先日、義母と共に家族でUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)へ行ってきました。
膝の調子がよくない義母のために車椅子をレンタルしましたが、結果として快適なひと時を過ごせました。
この経験から、足腰に自信がない人とパークへ行く場合は、車椅子をレンタルすべきと痛感。
以下、車椅子を積極的にレンタルすべき理由について説明します。
目次
車椅子のレンタルまでの経緯
まず、我が家が車椅子をレンタルした経緯に触れておきましょう。
同伴した義母は、高齢のため膝に痛みを感じるようになっていました。
そのため、散歩はゆっくり歩くだけで長距離を歩くのは困難。
そんな義母が、我が家に泊まりに来て家族と共にUSJへお出かけすることになったわけです。
義母にとっては、孫と共に一緒に過ごせる絶好の機会。
なので、快適なひと時にさせてあげたいと思ったのですが、広いパーク内をめぐるには膝の痛みに不安がありました。
そこで、考えた手段が、USJでの車椅子レンタルだったのですね。
いざ実際にレンタルしてみると、想像以上に便利だと実感しました。
似たような状況の人には、ぜひ積極的に車椅子のレンタルを利用して欲しいと思います。
車椅子を積極的にレンタルすべき理由
今回の経験から感じたレンタルすべき理由を端的に挙げれば、下記の5点です。
(1)足腰の負担軽減
(2)待つのが楽
(3)どこでも休息可能
(4)荷物の負担軽減
(5)安価なレンタル料
これらの理由は、見方を変えれば「レンタルするメリット」とも言えます。
5つもメリットがあるってことですね。
では、これら5点について詳しく説明して行きます。
(1)足腰の負担軽減
さて、車椅子をレンタルする理由の第一は足腰の負担の軽減です。
車椅子を常用していない人がレンタルする場合の、本来の目的とも言えます。
そもそも車椅子を借りようとする人は、怪我や老化など足腰に自信が持てない人。
だから、足腰の負担を軽減できる車椅子は役立つこと間違いなしです。
特に、USJやTDS(東京ディズニーシー)、TDL(東京ディズニーランド)などの広いパークの場合、移動する距離はかなりのものです。
遊ぶ時間もそれなりに長くなりますから、負担も大きくなるんですね。
最初は「大したことは無い」と思っていても、歩き続けると疲れや痛みがどっと出るなんてよくあること。
迷うくらいなら思い切ってレンタルしましょう。
でも、
「車椅子は大袈裟だし、邪魔じゃない?」
と思うかも知れません。
しかし、パーク内は、意外とのんびりと移動するもの(そうでない人もいますが…)ですから、心配ありません。
実際、我が家も邪魔と感じたことは一切ありませんでした。
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(2)待つのが楽
次なる理由は、待つのが楽な点です。
パーク内には色んなアトラクションがありますが、基本的に並んで待つ必要があります。
長時間も立って待っていると足腰の負担はハンパありません。
でも、座ってのんびりと待てれば、とても楽なんです。
「えっ?車椅子では並べないでしょ?」
そんな声が聞こえてきました。よく聞いてくれました。
確かに並べるのはごく一部の施設だけで、通常のアトラクションは車椅子で並ぶことができません。
でも、ここがポイント!!
要するに「並ぶのが楽」ではなく「待つのが楽」なんです。
換言すれば、並ぶ必要がないんですね。(凄い!)
