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職場の後輩へ接する時は指示だけではなく、やる気にさせるひと言が大切

部下や後輩の指導に当たっていると、業務を教えることや仕事に必要な知識を教育することは日常茶飯事です。

しかし、いざ具体的な作業となると、その都度、指示をして業務を遂行させようとするものです。

こうした指示において、淡々と機械的に行うだけでは、なかなか大きな成果につながりません。

何をするにも、常に後輩のやる気を起こさせることを意識して接することが何より大切です。

指示だけは望ましくない

指示という言葉の本来の意味は「命令」を意味しますから、業務上の指示は業務命令ということになります。

そもそも、雇われる立場であれば、業務を遂行する上では業務命令に従うのは当たり前のことです。

従って、上司やリーダという立場からすれば、その都度、具体的な指示をして、業務を遂行させることも当たり前のことではあります。

しかし、単なる指示だけに留まったのでは、見かけは業務が進んでいるように見えることもありますが、決していい仕事ができるとは限りません。

時には、おおきな成果を得られる機会を逸してしまう場合すらあります。

また、長い目で見れば、部下や後輩が成長する要素を取り除いてしまっているかも知れません。

もし安易に単調な指示だけを繰り返していると、部下のやる気をなくさせることにもなり兼ねません。

そしてこのことは、仕事や職場に限らず、部活や学校でも同様です。

やる気こそ大切

そもそも、社会人に限らず、人であるならば誰でも、やる気や意欲、モチベーションが大きな原動力になります。

子供に対して「勉強しなさい」と繰り返し言ったところで、なかなか身に付かないものですが、何とか励ましてやる気にさせると、思いのほか自発で学業に励むようなことはよくあります。

