大学生の時、大手予備校のアルバイトをしていて、模擬試験の試験監督を数十回やった経験があります。
その際、意外と多く見かけたのが、答案用紙への氏名や受験番号の記述忘れ・記述ミスです。
記憶している限りでは、何らかの記述不備があった答案用紙は、多い時で全体の1%を超える時もありました。
意外と多い記入ミス
具体的にどのようなミスがあったかというと、
- 受検番号欄が空欄
- 受検番号欄に異なる番号を記述
- 氏名欄が空欄
- 受検番号欄・氏名欄が共に空欄
です。
自分は間違えたりしないと思う方も多いと思うのですが、実際に数字が示す通り、少なからず間違えている人がいるということです。
しかも、これらの模擬試験では、試験開始直後に「まず、氏名と受検番号を記入して下さい」と必ず指示することになっています。
また、終了5分前にも「残り5分です。氏名と受験番号がきちんと書かれているか確認して下さい」と必ず毎回確認しています。
これら繰り返しの注意があるにも関わらず何人もの人がミスを犯すのです。
本番では取り返しがつかない
模擬試験のうち、予備校内で実施する非公開の試験の場合は、受検対象が在校生のみなので、回収した答案の前後の位置や回答欄の筆跡をもとに、在校者名簿と照らし合わせて、朱書きで受検番号や氏名を記入・訂正します。
在校生に限らない公開試験の場合でも、必要に応じて受験者名簿と照らし合わせて、受検番号や氏名を記入、訂正していました。
従って、模擬試験としては実力評価にはなっていたのですが、本番の試験ではそうは行きません。
どれだけ致命的か
本番の試験では通常、受験番号や氏名に不備があると、採点対象外となり0点として扱われてしまいます。
例えば、3科目の試験があって、1科目100点満点だとして、このうち1科目の試験で氏名や受験番号の記述不備があると、この科目は0点扱いになりますので、残りの2教科で満点を取ったとしても200点にしかなりません。
仮に合格ラインが7割だとすると合格ラインは210点になりますので、実力の有無に関わらず、不合格となってしまいます。
自己採点の結果、絶対に合格間違いなしを確信して臨んだ合格発表日に、不合格であることを知って愕然とした経験がある方は、恐らくこのような類でありましょう。
私も受検生の時に、200点満点の数学の試験において、最後の問題の存在自体に気付かずに、配点20点分の問題をまるまる回答しなかった苦い経験があります。
しかし、それでも20点の損失だけでしたので、氏名や受験番号の記述不備が如何に致命的かが良く分かると思います。
いよいよ受験シーズンを迎える季節、受験生こそ、氏名や受験番号の記述をしっかりとして、後悔のないようにしたいものです。