先日、小学生である息子と近所の小川でザリガニ捕りをしました。
その前日、近所の小学生が家の近くでカエル捕りをしているのに刺激されたのか、息子はとても張り切っていました。
今夏、飼育用のケースを母親に買ってもらってずうーっと楽しみにしていたようです。
家から歩くこと数分、目的の小川に到着して、さっそくザリガニを探し始めました。
石を裏返してみたり、岩場の間を棒でつついてみたり、色々と試していると様々な場所に隠れているのが分かったのです。
「パパ!捕まえて」と息子の声。
その声ににつられて私も必死に捕まえようとしていました。
しかし、いざ捕まえようとすると、指を挟まれるのではとの恐怖心が湧いてきたのです。
自分が子供の頃は、一切なかった感覚でした。
ようやく慣れてきて必死に追いかけるものの、ザリガニの動きが素早くて、手で背中をつかもうとしてもが全くつかめず、触ることすらできない状況でした。
何かが違う・・・と子供の頃、近くの川でザリガニ捕りをした時を思い出しました。
あの頃捕ったザリガニは、冬場に差し掛かる寒い時期で、成長してすっかり赤く大きくて、こんなに素早くなかったと。
どうやら、寒くなく小さいザリガニほど、動きが俊敏なようです。
なんか良い方法は・・・と考えていると近くに昆虫捕り用の網が捨ててありました。
かなり汚くボロくなっていましたが、使用には耐えるようでしたので、思わずその網を拾い上げて、再び挑戦!
しかし、ザリガニは速く、網で追いかけたのではなかなか捕まりませんでした。
色々チャレンジしていると、後方に動いて逃げることが多いことに気づいたのです。
そうだ!待ち伏せすれば良いのだ!すかさず逃げ道側に網を置き、前方から棒で誘導すると・・・見事1匹ゲット!
苦労の末、やっとのことで最初の一匹を捕まえることができました。
やった!やった!と無邪気に喜ぶ息子の声。
「パパ!今度はここ!」
いつしか、私もすっかり童心に返り夢中で捕まえていました。
2匹、3匹と捕まえていくと、いつの間にか息子はすっかり夢中になり、親を頼らず自ら必死に探し、捕まえていました。
気づくと捕獲用ケースには7匹のザリガニが所狭しと動き回っていました。
素朴なひと時を通して、自分が小学校の頃、父親と共にザリガニ捕りをした記憶が鮮明によみがえってきたのです。
「パパ!パパ!」と父親を頼りに無邪気に励む息子の姿を見て、これが幸せなんだなぁと噛みしめると同時に、老いた我が父親に対する感謝の思いが湧き、涙が込み上げてきました。
10年後の息子は、このように父親を慕い、頼ることも無くなっているんだろうなぁと淋しさを感じました。
考えてみると、子供の頃の記憶は、覚えていないことばかりですが、父親と一緒に行ったザリガニ捕りは記憶に良く留まっていることに気づいたんですね。
子供にとって、父親とこのような時間を過ごすことって非常に記憶に残る大事なひと時なんだなぁと強く感じました。
今しかない、こんな平凡な時を大事にして行きたいとつくづく思いました。