子育てと言うのは、もちろん子供を育てることを言います。
しかし、子供を育てていながら、育てる側の親の方もまだまだ未熟だということを日々強く感じます。
しかも、親自身が成長することの方が大切だと思うことすらあります。
理想通り行かない子育て
私がそのように感じるのは、自分自身の未熟さを日々感じるだけではなく、子供の友達の保護者と接している中で、「みんな同じなのだ」と認識させられるからです。
つまり、どんな親でも理想的な子育ての姿を頭の中で描いているものですが、実際には理想通りには行かず、みんなそのことで苦労していたり、理想と現実とのギャップに悩んでいたりします。
例えば、頭では「子共を温かく励まして行かなければ」と思っていながら、現実は、
「何やってんの!そんなことしちゃダメ!!」などと頭ごなしに叱ってしまうなんてことは日常茶飯事かと思います。
また、「子供のレベルに合わせて辛抱強く」と考えていても、ついつい「何のんびりしているの!早くしなさい!」と急き立てることもよくあります。
或いは、「子供自身にやらせることが大切」と頭では分かっていても、「もう、やらなくていいから、よこしなさい」と親が子供の成長の場を奪ってしまうようなこともあります。
そんな時、後から、
「こんなことしていたら、子供の持っている天性の素質を伸ばしてあげられないのでは」
「こうしてしまったら、子供の成長を却って妨げるのでは」
「あぁ。またやってしまった。もっと辛抱強く接しなければ」
などの思いが湧いてきて、失敗したかなぁと思うこともしばしばあります。
そして、こうした経験は、同級生の保護者との会話でも頻繁に出てくる話題で、みんな理想と現実の狭間で苦労しているのだなぁとつくづく感じます。
つい忙しく時間に追われていて。
グズグズしている姿を見てイラついて。
親の気も知らずにこんなことして。
な~んて、誰にでもあるんですよね。分かっていながら、その通り出来ないんです。
親にとっても初体験
そんなことを思っていると、子供を育てていながら、「育てる側の親の方がまだまだ親として成長できていないのでは」と考えさせられます。
しかし、このことはある意味、当然のことだとも思えます。
と言うのも、子供を育てることは、親自身にとっても初めての経験であり、分からないことだらけでもあれば、慣れていないことだらけでもあるからです。
自分が親となる前に接してきた人は、自分と同年代の人か既に社会に出た大人ばかりで、小さな子供と接する機会は皆無だったと言ってもいい程です。敢えて言えば、自分自身が子供の時にしか子供には接していないのです。
そんな親が子育てをするのですから、未経験のことばかり、分からないことばかり、慣れていないことばかり、となるのも当然です。
そして、親が一番勘違いすることは、「自分は大人だから、子供に教えるべきことは何でも知っている」ということではないでしょうか。
確かに、勉強だけでなく、様々な知識や経験は豊富ですから、子供よりもはるかに勝っていると言えると思います。
しかし、「自分は大人ではあるが、子供にどのように接して行くべきかについては無知であり、何も分かっていない」と謙虚に受け止めることが大切だと感じます。
親は大人だから子供よりは色々なことを知っている。
でも、子育てのあり方についてはあくまで初心者であって、何も知らない。
そう心得て行くべきだと強く感じるのです。
お互い成長するのが子育て
さて、そう考えると、育てるのは子供だけではなく、大人である親自身、即ち自分たち自らを育てて、成長していかなければいけないと言えます。
先日、ある年配の人が言っていました。
「自分は子供を3人育てあげたが、『こうあるべき』という自分の考えを強く、厳しく言い続けてきた結果、子供たちは実家へはぜんぜん寄り付かなくなってしまった。今ふりかえると、失敗したと思っている」
そしてそのことをとても後悔していました。
この人の子育てが良かったか悪かったかは別として、「子育ては、やり直しがきかないのだ」ということを痛切に感じました。
だからこそ、子供を育てる中で、子育てを振り返りながらそのあり方を見つめつつ、親も子供も共に成長して行くことが大切だと感じます。
極端な言い方をすれば、親自身の育て方が成長して行けば、育てられる子供も自ずとスクスク育っていくとも言えるでしょう。
育てることで自分が育てられる。自分を成長させることで子供が伸びる。常に心がけて行きたいと思っています。
最近こんなことばかりを考えている日々が続いていましたので、記事にしておきたいと考え投稿しました。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。