先日、上田市のアリオへ行ってきましたが、店内をぶらぶらしていると、ある案内表示に目が留まりました。
それは、トイレやエレベータなどの案内表示(写真)だったのですが、いずれも視覚的にすぐわかるように、どこにでもよくあるイラストと一緒に、施設の方向を表す矢印の表示がされていました。
しかし、その中にあった施設のうち、コインロッカーについては、なぜかその案内表示だけではなく、わざわざ、その直ぐ横に別な案内が個別に併設されていて、イラストと同時に文字で「コインロッカー」と書かれていました。
これを見て、「何でコインロッカーだけは、別に案内表示がされているのだろう?」と、不思議な感じがしてなりませんでした。
わざわざ併設
不思議に思って、表示をよく見てみると、トイレなどと一緒の総合案内表示については、表示板から天井に向かって垂直に伸びているパイプが、天井に予め取り付けられていたような構造をしていました。
しかし、個別にあるコインロッカーの個別案内表示については、容易に取り付けられるネジに、引っかけて吊るすような構造をしていて、後から増設したことが容易に推察できました。
2つの表示を比較したところ、取付け方向は全く同じで、周辺から見た場合は、どこから見ても、これら2つの案内表示が同時に見えるような配置になっていました。
このことから、総合案内表示では十分でない、何かしらの理由があって、個別案内表示を追加増設したことが分かりますが、では、何でそうしたのでしょうか。
理由を考えてみた
増設した理由をざっーと考えてみたところ、
・総合案内表示だけでは分かりにくい
・目立つようにしたい
・一般的に認識されていないイラストだから
の3点が思い浮かびました。
総合案内表示だけでは分かりにくい
まず、「総合案内表示だけでは分かりにくい」ですが、イラストは四角で囲われたカバンとカギが描かれていることから、これはコインロッカーを意味していると分かる人は多いと思います。
しかし、トイレやエレベータのイラストと比べた場合、このイラストがコインロッカーだと分かる人は少ないというのは事実なのでしょう。
そういう意味では、個別案内表示があることで、より明確になるとは言えるでしょう。
目立つようにしたい
次に、「目立つようにしたい」ですが、アリオのようなショッピング店では、買い物の途中などに、荷物を持ち歩くのが不便だと感じる場合に預けるのだと思いますが、遠方からマークだけを見たのでは、コインロッカーが矢印方向にあると気付きにくい面があり、探す人にとっては少し不親切ということなのでしょう。
実際に、遠方から見ると、イラスト自体のサイズが小さいこともありますし、他のイラストよりも、イラストが細かく感じる分だけ、パッと見たところ分かりにくい傾向があるのでしょう。
要するに、コインロッカーを探している人にとっては、個別案内表示があることで、各段と探しやすくなるのでしょう。
一般的に認識されていないイラストだから
最後に、「一般的に認識されていないイラストだから」ですが、そもそもこのイラストは、一般的に広く認識されているイラストとは、少し異なる面があります。
その理由は、コインロッカーは、いわば日本独特の設備で、海外には通常ないからです。
従って、外国人から見れば「何これ?」と思う人も多いハズですし、国際的に広く利用されているイラストではないので、補足する案内表示がないと、分からない人もいるということですね。
以前、コインロッカーについて物珍しそうに話していた外国人の話では、「こんなもの海外(日本以外)にはない」と言っており、「もしこんな物があったら、盗みの標的にされるだけだ」とも言っていました。
治安のよい、日本だからこそ存在し得るコインロッカーなんですね。
以上、ちょっと目が留まって気になった案内表示板について、増設した理由を考えてみましたが、いずの理由も少なからず当っていることでしょう。
いずれにしても、利用客のニーズに応えようとして自然とこのように増設するようになったのでしょうが、店舗がオープンした当初には無かったものの一部を見ることができ、何かちょっとした発見をした思いになりました。