長野市にある大室温泉「まきばの湯」は、美肌効果を謳った美人の湯として知られている100%源泉かけ流しの天然の温泉です。
また、まきばの湯は、眺めがよくて古風なところも特徴と言えます。
ここでは、実際に温泉に行ってみた経験をもとに、その主な特徴を記載します。
眺めがよい
この温泉の一番の特長と言えば、やはり眺めがよいことでしょう。
と言うのも、この温泉は、四方を山々に囲まれた市街地の東南方向の外れの山際にあり、山を少し上ったちょっと小高い場所に位置しているからです。
これにより、市街地をほんの少し見下ろしながら、その背景にある山々を眺めることができるのが魅力なのです。
その景色は、見下ろす市街地の光景が優れているというよりも、市街地が下方に位置することで、却って周辺の山々がクローズアップされるところにその眺めの魅力があります。
目に入る光景には、北信州で有名な北信五岳といわれる山々があり、更に空気の澄んだ日には美しい北アルプスを遠く望むこともできます。
まさに、山々が際立って見える眺めこそが魅力なのです。
従って、この温泉は、露天風呂に入ってこそ意味があり、露天風呂に浸かりながら眺めを見渡すところに趣があります。
もちろん、内湯からも窓越しに眺めは見られますが、露天の方が断然、情緒があります。
古風な雰囲気
次に、その特徴をあげるとすれば、古風な雰囲気ではないでしょうか。
施設そのものは、昔ながらの木造づくりで、特に近代的な設備もなく、割と小さな建物ですが、そんな古い作りが古風な雰囲気を生みだしてくれます。
館内に入ると、どことなく昭和時代に流行った昔ながらの「町の銭湯」のような感じもあり、それこそ狭い脱衣所は昔の銭湯そのものといった印象があります。
その一方で、入口付近はそのまま農産物販売所となっていて、地域に根付いた温泉という感じがします。実際、来客者の多くは地元の人ばかりです。
設備は決して充実しているとは言い難く、湯船も内湯と露天が1つずつ、いずれも広いとは言えません。
洗い場も8つ(男湯)しかなく、身体を洗うのも待たされるような、本当に小さく、そして古い温泉という表現がぴったりの温泉です。
しかしこれを逆に言えば、地域に密着した、単なる観光地とは違う「地元の温泉」という、ひと味違った気分を思う存分体感できる温泉と言えるでしょう。
美肌によい
最後に、まきばの湯の大きな特徴をもう1つあげるとすれば、この温泉がアピールしている美肌効果があげられます。
これは源泉にナトリウムとカルシウムを多く含有し、それらの成分に美肌効果があるとされているからです。
まきばの湯ではこれを「美人の湯」と宣伝していますが、お湯がけっこうしょっぱいことから、多くの塩化ナトリウム成分が含まれていることがよく分かります。(私の場合、源泉で顔を洗い流した後、舌で唇に少し触れただけで、かなり濃い塩分を感じました)
本当に美肌効果があるのかどうか明確なことは分かりませんが、一般の温泉より肌に良いとされる成分を多く含むのは事実のようですね。
不自然に整備されていない
以上、まきばの湯の主な特徴を3つあげてきましたが、総合的に言えることは、不自然に整備されていない点があげられます。
温泉というと、どこかで観光地として旅行客を呼び寄せるための策が取られる一面があるかと思います。
しかし、この温泉は、いたずらに飾ることはせず、天然の温泉をそのまま自然な形にした印象があります。
普通に風景を楽しめ、ありのままの源泉の泉質をそのままストレートに活かし、無理に近代的な設備を充実させよとはしない、そんな無理のない姿がまたこの温泉の大きな特徴と言えるでしょう。
そんな古風で自然な姿に魅力があるのでしょう。私の知り合いの中にも、市内にある温泉の中でここが一番いいと言っている人が何人もいます。もちろん好みですから、人によって違うでしょうが…。
ありきたりではないまきばの湯。機会があれば一度訪れてみるのも悪くないですよ。
アクセスは下記を参考にして下さい。
近くまで行けば、下記の標識がところどころにありますから、これに従えばすぐに分かります。