場所には様々なソファやシートがあり、寝転がって休むこともできますから自分の家みたいな感じでくつろげます。
最高ですね。
こんな休息用のエリアですから、喫煙することはできません。愛煙家にとっては厳しいかも知れませんが。
でも、そんな方のために、1階の温泉入口付近にきちんと喫煙エリアが設けてあります。
とにかく満喫したくなる空間。それが”すごもり”エリアです。
まだまだあるこの温泉の特長
そして、この温泉にはまだまだ色々な特徴があります。
まず、「よもぎ蒸し」という、とてもユニークなサロンがあります。
これは、煮立たせたよもぎブレンドのスチームを全身に吸収させて身体を温めるサービスで、サウナが苦手な人に好評なようです
。
私はまだ試したことはありませんが、汗をたっぷりかくことで、美容やダイエット、冷え症改善などに役立つそうです。
このサービスは別途料金・事前予約が必要です。一般の温泉では見かけない、独特のサロン。とても良さそうです。
また、ガーデン(庭)も特徴的で、施設1階から外に出るエリアには、KOTORIガーデンと呼ばれる庭があります。
ここは、自然浴をテーマにしている庭で、四季折々の自然に触れることができます。
温泉と併せて、くつろぐ空間として利用したいものです。
更に、キッズ用のスペースとして、キッズルームもあります。子連れでも安心ですね。
キッズルームは、1階の食事エリアに隣接して位置していますから、子供を遊ばせながら親はゆっくりカフェなんてこともできます。
赤ちゃんを連れて来ても安心できる空間です。
コトリの湯の基本情報
では、コトリの湯の基本的な情報をまとめておきます。
住所:〒381-1221 長野市松代町東条2832
電話:026-213-5510
FAX :026-213-5515
公式サイト:https://kotorinoyu.jp/
営業時間:11時~21時
定休日:第2木曜日(祝日の場合は、翌平日)
※その他、年末年始などの臨時の休業もありますが、公式サイトで公表されます。
アクセス方法:
<自動車>
自動車での行き方ですが、長野市からアクセスする場合は、県道35号をひたすら真直ぐ進み、コトリの湯の看板が見えたら左折して直ぐです。ナビでは違った場所を案内することが多いようです。(私の自家用車もそうでした)
<公共交通機関>
電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合、長野駅か篠ノ井駅からアルピコ交通のバスを利用するのが便利です。
・長野駅から
路線30:松代線(長野⇔松代、川中島古戦場経由)
路線48:金井山線(長野⇔松代、金井山経由)
・篠ノ井駅から
路線130:松代篠ノ井線(松代⇔篠ノ井駅)
ちなみに、コトリの湯の最寄りのバス停は、「松代高校」バス停です。(このバス停からは徒歩10分程あります)
地図:
一度は訪れてみたい温泉
今回、初めてコトリの湯に足を運んでみましたが、すっかりこの温泉に魅了されました。
絶対、リピートしますよ~
次回、行くときは自分のタブレット端末でも持ち込んで、「のんびりネットサーフィンでも」なーんて考えています。
この温泉の所在地、長野市松代は有名な観光地でもあり、周辺には真田家ゆかりのスポットがいくつもあります。
コトリの湯には宿泊設備はありませんが、周辺には宿泊できる施設がけっこうありますから、そこからのアクセスも便利です。
観光などで近くを訪れた際には、ぜひ寄ってみては如何でしょう!
世の中には悪い印象を持って批判的な口コミもあるようですが、個人的には本当におススメです。
コトリの湯には、館内着とタオルなどがセットになった有料サービスもありますから、持ち物など用意せず、思い立ったら手ぶらで行くなんてこともできます。
また、単なる温泉ではなく、くつろげる場所でもありますから、カップルがデートする場所として訪れるのも悪くないでしょう。
二人でのんびりと過ごすのも素敵なことです。
ちなみに今の時期、気になるのが新型コロナですが、出入口にアルコールが常備され、受付フロントやレストラン受渡し口などには飛沫防止シートが張られていましたから、相応の対策は取られていると考えていいようです。
コトリの湯では、公式LINE(ライン)を開設されているようなので、登録しておくともっと便利に利用できそうです。
ちなみにこのブログでは、長野市にある温泉について色々と記事にしていますから、興味がある方はそちらもどうぞ。