日本語の「都」にはない、中国語の「都」の意味。

中国語では漢字が使われるため、日本人なら漢字を見ただけで中国語のおおよその意味を推測することができます。

しかし、日本語には無い意味を持つ漢字の場合、意味がよく分からないことがあります。

「都」という漢字もその1つで、文中に都が含まれていて、都(みやこ)や都市などの意味だろうと推測しても、全く意味が通りません。

中国語の「都」には日本語のない意味がある

日本語で都は

都は日本語の場合、みやこと称して皇居のある場所や、中央政府の存在する場所、などの意味を持ちます。

また、水の都ベニスなどのように、何かを象徴とする場所を意味することもあります。

都を「と」と読めば、道府県と同等の地方公共団体のことを指し、現在では東京都のことを意味します。

また、都市、都会、首都などのような熟語として使われることがあり、この場合、人が多く住み、地域の中心となる場所を指す意味合いとなります。

「都」という漢字そのものの意味としては、人が集まる大きな地域や国の中心の町の意味を持つと同時に、あつまる、あつめる、すべると言った意味も持っています。

中国語での都の用例

では、中国語の「都」が持つ意味ですが、上記に示したような日本語の「都」と同じような意味ももちろんあります。(この場合の発音は、dū)

しかし、日本語には無く、我々がぜひ知っておきたい意味として、「全部」という意味があります。(この場合の発音は、dōu)

つまり、都という漢字が出てきた場合、全部を表す、「みんな」、「いずれも」、「全て」、といった意味を持つことが多くあり、このような意味を持つ色々な使い方をします。

例えば、

我们去了(wǒmenqùle)

と言えば、私たちは、行きました の意味になりますが、これに都を加えて、

我们都去了(wǒmendōuqùle)

と言えば、私たちは、行きました という意味になります。

また、全部の意味がありますから、完全否定として使うことができ、

你一口都没吃(nǐyìkǒudōuméichī )

と表現すれば、あなたは一ロも食べなかった の意味として使えます。

このように中国語の「都」という漢字には、日本語にない「全部」を表す表現・使い方があるのです。

全てを意味する都の同意語はたくさんある

では、日本語の「全部」と同じ意味を持つ「都」以外の他の中国語は無いのかですが、これには

全部(quánbù)、全体(quántǐ)、所有(suǒyǒu)、一切(yíqiè)、全都(quándōu)、全(quán)、总共(zǒnggòng)、一共(yígòng)、一概(yígài)

などがあります。

簡単に言えば、

全部(quánbù)は「事物に対する全て」の意味、
全体(quántǐ)は「人物に対する全て」の意味、
所有(suǒyǒu)は「ある範囲の同種の全て」の意味、
一切(yíqiè)は「範囲を限定しない異種を含めた全て」の意味、
全都(quándōu)は「みな、すっかりという趣の全て」の意味、
全(quán)は「抜けがない全て」の意味、
总共(zǒnggòng)は「合わせた全て」の意味
一共(yígòng)は「合計した全て」の意味
一概(yígài)は「例外なく全て」の意味

などで、これらは少しずつニュアンスや用法が異なります。

しかし、我々日本人であれば、上記のうち「所有」と「一概」以外については、漢字が持つ意味から文章全体のおおよその意味が推測できることでしょう。

従って、「」と併せて「所有」、「一概」も全部の意味を持っているのだと覚えておけば、全部を表す表現としては多くの場合をカバーできることになります。

中国語に触れる機会がある人は、ぜひ頭に入れて置きたい点ですね。

全て以外の意味も覚えておきたい

さて、中国語の都は、全てと言う意味で使われることを説明してきましたが、他にも意味があります。

以下、覚えておきたい主な意味・用法を説明しておきましょう。

いずれの用法においても、そのほとんどは「全て」に通じる意味やニュアンスを持ち合わせています。

当然のことを強調

まずは、「~でさえ」「~ですら」「~だって」と言う意味で、当然のことを強調する場合に使います。

例えば、谁都会(shuídōuhuì)と表現すれば、「誰だってできる」の意味になります。

また、连看都不爱看(liánkāndōubùàikān)と表現すれば、「見たくもない」の意味になります。

この用法では、”连(lián)…都”という使い方が一般的ですが、は省略されることが多くあります。(都の代わりに也(yě)を使うこともできます)

のみで「~さえも」「~までも」という意味がありますが、が付くことで「~さえもみな」「~までも全て」のようなニュアンスになります。

上記の1つ目の例は、「誰でも全ての人はできる」のように「全て」の意味を含んでいると考えると分かりやすいです。

また、2つ目の例を、「見るものでさえ、みな(=全て)見たくない」のように「全て」のニュアンスを含んでいると考えると分かりやすいでしょう。

事柄のわけを説明

次に、「~のせいだ」「~のおかげだ」という意味として、事柄のわけを説明する場合に用います。

例えば、都是因为她、比赛失败了(dōushìyīnwèitā bǐsàishībàile)と表現すれば、「彼女のせいで、試合に負けた」の意味になります。

この用法では、を伴って”都是…”という文型となります。

上記の例を「全ては彼女が原因で…」のように「全て」の意味を含んでいると考えると分かりやすいです。

後に続く言葉の程度を強調

更に、都は、「すっかり~」「とうに~」「もう~」という意味として、後に続く言葉の程度を強調する場合にも使います。

例えば、她都快九十岁了(tādōukuàijiǔshíle)と表現すれば、「彼女はもう90歳になる」の意味になります。

また、一转眼都一年了(yīzhuǎnyǎndōuyīniánle)と表現すれば、「あっという間にもう1年たった」の意味になります。

この用法では、通常は文末に“了”(le)を伴います。

上記の例において、九十岁(90歳)や一年をひとつの単位と捉えてその全て(90歳や1年)になるんだ(=)と考えると、「全て」のニュアンスを持つことが分かると思います。

比較においてその違いを強調

また、「さらに~」「いっそう~」のように、比較においてその違いを強調する場合にも用います。

例えば、你比我都高了(nǐbǐwǒdōugāole)と表現すれば、「あなたは私よりも、さらに背が高くなった」の意味になります。

この用法では、通常は”“を伴い、比較対象との差を強めた表現になります。

上記の例は、你比我高了(あなたは私よりも背が高くなった)”都”を加えることで「さらに」という強めた表現にしています。

このように、都は色々な意味や用法で使われます。

これらの使い方も、しっかりと覚えておきたいものですね。

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