スターバックスコーヒーは高い。
そんな言葉をよく耳にしますが、いったい誰がそのようなことを言ったのでしょう。
実際に条件を変えて比較してみると、決して高いことはありません。
むしろ安いとも言え、そのことを知らないだけなのです。
スタバは本当に高いのか?
まず最初に、コーヒーの値段に関する、あるデータを見てみましょう。
(1)43.2[円/dl]
(2)68.0[円/dl]
上記は、いずれも1dl(デシリットル)当たりの値段(税別)を意味しますが、(1)と(2)のどちらが安いですか?
当然(1)ですよね。
しかも、(1)は(2)の約2/3の値段、逆に言えば(2)は(1)の1.5倍以上もの値段ですから、けっこう差があることが分かります。
断然(1)の方が安いです。
ところで、上記2つのデータは何を示していると思いますか?
これらは、それぞれ下記のいずれかについて算出した数値です。
(A)大手コンビニのカフェ
(B)スタバのコーヒー
では、上記の(1)(2)は、それぞれ(A)(B)のどちらに対応しているか分かりますか?
(1)43.2[円/dl] ⇒ (A)大手コンビニのカフェ
(2)68.0[円/dl] ⇒ (B)スタバのコーヒー
だと思いませんでしたか。
でも、これは不正解です。
正解は、これとは逆で、下記の通りです。
(1)43.2[円/dl] ⇒ (B)スタバのコーヒー
(2)68.0[円/dl] ⇒ (A)大手コンビニのカフェ
「えっ?!あり得ない。コンビニのカフェよりスターバックスが安いなんて・・・」
「絶対、嘘を言っている!」
な~んて思いましたよね。
でも、本当なんです。嘘ではありません。
敢えて言えば、比較している条件を隠しているだけです。決して嘘をついていません。
なんか、政府の統計データのごまかしみたいですが、あくまで事実は事実なんです。
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別な比較をしてみると
さて、この数値の秘密を明かす前に、ちょっと脇道にそれます。
今あなたは、ちょっとコーヒーが飲みたい気分になって、軽く一杯だけ飲むことにします。
味は別として、とにかく安い方がいいとしたら、下記のどちらを選びますか?
(a)大手コンビニのカフェ1杯(標準サイズ):102円(税別)
(b)スタバのコーヒー1杯(最小サイズ):290円(税別)
値段が優先って話ですから、当然(a)の方を選ぶことになるハズです。
コンビニのカフェの方が安いんですね。
「ほら見ろ。やっぱりコンビニの方が安いじゃないか。スタバの方が安い訳ないだろ!」
「しかも、3倍近くも価格差があるじゃないか!大嘘つくんじゃない!!」
そういう声が聞こえて来ましたので、敢えて言っておきます。
私は決して嘘をついていません。
上記は、ちょっと一杯だけコーヒーを飲もうとすると、コンビニの方が購入価格としては安くなるってだけです。
換言すれば、たくさん飲もうとすると、スタバの方が却って安くなることがあるのです。
どうして安くなる?
では、なぜ最初の数値ではスタバの方が安くなっているのか説明しましょう。
まず、今まで比較してきた2つのコーヒーの内訳を明かします。
いずれも全て下記の2つを比較して論じてきました。
・大手コンビニのカフェ⇒セブンイレブンの青の贅沢(高級キリマンジャロブレンド)
・スタバのコーヒー⇒スターバックスコーヒーの普通のホットコーヒー
では、上記に示した「一杯だけ飲む場合の価格」を購入価格から単位量の値段に換算して見てみましょう。
(a)セブンイレブンの青の贅沢1杯(標準サイズ:150cc):102円(税別)⇒68.0[円/dl]
(b)スタバのホットコーヒー1杯(最小サイズ:240cc):290円(税別)⇒120.8[円/dl]
購入価格だと3倍近くも価格差があったのが、単位量だと2倍弱まで差が縮まることが分かります。
スタバのコーヒーは、最小サイズであるショート(short)でも240ccあるので、単位量にするとこうなるんですね。
では、上記のスタバのコーヒーを思い切って最大サイズであるベンティ(venti)に変えてみましょう。
(a)セブンイレブンの青の贅沢1杯(標準サイズ:150cc):102円(税別)⇒68.0[円/dl]
(b)スタバのコーヒー1杯(最大サイズ:590cc):410円(税別)⇒69.5[円/dl]
どうでしょうか。単位量で比較した場合、ほとんど値段が変わらなくなることが分かります。