実は、子供達が人気のアトラクションに並んでいる時、私と妻と義母は外で待つことが多かったんですね。
そしてあるアトラクションで、子供達が乗り終わるのをどこで待とうか車椅子を押しながらアトラクション前をウロウロしていた時のことです。
スタッフが我々に声を掛けてくれ、
「アトラクションに乗るのをお待ちですか?」
と訪ねて来ました。
話を聞けば、お連れの人が別に並んでいれば、車椅子の人は列に並ばなくても、アトラクションに乗るタイミングで誘導してくれるとのこと。
アトラクションに乗るのは既に並んでいた子供達だけだったので、その時は「いいえ違います」と断りましたが、さすが大手テーマパックのサービスは凄いと思いました。
これは、USJでの我々の実体験ですが、TDR(東京ディズニーリゾート)でも同じです。
TDRの公式サイトには、合流利用サービスについて、以下のように説明しています。
対象
列に並ぶことのできない車イスを利用している方や高齢の方、妊娠中の方、疾病や負傷などにより体の機能が低下している方
利用する対象施設のキャストに、合流利用サービスを利用したい旨をお申し出の上、ご本人のパークチケットを提示してください。
ご本人が長時間列に並ぶことが困難な場合、列以外の場所で待機することができます。(列の途中にあるショーや演出はご覧いただけない場合があります)
ご本人以外のグループの方は列に並んでください。ご本人には乗り場でグループの皆さんと合流できるよう案内します。
症状などにより1人で待つことが難しい場合は、介助者1名も列以外の場所で共に待機することができます。キャストに介助が必要な旨をお申し出ください。
なお、その間にほかの対象施設を利用することはできません。
要するに、”車椅子に座って時間になるまで待てばよいだけ“なので、とても楽なのです。
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(3)どこでも休息可能
車椅子を借りて良かった理由の一つに、どこでも休息できるメリットが挙げられます。
元気な人でも、広いパーク内を一日中、移動していればかなり疲れるものです。
だから、時にはパーク内でひと休みする人も多いハズ。
そんな時、探し求めるのは座れる場所ですが、ベンチなどは設置場所に限られます。
例え、近くにベンチがあったとしても、混雑して空いてないことも多いものです。
また、園内にはベンチ以外にも座れる所はたくさんありますが、ゆったりと休めるのは、やはりきちんとした椅子なんですね。
足腰に自信がない人の場合、負担は大きく、人一倍、疲れやすいでしょう。
なので、常に座ることができる車椅子は凄く便利なんです。
実際、常に休息状態のようであった義母は、ほとんど疲れることがありませんでした。
いつでもどこでも休息可能な車椅子は、まさに最強です。
(4)荷物の負担軽減
車椅子を利用すると、ちょっとした荷物を掛けておくことができます。
実は、これが意外と便利なんですね。
テーマパークなどに行く場合は、遊ぶのが目的ですから、それほど荷物が多くなるものではありません。
しかし、ちょっとした荷物はあるものですし、熱くなって脱いだ上着などは邪魔に感じることもあります。
キャラクタグッズを買えば、手に持つのは不便と思うこともあるでしょう。
そんな時、軽い荷物なら車椅子のフレームに掛けておけます。
場合によっては、座る人に持って貰ってもいいでしょう。
足腰には直に負担にならないですしね。
もちろん重量のあるものや大きなものは不適切ですから、そんな使い方はすべきではありません。
でも、遊びたい時にちょっとした荷物は邪魔になりがち。
だから、ちょっとでも荷物の負担を減らせる効果は大きいのです。
我が家が訪れた日は、朝方には寒さが残っていたので上着を着ていましたが、昼になって気温が上がると上着が邪魔になりました。
そこで、脱いだ衣類を小さく丸めて袋に入れ、椅子の後方に掛けていましたので、手元がスッキリ。
荷物の煩わしさが大きく低減でき、とても助かったと感じました。
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(5)安価なレンタル料
さて、実際にレンタルを考えた時、気になるのはレンタル料。
いくら便利でも、高額なら気が引けますからね。
でも、USJでの車椅子のレンタル料は1日500円だけ。
TDLやTDSも同じ額です。(2023年5月現在)
たったワンコインで一日中使えるんです、コスパ最高ですね。
一般に、レンタル事業者の場合、一日単位での貸し出しは対応しません。
通常は一カ月単位なので、料金としては同等の椅子なら数千円。
一桁違うんです。
ワンコインだけで一日中使える車椅子は、本当に気軽に利用できます。
どこで借りる
以上、我が家の体験から、利用してみようと思った人もいることでしょう。
気になるのは、どこでレンタルするかですが、USJもTDLもTDSも正面エントランスから入ってすぐの場所にあります。
専用のカウンタ窓口があり、気軽に簡単にすぐ手続きできます。
貸し出し窓口(カウンタ)の具体的な場所は、下記の通りです。
・ユニバーサルスタジオジャパン
→エントランスを入って右手
https://www.usj.co.jp/web/ja/jp/education/safety
