首都圏から長野に引っ越して数年が経過して、最近とくに強く感じることは、長野の空気がとてもおいしいこと。
長野に引っ越して来た頃も、長野の魅力の一つとして感じてはいましたが…
住み慣れて今振り返ってみた時、しみじみと空気のおいしさを実感します。
でも、なんで空気がおいしいのか。
そもそも空気がおいしいって何?
そんな思いを胸に抱いた私は、空気のおいしさについて書くことに決めました。
空気がとてもおいしい長野
長野に引っ越してきた当初に抱いた思い。
人がいない、店がない、寒い、交通手段が不便、などなど。
まるで異次元空間に迷い込んだかの思いを抱いた私が、プラス思考に立って長野の良いところを見つめた時に浮かんだのが「空気がとてもおいしいこと」でした。
自然で新鮮な、何とも言えないおいしさ。空気が本当にうまいんです。
空気を吸っていてとても気持ちがいいんですね。
まるで、体内の害毒が浄化されて行くような。
そんな爽やかな気分にさせてくれるんです。
しかも、空気は無料で課税もされない。
こんなにうまい空気が食べ放題。(吸い放題)
言ってみれば「空気天国」ですね。最高です。
そんなおいしい空気ですから、長野に引っ越してからは、毎日、全力で呼吸しています。
特に、同じ長野でも山間部の空気は格別です。
空気に品種があれば、最高級品ってところですね。
もちろん市街地でも、首都圏なんかでは味わうことのできないおいしさ。
空気がおいしいってことは、身体にも良いハズです。
一説によると、長野県は、最も長寿な県だという話。
空気のおいしさが、要因の一つになっていそうです。
そもそも空気が美味(おい)しいってどういうこと
と、まぁ、空気のおいしさについて書き始めたのですが、そもそも「空気がおいしい」ってどういうこと?
「おいしい」って「美味しい」と書いて、食べ物の味について使う言葉のハズ。
空気って食べ物じゃあないでしょ。
「???」
自分で「空気がおいしい」って書いておきながら・・・ここで心肺停止状態。
基本に立ち返って、辞書で調べてみましょう。
デジタル大辞泉で、「美味しい」を引くと、
(1)食べ物の味がよい。美味だ。「うまい」に比べて丁寧・上品な感じが強い。「魚の―・い店」「山の空気が―・い」
(2)自分にとって都合がよい。具合がよい。好ましい。「そんな―・い話が、あるはずがない」
と書いてあります。
分かったような、分からないような説明です。
「食べ物の味がよい。美味だ。」とありますから、対象は「食べ物」です。
空気は食べ物ではありませんよ。(食べ物なら、世界の飢餓問題は即解決です)
でも、上記の辞書にある用例としては、「山の空気が美味しい」と。
何とも矛盾した記述。こんな説明では夜も眠れませんね。
zzz(眠っている)
実は答えは難しくありません。
たとえば、
「風味が美味しい料理だった。」
こんな言い方しますよね。
風味とは、香りと味。
香りも美味しいと表現する対象なんですね。
だから、空気を吸って、良い香りと感じれば空気が美味しい。
へんな香り(匂い)と感じれば、空気がまずいとなるのです。
まぁ、香りって言葉はピッタリではないので、「空気の風味」とでも表現すればいいでしょうか。(この言葉が最適な表現かどうかは別ですが)
「おいおい、空気に風味なんて無いだろ!」
そんな声が聞こえて来ましたので反論します。
「風味、あります!」
まず、大原交差点(知らない人すみません、都内の環状七号線と国道20号との交差点で、日本トップクラスの排ガス汚染地域。)で深呼吸してみて下さい。
恐らく、吐き気を催すことでしょう。
それから、白馬の山麓で深呼吸してみて下さい。
明らかに違いがありますよね。この違いが空気の風味の違いです。
えっ?東京と長野じゃ、すぐに比較できないですって?
じゃあ、ぜひ長野に遊びに来てください。
おいしい空気とはどんな空気?
さて、実際においしい空気ってどんな空気なのでしょう。
端的に言えば、汚染されている空気はまずく、汚染されていない自然のままの空気はおいしいしいと言えます。
では、汚染されている空気とは何かと言えば。
- 石油や石炭などの化石燃料が燃える時に発生する硫黄酸化物
- 自動車など、燃料を高温で燃やすことで発生する窒素酸化物
- 窒素酸化物などが紫外線によって光化学反応を起こして発生する光化学オキシダント
- 工場の煙突の煙や鉱山などの塵に含まれる粒子状物質(PM)
などです。環境庁のサイトに詳しく書いてあります。
経済・産業の発達などにより、汚染が増加していったのですね。
そして、これらは単に空気がまずいというだけではなく、身体にも悪影響を及ぼすと言いますから厄介。
おいしい空気は身体に良く、まずい空気は身体に悪い。
だから、おいしい空気って大事です。
汚染されていない空気。求めるべきはこれです。
ところで、世の中には、「あいつとは同じ空気を吸いたくない」と思うような凄く嫌な奴っていますよね。
私の周りにもいます。ある公的機関のブラックリストに要注意人物として載ってる人物を知っていますけど、本当に同じ空気吸いたくないです。
それって、その人の周りの空気が汚染されていると感じるからです。
とにかく、汚染されていない空気。
これこそがおいしい空気です。
長野の空気はなぜおいしい
では、長野の空気はなぜおいしいのでしょう。
それは、単に汚染されていないからという単純なものではありません。
確かに、東京などに比べれば、自動車の台数が桁違いに少ないですから、汚染源の規模が根本的に違います。
だから、東京に比べれば長野は汚染されにくいのは事実で、それが空気がおいしくなっている理由でもあります。
でも、もう1つ大きな理由があるんです。
それは、長野には広大な緑が広がっているからです。
県内には無数の山々。
必然的に森もあり木々が生い茂っています。
緑地には大気の浄化機能があり、その浄化機能が長野では強く働くからこそ、長野の空気はおいしいのです。
もし、汚染が進むだけであれば、時間の経過と共に空気は汚れる一方。
でも、現実には一定範囲内に抑制されています。
それは、植物が持つ大気の浄化機能によるのです。
植物は、上記の硫黄酸化物や窒素酸化物を吸収、浄化する働きを持っているんですね。
そして、都市部を中心に、政府が主導となって、大気浄化植林事業なるものを立ち上げて、わざわざ推進しているくらいなのです。
独立行政法人「環境再生保全機能」から発刊されている大気浄化植樹マニュアルにとても詳しく載っています。
空気を浄化させるために、わざわざ事業として進めているんですよ。
都市部のビル屋上の植樹なんか話題にもなっていますが、それが典型的な例です。
でも、長野はそんな事業なんか無くても、そのままで空気がキレイ。
これって財産ですよね。
いつでも美味しい空気が吸えるって当り前じゃないんです。
本当にすごいことだと感じます。
緑に囲まれた地は、確かに長野以外にもたくさんあります。
でも長野は、高い山々が無数つらなり、緑で囲まれているんです。(熊は出没しますが…)
永久浄化機能を兼ね備えた県みたいな。
そして、私が住む長野市なんかは四方八方、全て山に囲まれています。
山が無数あって、森のような空間が広がり、自然の木々が無限のようにある。
空気が美味しい理由がよーく分かります。
長野では、自然の大気浄化機能がいつも働いているんです。
県内全域が、超強力な空気清浄機に囲まれている感じ。
田舎ではあるけど、長野に永住もありかな。
そんな思いも抱けるようになった龍サッサでした。
長文を読んで下さり、ありがとうございました。
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