スタバのコーヒーは最大サイズ(venti)の場合、590ccもあるので、このようになるのです。
これを見れば、スターバックスのコーヒーは決して高くないことだけは、理解して貰えたかと思います。
「でも、まだスタバの方が高いじゃん!」
「冒頭のような数値にはなってないよ!!」
そう言いましたね。
それでは、上記のベンティ(Venti)サイズにワンモアコーヒーサービスを使用してみましょう。
すると、上記は
(a)大手コンビニのカフェ1杯(標準サイズ:150cc):102円(税別)⇒68.0[円/dl]
(b)スタバのコーヒー2杯(最大サイズ×2杯:1180cc):510円(税別)⇒43.2[円/dl]
となります。
ほら、最初に示した数値になりましたよね。単位量だと、ここまで差が出るのです。
明らかに、スターバックスの方が安いことが分かります。
「ちょっと待って!ワンモアコーヒーサービスってなに?」
よく聞いてくれました。
このサービスは、購入当日なら、100円だけで同サイズのコーヒーがもう1杯お替わりできるサービスです。
だから、ベンティサイズの価格410円にプラス100円した510円で、2杯分(1180cc)のコーヒーが飲めるのです。
ちなみに、ワンモアコーヒーサービスは、プリペイドカードの利用とWeb登録で誰でも利用できますから、決してハードルは高くありません。
このサービスについて、もっと詳しく知りたい方は下記の記事をどうぞ。
ところで、実を言うと、スターバックスのコーヒーをより安く見せるために、上記は2点だけちょっと細工してあります。
1点目は、セブンカフェは値段の安い「白の定番」ではなく、値段の高い「青の贅沢」を選んでいること。
2点目は、セブンカフェはラージサイズではなく、レギュラーサイズで比較していること。
「まるでデータ改ざんだ!」
そんな、お叱りを受けそうなので、隠さずに全て示しましょう。
セブンカフェの2タイプのコーヒーと2種類のサイズ、それぞれの組合せ合計4通りについて単位量の値段を出します。
(a)白の定番1杯(標準サイズ:170cc):93円(税別)⇒54.7[円/dl] (a)白の定番1杯(ラージサイズ:250cc):139円(税別)⇒55.6[円/dl] (a)青の贅沢1杯(標準サイズ:150cc):102円(税別)⇒68.0[円/dl] (a)青の贅沢1杯(ラージサイズ:235cc):149円(税別)⇒63.4[円/dl] (b)スタバのコーヒー2杯(最大サイズ×2杯:1180cc):510円(税別)⇒43.2[円/dl]
これらの比較から、セブンカフェで最も安い白の定番レギュラー(標準)サイズと比較しても、スターバックスのコーヒーの方が明らかに安いことが分かります。(実は、マイカップを利用するとスタバは更に安くなりますよ~)
個人的にはコーヒー専門店であるスターバックスのコーヒーと、並みのコーヒー「白の定番」を比較するのでは釣り合わないと思います。「横綱と幕下を比べるな!」って感じです。
青の定番なら勝負しても良いって感じです。
話しを元に戻します。
このように条件さえ整えば、スターバックスのコーヒーは、コンビニなどのカフェよりもかなり安いことを理解して頂けたかと思います!
トータル的にも高くない
「ちょっと待って!ベンティサイズのコーヒーなんて、ふつう1日に2杯も飲まないだろ!!」
そんな声が聞こえて来ました。
そんなご意見、ごもっともです。
しかし、私は飲みます。いえいえ、世の中のコーヒー好きな人なら飲む人はたくさんいるのではないでしょうか。実際、私の職場にも、コーヒーを一日10杯以上飲む人がいますよ。
「それは少数派でしょ?!」
確かにそうかもしれません。
だから言ったんです。「比較する条件による」と。
でも、よくよく考えてみて下さい。たとえベンティサイズを2杯飲まなくても、1杯だけでもセブンカフェとは大差ない値段だったはず。決して高くないことに変わりないのです。
場合によっては2杯のベンティサイズコーヒーを、家族で分けて飲むなどしてもいいじゃないですか。
要は、そういう手段もあるってことです。
そして、忘れてはいけないのはスターバックスはコーヒーだけではないこと。
リラックスできる空間や無線ランなどのサービスを提供してくる場所でもあるんです。
そういうトータル的な価値を含めて比較してみて下さい。
スタバのコーヒーは高いという感覚。薄らいだのではないでしょうか。