・東京ディズニーランド
→エントランスを入って右手
https://www.tokyodisneyresort.jp/tdl/service/detail/010/
・東京ディズニーシー
→エントランスを入って左手
https://www.tokyodisneyresort.jp/tds/service/detail/048/
レンタルに関する詳細は、公式サイトに詳しく掲載されていますのでそちらをご覧下さい。
・ユニバーサルスタジオジャパン
https://www.usj.co.jp/web/ja/jp/service-guide/theme-park-services#disability
https://www.usj.co.jp/web/ja/jp/service-guide/barrier-free/information#wheelchair
・東京ディズニーランド
https://www.tokyodisneyresort.jp/tdl/guide/babycar.html
・東京ディズニーシー
https://www.tokyodisneyresort.jp/tds/guide/babycar.html
こんな点も覚えておこう
さて、実際に利用する場合に気になることもあるでしょう。
なので、覚えておくと役立つポイントをまとめておきました。
車椅子の利用者は自走もできる
ところで、
「車椅子を利用すると、利用者は自由に行動できないのでは?」
と思う人もいるかも知れません。
しかし、利用する人はそもそも足腰に何らかの心配がある人ですから、そもそも同じような行動がとれないハズです。
結果として、別行動になることはある意味では仕方ないところですが、それほど心配いりません。
車椅子は、付添人が押して移動することもできますが、乗車した人が自身の手で運転することも可能です。(そもそも、そういう構造をしています)
もちろん、普通にブレーキを備えていますので、停車する時も安全です。
実際、我が家でも義母を一人残してアトラクションに乗りましたが、特に問題はありませんでした。
車椅子を利用する人が、別行動をとるか、行動を共にするかは都度、自分で判断すれば済むことだと感じました。
基本的にアトラクションの利用はできる
人によっては、
「車椅子でアトラクションに乗れるの?」
という素朴な疑問が湧くと思います。
結論は、乗れるもの、乗れないものの両方があります。
厳密には、車椅子のままで乗れるものもあれば、車椅子を降りなければ乗れないものもあります。
実際、あるアトラクションの前で、スタッフが、
「どうされますか?お乗りになりますか?」
と我々に声を掛けてきました。
そこは、車椅子のままでは乗れないアトラクションだったのですが、車椅子を下りてアトラクションに乗るかどうかの意向を尋ねてきたのです。
義母は、乗ろうと思っていなかったのでお礼を言って断りしましたが、
「車椅子に乗っている人に対して、とても親切に対応してくれるなぁ」
と強く感じました。
なので、アトラクションの利用を考えるならば、気軽にスタッフに相談するのが一番だと思います。
ちなみに、車椅子のままアトラクションを利用できるかについては、アトラクションごとに利用基準があります。
できれば、公式サイトで事前に調べておくと役立つでしょう。
私の義母のように歩くことができるレベルなら、車椅子から下りることでほぼ全てのアトラクションが利用できます。
車椅子があっても順番は優先されない
「車椅子に乗っていると、アトラクションに優先して乗れるの?」
そんな疑問を持つ人が結構いるようですが、結論を言えば「優先されません」。
この種のテーマパックはいつも混雑していますから、誰でも優先して乗りたいもの。
足が不自由などの理由で順番が優先されてしまえば、優先される人の基準が不明となり、不正にもつながりかねないということなのでしょう。
順番は優先されないものの、スタッフの対応ついては上記で述べた通り、とても親切ですね。
何かあれば、園内のスタッフに気軽に相談してみるといいでしょう。
ちなみに、もしどうしても優先して乗りたいのであれば、エクスプレスパスなどの利用が必要です。
借りる資格は要らない
さて、借りたい人の中には、
「借りたいけど、誰でも貸してもらえるの?」
と思っている人もいることでしょう。
でも、心配は要りません。
高齢者やけが人など、誰にでも貸し出して貰えます。
つまり、特に貸し出し条件の規定はないってことです。
(さすがに、健康そのものなら無理でしょうが…)
しかも、予約は不要です。(予約そのものに対応していません)
我が家も正直、少し迷っていた面もありましたので、そもそも予約は考えていませんでした。
当日、受付に行ってその場で、レンタルしたのですが、迅速な対応で不自由はありませんでした。
ちなみに、次男がまだ小さい頃ディズニーシーで急きょベビーカーをレンタルしたことがありましたが、予約なしで直ぐに借りられ非常に助かったことがあります。
予約なしで直ぐ借りられるってすごく便利ですよ。(数に限りがある点には要注意ですが…)
以上、実際にレンタルした経験から、車椅子を積極的にレンタルすべき理由をまとめました。
同行する方が足腰に不安を覚えているのでしたら、ぜひレンタルを前向きに検討してみては如何でしょう。