イソップ物語の「北風と太陽」も、そうした姿を物語っています。

誰しも、イヤイヤやるよりも、やる気を持って取り組める方が、はるかに良い結果を出すことができます。

指示をされれば、部下や後輩は業務を遂行します。

しかし、大事なことは遂行した業務の成果がどうであったか、また、遂行したことでその人がどれだけ成長できたかということです。

つまり、やる気を持って遂行できていれば、業務の成果は大きくなりますし、それを遂行した人も大きく成長できるのです。

業務上で大きな成果をあげれば、それはその人にとっていい経験にも自信にもなりますから、その後、以前よりもっとレベルの高い仕事をすることができるようになります。

また、業務を通して大きく成長すれば、将来に向かって大きな成果も期待できます。

要は、励まして、やる気に立たせて遂行させることは、好循環なリズムを築くことができるのです。

私も多くの後輩の面倒を見てきましたが、本人がイヤイヤ遂行した業務や、仕方なくやる業務というのは、いい成果が出ないという経験を無数見てきました。

反対に、なんとか励まし切って、やる気を奮い立たせて取り組ませた業務は、こちらが想像以上の成果を出したという姿も数限りなく見て来ました。

まさに、業務に取り組む姿勢、すなわち「やる気」こそ、良い仕事をさせて行く上での大きなカギなのです。

意識して指示を

以上、述べてきたように、単なる指示だけで遂行させた業務は、いわば「力でやらせた業務」に他なりませんから、なかなか身に付きません。

やる気を原動力として成した業務は、出来栄えや完成度も高い上、その人の成長も大きく、次の業務や別な業務の成果向上にもつながります。

日々の仕事においては、「業務指示→業務遂行」という繰り返しがありますが、意識しないと、ついつい単調な指示だけに終始してしまいます

従って、一回一回の指示の中に、やる気を増加させる工夫をすることが大切なわけですが、そんな工夫もちょっとしたひと言を添えるだけで全然違います

伝えた」、「言った」、「やらせた」というように、指示するだけというのはとても簡単なことです。

しかし、そんな単なる業務命令をするのではなく、部下や後輩にやる気を起こさせる「指導」という姿勢で接して行きたいものです。

指示はいわば「命令」ですが、指導は「指さし導く」こと、つまり「やる気を出せるように業務を指さし導く」ことです。

指示ではなく指導こそが、リーダや組織長に求められる力量であり、またそれこそがリーダや組織長の仕事と心得るべきです。

そして、日々付け加える「ひと言」は、やる気をなくさせない最善の方法とも言えます。

一旦、やる気がなくなってしまうと、それを取り戻すのには時間も労力も必要です。

実際、やる気がない部下を変えようとして、とても苦労する事例をよく耳にします。

しかし、「やる気にさせるひと言」を日ごろから心掛けていれば、それは「やる気を失わせないひと言」となり、要らぬ苦労をする必要もなくなるのです。

やる気にさせることは、やる気をなくさないためのベストな方法でもあるのです。

やる気を出させる具体的なひと言

どんな時にやる気が出るか

やる気を出させるひと言とは具体的にはどのような言葉でしょうか。

それは、言われた側がモチベーションが上がる励まし方と言えます。

では、人はどのような時に、モチベーションが上がり、やる気が出るのでしょう。

それを端的に挙げれば主に下記の5つの場合です。

(1)主体的に取り組める
(2)課題の価値や重要性を認識している
(3)信頼や期待をされている
(4)目標や目的が明確である
(5)不安がなく見通しが立っている

つまり、これら5つがよい状態であるばあるほど、やる気を出せる状態にあると言えます。

言い方を変えれば、これらを充実させるような言葉を掛けることが大切なのです。

上記(1)~(5)のうち、相手に必要と思われる要素に重点を置いて、やる気を出させるひと言を添えましょう。

では、より細かな説明を具体例と共に見て行きましょう。

(1)主体的に取り組める

人は自主的な行動に対しては、前向きに取り組めます。やる気を出して積極的になれるのです。

逆に、押し付けられたこと、やらされていることに対してはどうしてもやる気を持てない傾向があります。

自主的に取り組めば、「人ごと」との認識が「自分ごと」へと変わり、業務への意欲も湧いてきます。

もし、後輩の自主性が足りないと感じるのであれば、主体的に取り組める言葉を掛けて行きましょう。

例えば、

○○の判断は、君に任せる
○○を決定する権限を与えよう

などと言えば、自身で決められる範囲が増えるので、自主性の向上を期待できます。

本人の裁量で決定できる範囲を広げ、それを示してあげる方法が効果的なのです。

また、

この業務は、君が前々から関心を持っていた○○とも関連してくるのだ。
これを成し遂げれば、社内全体の傾向が見えてくるから、この課題はとても興味深いんだ。

のような言葉を掛ければ、仕事への関心度も上がり、より興味を持って業務に当たれることでしょう。

興味があることには主体性を持てるものですから、仕事への興味が湧くような言葉が有効です。

(2)課題の価値や重要性を認識している

