首都圏に住んでいた頃は、スイカの産地についてあまり意識したことがなかったのですが、長野に引っ越してから松本のスイカ(松本ハイランド)を比較的よく見かけるようになって、産地を意識するようになりました。
首都圏にいた頃は、スイカといえば千葉県産とかが多く流通していたという記憶があって、少なくても松本がスイカの名産地であり、松本ハイランドというブランド品があることは知りませんでした。
昨年、松本市のスイカまつりというイベントに行ったことがあって、そこで食べたスイカがとてもリーズナブルで、しかも甘くて美味しいので、何が違うのかなと思っていました。
それ以来、スイカといえば松本ハイランドのスイカを食べるようにしているのですが、何より「食べてみたらあまり甘くなかった」というハズレが無いことに気付き、その秘密に迫ってみることにしました。
スイカの産地
はじめに、日本で流通しているスイカの産地について簡単に調べてみました。
農林水産省の統計データ(平成28年)によると、スイカの収穫量が最も多いのが熊本県、続いて千葉県、長野県、鳥取県、新潟県となっていました。(農水省における分類上はやさいに入っていました!)
輸入品については、アメリカ産が一番多いのですが、輸入そのものがほとんどなく、輸入品は、全体の1%にも満たない状況です。実際に店頭などで、輸入品が販売されているのは見たことがありません。
私が、首都圏に住んでいた時の記憶では、市場の多くはやはり千葉県産が一番多かったと記憶していますし、長野県産も見かけていました。
しかし、長野県産といっても、ごく一般のスイカが多く、「松本ハイランド」というブランド品は、あまり見かけなかった気がします。少なくても、たとえあったとしても、ブランドとしてあまり意識したことはありませんでした。
ブランド品だけある
さて、長野に住んでいると、松本ハイランドのスイカは、とても手軽に手に入るので、ブランドという感じはあまりしません。
どちらかというと、長野市内に一般に多く出回っているスイカのひとつという感じですし、特別高いというわけでもありません。
昨年、松本市内で開催されたスイカまつりでは、とてもリーズナブルな価格であったので、首都圏で売られている非ブランド品に比べても安いという感覚でした。
いずれにしても、とても美味しく、ブランド品として見られるだけのことはあると思っています。とにかく何と言ってもハズレがないのが大きな特徴なのです。
今までいくつも松本ハイランドのスイカを食べてきましたが、甘くなかったとか、中身がパサパサしていたとか、空洞があったとか、というハズレ品には全くであったことがありません。ブランド品ならではだとつくづく思います。
ひと玉買えば、それなりに値段のするスイカですから、買って食べてみて全然甘くなかったなんてことがあると、ゴミを買わされた思いがして頭にくるものですが、それが無いってことは消費者としてはとても安心できることです。
なぜ美味しいか
では、ブランドといわれ、それだけの品質を保っている秘密はいったい何でしょう。JA松本ハイランドが公開しているところによれば、松本ハイランドのスイカは、松本市周辺の標高600~800mの高原で育てられていることから、日照量が多くて昼夜の気温差のために、糖度がのりやすく、また、独自の歯ごたえを生むとのことです。
そして、株数、枝数、果数をきちんと決めて栽培し、人工的に着果管理をして、発熟を把握しているだけでなく、最新鋭の内部センサーを使って、ひと玉ひと玉スイカ内部の空洞状態や糖度を判定しているとのことです。
更に、徹底しているのは栽培履歴管理で、写真を見て頂いても分かるように、ひと玉ごとにシリアルナンバーが貼られて管理されていて、その徹底ぶりには驚かされるほどです。
一見、ただの普通のスイカに見える松本ハイランドのスイカですが、本当に高品質なことが良く分かります。実際に、このスイカを食べるようになってから、他のスイカは食べなくなりました。
高品質でありながらリーズナブルな価格が魅力でもあります。未だ食べたことがない方は、ぜひ一度試しに食べてみて下さい。きっと、満足されることでしょう。