人は、取り組もうとする課題において、その価値や重要性を認識していると、その分だけやる気を持てます。

だから、取り組む課題の価値や重要性について認識が不足していると感じたなら、認識できるようなひと言を添えましょう。

例えば、

この課題は、社長も注目している。それほど社内でも重要視されているのだ。
この業務が上手く行けば、大きく業務を改善できるのでその意義はとても大きい。

などの言葉を掛ければ、取り組む仕事の意義の大きさが伝わり、ヤリガイを強く持てるようになるでしょう。

また、

この仕事は、社内でも成し遂げた実績がなく、今後の業務推進にとって非常に価値がある。
このテーマは、新たな事業開拓を占う意味で、とても重要である。

のような言い方もいいかも知れませんね。

取り組もうとする仕事の意義が伝わるように、具体的に重要なポイントを伝えることが効果的と言えます。

(3)信頼や期待をされている

人間は、信頼されていたり、期待されていたりすると、それに応えようとします。

だから、期待をしていること、信頼していることを伝える言葉が大切です。

人は、期待や信頼を示されると、自分を評価してくれていると感じるからです。

そして、評価されていると感じると、やる気が湧いてくるのです。

例えば、

○○が得意な君だからこそ頼んだのだ。頼りにしている。
これを成し遂げられる人は他にいないと考えて、あなたに任せることにした。

などと言えば、相手は頼りにされていると感じて、仕事に励もうとするでしょう。

また、

この前のプレゼンは素晴らしかった。良い結果を期待できると感じたので、この仕事もお願いすることにした。
君ならではの能力を発揮してくれると期待している。

のような言葉を伝えれば、期待していることが伝わり、相手のやる気向上につながるでしょう。

相手に対する信頼や期待の意を伝えれば、相手は評価されていることを感じて意欲を持てます

信頼や期待の思いがしっかり伝わる表現が大切です。

(4)目標や目的が明確である

誰でも、目標が漠然としていたり、目的が不明確であったりすれば、注力しにくくなります。

目標や目的を明確に伝え、しっかりと課題に取り組めるようにしてあげましょう

例えば、

この課題の目的は、削減すべき経費の内訳を明確にすることだ。
頼んだレポートは、相手に提案の内容を理解してもらい、その提案を受け入れてもらうためだ。

のように言えば、「何のための課題・仕事」なのかが明確になり、相手は目的・目標に向かって取り組みやすくなります。

取り組みやすくなれば、自然とやる気が出てきます。

また、場合によっては

この仕事は、業務遂行と同時に、君の昇進へつなげる目的も兼ねている
君をプロジェクトメンバーに推薦したいから、この課題を遂行して欲しい

など、業務そのものの目標や目的だけでなく、相手にとっての目的に触れる手段も有効です。

言葉の表現はどうであれ、指示する相手が「何のためにやるのかを」きちんと理解できるように伝えることが重要と言えます。

(5)不安がなく見通しが立っている

一般に、経験のないことや、先が見えないこと、見通しが立たないことに対しては不安を感じてしまいます。

不安を感じていると、なかなか意欲も持てず、結果としてやる気も出ません。

逆に、成功経験があったり、見通しが立ったりしていれば、意欲を持って取り組めます。

従って、指示する後輩の不安を取り除いて、見通しを立たせてあげる言葉が役立ちます

例えば、

難しく考えず、先ず○○から取り組んでみたらいいだろう。
何から始めるべきか迷ったら、○○を試してみよう。

のように言えば、先ずやるべきことを具体的に示せるので、相手に幾分の安堵感を持たせることができます。

不安が一部でも解消すれば、その分、やる気も出てきます。

また、

分からなことがあれば、遠慮なく何でも相談してくれ。
失敗を恐れなくていい。取り組むことにこそ意義がある。

のような言葉を掛ければ、不要な力みもなくなります。

相手の不安を取り除き、目途が持てるようなひと言が大切と言えます。

やる気をなくした者や、やる気のない人にも有効

以上、部下や後輩に指示する時には、やる気にさせるひと言を添えることの重要性について述べてきました。

日ごろの「やる気にさせるひと言」こそ、やる気を出させる常套手段であり、また最良の手段でもあります。

しかしこれらの手段は、既にやる気をなくしてしまった者や、元からやる気のない人に対しても有効です。

やる気のない者にやる気を持たせようとする場合、地道な言葉の繰り返しが力を発揮するからです。

一般に、やる気を失った者にやる気を持たせようとする場合、どうしても「簡単に改善する方法」を模索したくなります。

実際、”あるひと言”が、相手の姿勢を大きく変えたケースはあります。

しかしそれはあくまでレアケースで、一朝一夕では簡単に変わらないのが当たり前です。

だからこそ、日ごろの地道な声掛け、ちょっと添えるひと言がとても大切なのです。

どんな人でも、日ごろから励みになる言葉を掛けられ続ければ、徐々に前向きになります。

やる気にさせるひと言を継続することこそ重要なのです。

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